こんばんは！インターン生の﨑谷航平です！実は僕、小学生の頃カメルーンに住んでいた経験があり全国に２０００人しかいないらしい苗字と相まって自分のことを希少価値が高い激レアさんとよく宣伝し回っています。
そんな話はさておき、今回は僕が住んでいたアフリカに関連したニッチな本をご紹介していきたいと思います。ご紹介する本が取り上げる舞台は”ソマリランド”。チラッと聞き覚えのある方もいるかもしれません。実はソマリランド、日本の自衛隊が派遣されたことことで有名になった（なってしまった）「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部に位置するソマリアが内包する未承認国家なのです。ソマリランドとソマリアは国旗も通貨も違う。なのにソマリランドは世界からはソマリアと一緒にされる。ではなぜ国家としてソマリランドは国際的に認められないのでしょうか？
今回は期末でソマリランドについて英語5000文字オールで書き上げ（この本には大変助けられました）、ソマリランドに一番詳しい大学２年生と自称している僕の成果を少しお裾分けしていきたいと思います。

概要

今回取り上げる本の名前は「謎の独立国家ソマリランド」、著者は「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」をモットーに旅行記など数多くの執筆歴がある高野秀行さんです。既に面白そうですよね。
ソマリランドとソマリアの歴史について簡単にまとめると
➀1887年：イギリスがアフリカの角北部（現ソマリランド）を領有
➁1894年：イタリアがアフリカの角南部を領有
➂1960年6月26日：とうとうソマリランドがイギリスから独立
➃1960年7月1日：と思いきや南部も独立を果たし統合される
→現在のソマリア連邦共和国に
そうなんです、ソマリランドはなんと５日間だけ独立していたのです！
ソマリランド政府が主張するように領土は明白。それに加えて350万人の住民が存在し、そしてガバナンスも機能している（このガバナンスがかなり面白いので是非本を）。ちなみにソマリアは破綻国家とされていますが著者によると面白いことにソマリランドはソマリアに比べて非常に平和だそう。
ここで当然みなさんじゃあなぜソマリランドは独立できないの？と思いますよね？これには一つの原則が関わってくるのです。その名も「ウティ・ポシデティス・ユリス」
一生読めない気がするこの原則は、植民地支配を受けていた国は独立後その国境を変えてはならないとする原則です。特にアフリカにおいては脱植民地後（独立後）にさらなる独立を容易に認めると、様々な民族が混在する大陸の性質上、独立する地域が跡を立たないだろうと予測されこの原則は守られています。

個人的見解

これまで本のごく一部を取り上げてきましたが僕の見解を少し記そうと思います。「ウティ・ポシデティス・ユリス」の原則についてですが、この原則は特にアフリカにおいて民族間の紛争を回避するために守られていると言われています。ロジックは理解できる気がしますが、ソマリランドのように一度独立を果たし、ソマリアと大統領までも違うソマリランド。未承認国家であるため正式に他国と貿易を行えていない状況を鑑みるとこの原則はソマリランドに限り適応外とすべきではないかと思ってしまいます。ただ自分は国際法関係は門外漢なため専門的な見解を述べることはできません。しかし一つ言えることがあるとするならやはりこの現状を多くの方に知ってもらいたいなと思います。僕が住んでいたカメルーンでは”世界で一番無視されている国”と呼ばれるほど難民問題や英語話者（人口のほとんどは仏語話者）の弾圧は国際的に取り上げられません。
特にアフリカの情報は日本にほとんど入ってこないと感じます。
認知されないと何も始まらない気がする。このソマリランドのケースも一人でも多くの人に知っていただけたらなと思い投稿しました！

最後に

今回取り上げた「謎の独立国家ソマリランド」は旅行記のような感覚で読むことができほとんどが初耳なことだったので非常に興味深い内容になっております！また合わせて、ソマリランドに興味がある方は「ソマリランドからアメリカを超える」というソマリランドを舞台にノンフォーマル教育を題材とした本もありますのでぜひご覧になってください！
最後になりましたが僕はこう見えて（どう見えて？）ARUN Seedのsns運用を担当しております！我ながら可愛くできてるとは思いますが何せ人手が足りないためもしご興味ある方はインスタのDM、もしくはメールにてお問い合わせください！ソマリランドについて語りたいって方でも大歓迎です、DMにてお待ちしております〜
それではまたどこかでお会いしましょう、！

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