リハビリテーション#1

練習

とびらが開いたみたいな大げさなことを言って、あたまの中にあるのは呪詛だらけだ。
眠れないのは眠くないからで、眠くないなら眠らなければいい。
眠くないことに理屈をさがそうとしているのと、いつの間にか歯を食いしばっていることは、無関係じゃない。
詩の本が、絶望的におもしろくなく、おもしろいと思えない自分の心を呪った。
次に飛び込める世界はここなんじゃないかって、思っていたのに、これがおもしろくないなら、一体何を書こうというのだろう。

ロマンティックな言葉の何がいけないのだ。
何がいけないのか言えないのに、こころはその言葉たちを受け付けない。ロマンティックに見えてしまうのは、わたしのこころがいけないの。いけないわけはない、どんな言葉だって詩なのだと、詩人はいうのだから。押し問答。禅問答。のれんが風にひらひら揺れる。

仲間に入れてもらえなかったから、ひねくれているだけだ。そのひねくれた気持ちから振り上げた拳を引っ込めることができないのはなぜだ。振り上げた拳が宙に舞う。殴る相手もいない。殴るなら言葉で殴れ。いま、ここで。たった今ここで。

未開封の歯ブラシがたまっていく。清潔な洗面台は生活のかなめだ。水垢をこすりながら水音を聞く。メーターがわたしの生活をカウントしていく。水道料金払っていないくせに。アナログのメーターはもうすぐ終わりだよ。わたしの生活をカウントするのは、デジタルディスプレイになるのです。

もしかしたら、水道メーターを見てまわるあのひとも、いなくなっていくのかな。強い日差しを避ける大きな庇のついた帽子、1ミリも肌をださないように腕を覆って、静かに、一軒一軒、生活をカウントしてゆくあのひとも。デジタルの液晶はべっぴんさんだから、アナログはざらついていて、いけない。
べっぴんという言い方は、他人の受け売りです。

先生は言われたよ、詩ってこういうものらしい。
天才現る、でしょう。はやく仲間に入れてくれよ。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

わーーーー!なみだがばくはつする!
1

めのうえのたんこぶ2

Vo.さえぐさによる日記その2
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。