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「カメラ露出計で露出感覚を身につける」

露出計を買いたくないし 使うのめんどいけど 露出感覚&計算能力&露出構図能力は身に付けたいという面倒くさい人向け。

露出の基本

 カメラ内部で露出を構成する要素は「絞り(f)」「シャッター速度(Tv / S)」「ISO値」の三つ。
 その組み合わせで露出が決まります。
 光が物に当たる強さによって適切に変えていかなければなりません。
 (ここまでは大丈夫よね?)

 そして「標準露出」という言葉があります。
 これはカメラにとって「明るすぎず暗すぎず、バランスの良い明るさ」という意味で使われます。
 標準露出の原点は反射率が18%のグレーと定められています。
 狙った点の明暗の反射率18%グレーの部分を正しく18%としてとらえる設定の事。
 それを「標準露出」と呼びます。

通常の露出計の使い方と光量の考え方

 まずはカメラ内部露出計を使う前に、露出計の使い方を覚えておきましょう。
 何事も基本は大事です。

 露出計を使て光量を判断するときの値は「F値」で判断します。
 つまり、ISO,シャッター速度を仮定として、標準露出で撮れる(18%グレーで撮れる)F値を、光量としてみなすわけです。

露出計で測った場合を例に挙げます。

※何故僕が1/250 ISO-100で露出計を計るかというと僕の写真は例外(シャッター速度が必要なときとか)を除いて常に1/250&ISO-100だからです(僕はISO-100しか許容しません)

ISO100 シャッター速度1/250 で設定しました。

うちのベランダで写真を撮る事にしたとします。
本日はヘビーな曇りで結構暗かったです。
ISO-100、シャッター速度1/250の設定で時と仮定して、露出計で計測すると、f/2.8と出ました。
これで、このときのこの場所の光量は「f/2.8(1/250 iso100)」という事になります。

実際にカメラの設定をM(マニュアルモード)にして、
ISO-100 1/250 f/2.8の設定で撮れば綺麗に撮れます。

もっと明るければf/値はどんどん上がっていくでしょう。
つまり「光のパワーはf値で表すことが出来る」という事です。

室内で計測してみましょう。
昼間の日差しが差し込むミックス光ですが部屋の中です。

ISO100 シャッター速度1/250 で設定しました。

f/0.5と出ました。
かなり光量が少ないようです。ここで撮ろうと思ったら、僕のレンズではf/1.4が一番明るいレンズなので、ISO-100 1/250では撮れないことが分かります。

f/1.4のレンズで撮ろうと思ったら、f/0.5⇒f/1.4 (3EV差)なので、どこかで3EV動かさないと行けないわけです。
露出再計算でISO-100のまま、シャッター速度だけ1/30にしても撮れますし、ISO-400にしてシャッター速度を1/125でも良いと思います。

また、ISO-200でシャッター速度1/60でも同じ明るさの写真が撮れると思います。

自然光の場合、
光量は変わらないわけですから、カメラの設定で合わせていくわけですね。

ストロボの場合、
どんどんパワーを上げらられるのでサイコーです(意味不明)では、うちのGODOX V850IIちゃんがどれぐらいのパワーで撮れるのかやってみましょう。

1/1フルパワーの直射!!!
ISO-100で1m離れたところから照射

ISO-100で計測するとf/22.0という値がでました。
乱暴に言うとf/22.0の光量(ISO-100)パワーと言えるでしょう!
なんというパワーでしょう。

ちなみにストロボは瞬間的に光るので雑把に言えばシャッター速度は関係ありません。
1/30だろうが1/250だろうが同調速度内では、ほぼ一定の光量になります。
光だけで言えば、シャッター速度が関係するのは定常光だけです。

カメラ内部露出計の使い方

さて本番のカメラでの計測。
まずカメラの 露出検知 設定を「スポット計測」にしておきます。
マルチ計測だと画面内トータルの露出計なので、この場合は役に立たないからです。

次にカメラのモードをTv(S)にしてシャッター速度とISOを固定にします。
そして計測したい場所を撮ります。
(ミラーレスならシャッターを押さなくても画面にでると思います)
ここで露出±0で撮れたときのf/値が光量です。

画角内部の様々な場所を計測してみましょう。

1/250 f/4.5 ISO-100 マルチ測定 

このような写真があったとします。
マルチ計測で露出を測ったうえで±0EVで撮影しています。

ここで、カメラの設定をS固定ISO固定にしたうえで、スポット計測に変えて様々な部位を見てみましょう。

道路部分をスポットします:1/250 ISO-100 f/7.1

道路部分をスポットします:1/250 ISO-100 固定なので、f値だけが変動します。
f/7.1どうやら道路の露出はf/7.1のようです。

葉っぱの暗い所を見てみましょう。1/250 ISO-100 f/2.8

葉っぱの暗い所を見てみましょう。
1/250 ISO-100 f/2.8。つまり、葉っぱのくらいところの露出はf/2.8と言えます。

このように、環境光の明るさ(光量)はf/値で表すことが出来るし、カメラをつかって計測する事もできるといえるのです。

(おわり)
※この後ろに文章はありません。

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