見出し画像

一年の福を願う!さざえ堂の正月御朱印

はじめに

「あるきめでぃあnote」をご覧の皆様こんにちは。
仏教学部仏教学コース4年の松野広樹です。

最初に元日に発生しました「能登半島地震」において、お亡くなりになられた方々への哀悼の意を表すと共に、被災された皆様とご家族の方々に衷心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、2024年の新しい年を迎えました。本年も「あるきめでぃあ」及び「すがもプロジェクト」をどうぞ宜しくお願い申し上げます。

私事ですが、昨年末に卒業論文を無事に提出することができ、安堵しております。卒業論文の締め切りと葛藤しながら12月の前半は過ごしてきましたが、気づいたら12月も後半になっていました。

毎年12月後半になりますと、我々「祈りのまち巣鴨班」は、来年元旦から書置きにて頒布を行なう鴨台観音さざえ堂の”正月限定御朱印”の準備を行います。今回は、そんな御朱印の”いろは”を解説しながら、企画の模様をお届けします!


そもそも「御朱印」とは?

さて、祈りのまち巣鴨班は、鴨台観音さざえ堂・種子地蔵の御朱印浄書がメイン活動の一つであり、今までもnoteにて「御朱印」に関連する記事を投稿してきました。詳しくは#祈りのまち巣鴨班からご覧ください!

今年度投稿した当班の記事

「そもそも御朱印って何ぞ?」と思われている方も、いらっしゃるかもしれません。本題に入る前に簡単に解説しましょう。

御朱印は、元々写経を奉納した証としてお寺から頂く証書を指していました。お寺のご本尊の名前をしたため、当日の日付を入れた半紙に朱で押印してもらうため、「御朱印」と呼ばれてきたという由来があります。

「六十六部」と呼ばれる修行者たちは、巡礼先の寺院でお経を納め、その見返りに「納経印」を得ていた
黒川真道 編『日本風俗図絵 第7輯』日本風俗図絵刊行会(大正3-4)

現代では、写経を納めなくても数百円で御朱印を頂くことがほとんどです。しかし、御朱印の右上に書かれる「奉拝」は、寺社をお参りをすることを意味するものです。ただスタンプラリーのようにコレクション目的に集めるのではなく、御朱印の本質を理解し、必ずお参りをしてからいただくようにしましょう。

鴨台観音さざえ堂のオリジナル御朱印帳

今年で3年目! さざえ堂の「正月限定御朱印」

普段は定期的に行われる御朱印浄書日にて、皆様に御朱印を頒布しております。休講期間につき大学施設が閉まっている年末年始の時期も、さざえ堂に初詣に来て、すがも鴨台観音様に一年間のご利益を祈願してほしいという想いを込めて、当班は3年前から正月限定御朱印を始めました!

2022年は、「七福神」を描いた御朱印を作成しました。
七福神とは、仏教とヒンドゥー教、日本の民間伝承から生まれた7柱の神様の集合体であり、毘沙門天、寿老人、恵比寿、弁財天、大黒天、福禄寿、布袋尊7人の神様で成り立っています。お正月には、「〇〇七福神巡り」という七福神にちなんだ催し物が行われている神社仏閣も多くあります。

浅草名所七福神の御朱印

御朱印帳見開きのサイズの御朱印で、金色の台紙に御朱印を押印、お書きしました。ちなみにこの七福神の縁起は、当班担当の塩入法道教授にご教示いただき、イラストも描いていただきました。

2022年正月限定御朱印のポスター

2023年は、「卯年」にちなんだ御朱印を作成しました!
卯年は、兎の優しく温厚なイメージから、家内安全、跳ね上がる姿から飛躍・跳躍・向上の年と言われています。ということで可愛い兎のスタンプを押しました。その他の文字も金筆で書き入れており、とても縁起の良い御朱印となりました! これが鴨台観音さざえ堂の干支御朱印のはじまりです。

2023年正月限定御朱印のポスター

2024年の正月限定御朱印は…🐉

今年の干支は「辰年」、龍です。
辰年は陽の気が動いて万物が振動するので、活力旺盛になって大きく成長し、形がととのう年だと言われています。
また、たつ(竜・龍)は十二支の中で唯一空想上の生き物で、権力や隆盛の象徴であることから、出世や権力に大きく関わる年といわれています。

昨年と同様に干支のスタンプを使用し、観音様の元に龍が天から舞い降りてきたような縁起の良いデザインとなりました!

2024年正月限定御朱印のポスター

書置きも、御朱印浄書日と同様に班員が心を込めて作成しています!

今年は約100枚を作成し、元旦より鴨台観音さざえ堂の頂上階に設置しておりました。また、1/10(水)には東屋にて浄書を行い、多くの方にお越しいただきました!

1/10(水)の御朱印浄書日

おわりに

今回は、鴨台観音さざえ堂の正月御朱印を特集しました。皆様に少しでも御朱印の魅力は伝わりましたでしょうか?

私がこの班に携わって早いもので3年が経ちました。仏教系のお堂が建立されている大学は珍しいと思います。人との関りが制限される状況下において、この御朱印浄書は、人と人との距離をつないでくれたと感じています。

私の大学生活はコロナ禍中から始まり、人との距離を取らなければならない日々の連続でした。そんな中で、期日限定の御朱印浄書日をいつも楽しみにしてくださる皆様に、少しでも喜んでもらいたいという想いを胸に、3年間活動をしてきました。
活動を通じて私は、この御朱印浄書日というのは、年代問わずさまざまな人々の拠り所であると感じました。私は、訪れた皆様からの「ありがとう」の声を聞くと、「やってよかった」という嬉しい気持ちになりました。4年間の大学生活の中で、この活動が最も有意義な時間だったと強く感じています。

私を含む4年生は3月で卒業をしてしまいますが、今後もこの活動がたくさんの人々の拠り所になるように、末永く頑張って欲しいです。

今年定年退職される塩入教授と当班学生たち
中央3人は今年卒業の4年生(👓が筆者)

・・・・・・・・・・・・

さて、今年も祈りのまち巣鴨班は、イベント活動や「あるきめでぃあ」での発信を通じて、皆様に鴨台観音さざえ堂や神社仏閣、仏教の魅力をたくさんお伝えしていきたいと思います!
鴨台観音さざえ堂イベント・活動まとめはこちら⏬

最後に、本年も皆様が元気で明るい一年になりますように、そして平穏な日々を取り戻せるよう心よりお祈り申し上げます。
ご愛読いただきましてありがとうございました。


仏教学部 仏教学コース 4年 松野広樹

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?