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元風俗嬢はスーパー戦隊がお好き

私はスーパー戦隊シリーズが好きです。

仮面ライダーよりスーパー戦隊が好きなのは、ピンクの存在が大きいような気がします。


実家のアルバムに残っている写真に、モモレンジャーのお面を被ったものがありました。当時2歳くらいで(歳バレ)買って貰った事を覚えていないのですが、もしかしたら両親が女の子だから、とピンクを買い与えたのかも知れません。それでも、(私が初めてファンになった芸能人である)大葉健二さんが演じるキャラクター以外で小さい頃に好きだったと一番記憶に残っているのは、ゴーグルピンクなのです。

体操競技のリボンを武器に舞い、攻撃する姿は強くて、美しい。

子供心に、男と一緒に対等に戦う姿に憧れていたのだろうと思います。最近ではゴーカイジャーのゴーカイピンク。滅ぼされた星の生き残りのお姫様という設定で、フリフリのスカートが似合ってメチャメチャ可愛くて動きも女性らしくて、あんな風になりたかったなぁ、と憧れるのと同時に自分とは遠く掛け離れた存在だなぁ、とも思うのです。


小学生時代は女子と遊ぶことが少なく、従兄弟のお兄ちゃんや同級生の男子とチョロQで遊んだり、虫取りやザリガニ釣りをしていました。女の子だから○○しなさい、女の子だから✕✕しちゃ駄目、女の子だからランドセルは赤!……そう言われるのが本当に嫌でした。ランドセルは黒が良かったのに。

自分でアルバイトをして服を買えるようになった高校生の頃は、私服がYシャツにネクタイ、ジャケット、パンツのような男装に近いものでした。当時は格好良い!と思って着ていたのですが、思い返すとスカートが本当に嫌いで、女性らしい服装を避けていたら男装になってしまったようです。

黒スパッツに重ねてハーフパンツ、トップスは長袖Tシャツ。仕事着はジャージ。そんな服装でも痴漢やレイプなどの性犯罪に度々巻き込まれるのだから、如何に女が生き辛い世の中か考えてみてください。今でも普段着は赤やピンクなどは絶対に着ないし、トップスがTシャツとパーカー、ボトムスはハーフパンツかジーンズなど休日のおっさんのような服装が多いです。


『後楽園ゆうえんちで僕と握手!』

小さい頃からCMを見ていて、ずっと行きたいと思っていたヒーローショー。大人になってからやっと行けるようになりました。いわゆる『大きなお友達』です。

保育園の頃、デンジマンのプリントされた靴を買って欲しい!と母におねだりしたのですが、「水色がいいならキキララちゃん(サンリオキャラクター)にしなさい」と変更を強要されました。色じゃなくデンジマンが好きだからこの靴を選んだのだと母には理解出来なかったのか、理解した上で周りの目を気にしての事だったのかは訊いていません。私は頑なに意志を曲げず、困り顔の母に自分の選んだ靴を買って貰いました。ピンクの靴が並ぶ女子の下駄箱にその水色の靴を入れる時の嬉しさは、それまで味わった何よりも格別でした。


Gロッソに通うようになって、男の子も女の子もヒーローと一緒に写真を撮ったり、大声でヒーローを応援したりする姿を見ていると、涙が溢れてきます。自分の好きなものを好きと一生懸命に表現できる事が微笑ましく、羨ましく、このまま素直に育って欲しいなぁと他人事ながら応援したくなります。

スーパー戦隊のレッドになりたい女の子も、プリキュアになりたい男の子も、皆が皆を尊重し合える世の中になるよう心から願って止みません。

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