見出し画像

[ Symbolizm] 左右のルール 後編

はじめに

 本件は、『左右のルール』の続きとなります。前回は正しい左右の配属と、その簡単な覚え方について綴りました。本件は、なぜそう定義されたのか?について明らかにしてゆきます。本件を読了いたしますと、前回の「👍いいね」の真の姿のように、目の前にあっても見えていなかったものがはっきりと見えるようになることでしょう。

注意。本件で使用する左右は全て前回お伝えした通り、描かれているものの左右をそのまま使用します。つまり向かって左を「右」と表記します。

 なぜ右が上で左が下と決まったの?

 なぜ右が明るくて左が暗いの?

 なぜコンパスが大切なの?

 なぜ直角三角形が大切なの?

 これらが全てまとめて理解できる内容となっております。それでは早速始めましょ〜!





神の足元で科学した

 ではいつものように、神の足元で科学をしましょう。神話は、数や幾何学では表現できない抽象的な事象・事物を説明するもの。数と幾何学は、神話では表現できない具体的な事象・事物を説明するもの。どちらの視点も大切ですので順にご説明申し上げます。まずは神話から始めます。



・神話

 神話における男根は、時間の神にまつわる「切り落とされてしまった男根」です。失い方はまちまちですが、共通することは「男根喪失」と「冥界の象徴」となること。つまり実体を持たぬ神になるということ。そんな実体を持たぬ神の”現世の忘れ形見”が男根です。物質世界に残された時間の神の一部ってイメージ。エジプト神話が最もシンプルで分かりやすく描かれています。この神話から読み取るべきことは、時間の神の現世での実体が男根=オベリスクであるということと、生死観です。要するに、強烈に「時間」と「男根=オベリスク」と「生死」が結び付けられているということです。



 ギリシア神話の時間の神クロノスは、父親のウラヌスの男根を鎌で切り落とし王権を奪取しました。ギリシア神話では「王権の移り変わり」で時間の経過を象徴し、やはり「時間」と「オベリスク」と「生死」が強く結びつけられています。

 この象徴的な時間の神の神話が歪められたものが、現代において我々が見聞きする神話です。神話を解読するときは、いつも注意しなければならないこと。

 サトゥルヌスを老衰と魔性の象徴に変えてしまったのは、いつにブラック・ロッジが「死にゆく神信仰」を誤解し、醜怪化・歪曲化したために他ならない。 

アレイスター・クロウリー


 では何故、元来これほどまでに「時間」と「オベリスク」と「生死」が結びつけられているのでしょう?何故、民族・文明をまたいでも変わらぬストーリーがあるのでしょう?

 それは、そこに智慧があるからに他なりません。つまりそこに科学があるのです。神話から、余計なものを出来る限り剥がし、横一列に並べることで現れるものが真理であり古き智慧。




・科学

 オベリスクが日時計であることは度々述べてまいりました。今回は、より細かくオベリスクについてお伝えいたします。このオベリスクの見方が最も古き時間の神の見方であり左右の配属の元です。では順にまいりましょう。


※画面の設定をダークモードにしてると背景と同化して見えなくなる画像がありますのでご注意を。



・向き

 オベリスクは実体を持たない神の唯一の実体。イメージで時間の神の姿を具現化してください。ではまずは地球上において時間の神はどこを向いているのか?からまいりましょう。地球から見たときの天の世界の基準点はどこですか?

365.360.355

 北極星。したがって時間の神は地上から北極星を見ているということであり、北を向いているということです。そして、前後が決まりますと左右も自然と決まります。

 こんなイメージ。時間の神の右が東、左が西。さて、察しのいい人はもう気づいているはず。これが全ての配属の元になっております。ではもう少し神話を取り除き、科学を加えバランスをとりましょう。

蘇るオシリスのポーズ
意味がわかりましたか?


・さらに科学

 科学というほどのことでもありませんが、当たり前すぎて思考から外してしまう理です。太陽は時間の神の右側(東)から昇り、左側(西)へ沈みます。ですから右には「上・天・光」が、左には「下・地・闇」が結びつけられております。太陽が昇る方角に光が、沈む方角に闇が結びつけられるのはとても自然なこと。

・反射

 ここで大切になってくることは、「上の如く下も然り」は反射であるということ。この世の理は鏡面反射ですから、天の神(天の天体)の実体は、地上に影となって現れます。その動きも鏡面反射。

 頭の中で「太陽とオベリスクと影の関係」をイメージしてください。太陽が東から昇ると、影は西に現れます。太陽の動きは東から西ですが、影の動きは西から東と動きます。(北半球の場合)

 ではここで考えてください。北を向くオベリスクに相向かいに座す、南向きのあなたには、影は右から左へと移動するように見えます。それを記すなら、つまり文字を書くなら、その方向は右から左、左から右、どちらが適切だと思いますか?

 そして現在のあなたは適切な方向で文字を記せていますか?

 1949年4月5日に常識が制定される以前はどうだったのでしょうか?

 なぜアンケート結果がバラバラだったのでしょうか?

 文字を書く方向については以下のお話を参照ください↓



・時間の象徴=♾️

 蛇が時間と結びついている理由は、その生態に普遍の理がはっきりと現れているからです。時間という抽象的な概念が、唯一はっきりとその生態に顕現しているため古くより時間と結び付けられました。その生態とは、、、

 

 「とぐろ」です。これにより古くより時間と結びついています。ではなぜ蛇を「♾️」の形にして時間を象徴するのか?

 地上に8の字の影を残す時間の事象を覚えておりますか?

 アナレンマ。正午の太陽の影を1年間写し取った、時間の神の姿そのもの。ゆえに、時間の象徴は♾️となり、その象徴が蛇と結び付けられ♾️のウロボロスとなるわけです。♾️が示すものは時間の無限性。永遠普遍、唯一無二の無限性。

 ではこのまま続けて時間の神ユリゼンに参ります。



・直角三角形

 太陽の中から地上を定義する時間の神ユリゼン。その手のコンパスには直角三角形が内包されています。

 ユリゼンだけでなく、みな直角三角形を内包しております。ピタゴラスの象徴画の地上を示す左側には、3:4:5の直角三角形とコンパスがセットで描かれておりますね。では何故これほどまでに直角三角形と時間が結びついているのでしょうか?

 一目瞭然ですね。ユリゼンと重ねてみましょう。

 抽象的な象徴は、この世にこれしかない具体的な理を示すものであり、その成り立ちや意味は、いつも最も古き智慧にあります

プラトン立体と数」より

 さらに言えば、この世に5つしかないプラトン立体の面も全て直角三角形で構成されていることを覚えておりますか?

 象徴がどれほど古く、どれほど我々に影響するのかを忘れないでください。




・智慧=光

 光(太陽)を写しとる(影)ことから始まった智慧。ゆえに光=智慧。

 二つの直角三角形、つまり「直角三角形の対」からなる「三角形」が光に包まれ「智慧」を象徴する理由も、はっきりと認識できたのではないでしょうか。そして中心の眼は、"我決して眠らず"であり、またの名を最も古き者。付随する象徴は、最も古き者と同じだけ古い"時間"です。


 「All seeing Eye / 全てを見通す目」は支配層の象徴だって言われますけど、あなたの目にはどう見えますか?


 気付き、学び、目覚めるを繰り返したあなたの目には、善悪に左右されないありのままの理、すなわち真理が見えるはずです。



まとめ

 では、これまでに述べてきた神話と科学の知識を組み合わせ、マジシャンのカードに重ねてみましょう。

 いかがですか?前回よりもはっきりと象徴が読み取れたのではないでしょうか?ライト(右)からライト(光)が昇ると覚えればとっても簡単。日本人にしてみれば、右の「Right / ライト」も光の「Light / ライト」も同じであり、また誰でも太陽は東から昇るって記憶してるから、一発で全部結びつくでしょ?左右の配属を忘れたら右だけ思い出せばいいの。あとはそれの反対の属性が全部左だから。

左右のルールが見えるようになったかしら?


・大切な話

 最後のトピックは直角三角形の「直角」の大切さについてのお話し。

 もしオベリスクが90度ではなく曲がっていたらどうなるでしょう?時間が全て狂ってしまいますね。[ Symbol ] コンパスと定規の「定規」の項のお話を思い出してください。

 フリーメイソンの元は石工団体です。大聖堂や城、要塞を建築する技術者。それらを建築する際に重要なことは、初めに「真っ直ぐ垂直をとること」です。もし垂直をしっかりとらなければ建築が進むにつれ歪みが生じ、いずれ崩れてしまいます。故に最初にしっかりと「90度」にしなければなりません。ユークリッドの第47定理の象徴をよく見かけますでしょ?
 これを人間に置き換えて下さい。最初にしっかりとまっすぐな「道徳」を学ばなければ、歳をとればとるほどに歪みが生じ、いずれ崩れてしまいます。直角定規が示す道徳の大切さ、ご理解いただけましたか?

 人間も神殿も、まず始めにしっかり土台を「まっすぐ」にしなければ、いずれ全てが曲がります。今回の記事を通して実感なされたと思います。左右の配属のような基本中の基本が曲がっておりますと、神殿の大黒柱が曲がっているようなもので、時間が経てば経つほどにひび割れ崩れ去ってしまいます。したがいまして、何にでも言えることですが、地面に対し90度に真っ直ぐ立たなければならないのです。

 そして、最も大切なことは、神殿や配属だけでなく、人の心も一緒だということ。



・峻厳と慈悲

 あなたの体も精神も「似て非なる対」でバランスをとります。厳しさも優しさもどちらも必要です。筋トレして肉体に負荷をかけパワーを上げるように、精神にも負荷をかけなければ成長しません。

 よろしいですか。どちらも必ず要するのです。では考えながら読み進めてください。

 共産主義というものはガチガチの管理社会であり、セフィロトで例えるなら峻厳の社会。そんな世界で大切なことは、政府の思想に左右されず自由に考えること。峻厳の世界では、対にあたる慈悲=自由が大切になります。自由の国にいる我々にとっては、とても当たり前のことと思いますが、、、

 では反対の自由資本主義で考えてください。我々の住む世界のことです。

 自由でゆるゆるでなんでも「楽」が推奨される世界。規律や道徳より個人の自由・楽が尊重される世界。それが我々の住む世界。では、そんな我々の住む自由快楽主義の世界では、何が大切になるか分かりますか?

峻厳。
己を律すること。

 この国の”我々の層”の全員が、長きにわたり「自由快楽主義」に浸けられておりましたから例外はありません。誰しもです。

 テレビを見ながら歴史が覚えられますか?

 音楽を聴きながら暗記ができますか?

 友達と遊びながら象徴主義の本が読めますか?

 自分が「楽が良し」というプロパガンダに包まれた世界にいることを、ゆめゆめお忘れなきようお願いいたします。

 しかも、我々の住む国の学習の習慣は、概ね20歳前後で止まります。成人してから意識的に学習をしていなければ、ただ歳を重ねただけの子供ということ。社会を見渡せばすぐに分かりますね。子供向けに開発されたスポーツに熱心なおっさんとか、金髪厚化粧ブランドづくめでギャルの格好をしたおばちゃんとか。

 「なぜあの人たちは、いくつになっても同じことを繰り返しているのだろう?」の答えです。若い頃に学ぶことをやめたから。


 学習は生涯をかけてなすもの。

 まわりに流されず、己の信じる道をただひたすらに。

 峻厳と慈悲の対を、いつも心に。

 翼は左右対称に開かねば、空を飛べませんから。


 人間の想像力と可能性は無限。諦めることなく、コツコツ一歩づつ。その歩みが、いつか必ず、あなたの眠っている羽を、大きく広げるための力となりましょう。

知識は力なり

フランシス・ベーコン


「知的サバイバル」



 2週に渡り左右の配属について述べてまいりました。似て非なる対をさらに深くご理解いただけた事と思います。しかしながら、これまでに述べてまいりましたのは主に「肉体的」な左右の対です。本件ラストで申し上げたように、人間は肉体と精神の似て非なる対でできておりますから、「肉体的」な左右の対だけでなく、「精神的」な左右の対も大切です。

 ということで、次週は「精神的」な左右の対の、更に深いお話し『左右のルール:深淵』です。そこから近い未来の姿が垣間見えることでしょう。



 では本件はこれにて締めとさせていただきます。あなた様の心にわたくしの知的サバイバルの心が届きましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。



作品紹介


デジタルBook:『Decode of the Matrix』

デジタルBook:『ダヴィンチコードを乗り越えて』

本:『Divine Ratio Re:Decode』

本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

動画:Channel 113
https://www.youtube.com/@Channel-113-as_above_so_me

Twitter
https://twitter.com/As_above_So_me


Instagram
https://www.instagram.com/simotsuki_yayoi_113/


もしよかったらサポートをご検討してくださいまし。 わたくしのお伝えするお話は大衆娯楽誌のように広まるようなものではなく、ビジネスとしては成り立ちません。故にnoteを通してのサポートは大変助かります。 わたくしのお話があなた様の心の琴線に触れましたならサポートをお願い致します。