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「Decode of Mind 3 / 精神の解読 3」

はじめに

 本件は前回の「Decode of Mind 2 / 精神の解読 2」の続きのお話です。前回のお話は主に個人の「精神」について綴りましたが、本件はそれが「群衆化」した場合の精神についてのお話です。前回同様に、引っかかっている人にとってはキツい内容となりますのであらかじめご了承くださいまし。では始めましょう〜


群衆化

人が群衆化した時、いくつかの特徴が現れます。

 人が群衆化すると「個」が「全」に飲まれます。 一例を挙げるなら、おとなしかった人が驚くほど積極的になったり、争いを好まぬ性格だったのに攻撃的になったりと。本件は「群集心理」著・ギュスターヴ・ル・ボン の引用を中心に綴ってまいります。

 人間の集団はそれを構成する各個人の性質とは非常に異なる新たな性質を具える。すなわち、意識的な個性は消え失せて、あらゆる個人の感情や観念が、同一の方向へ向けられるのである。

「群集心理」

 群衆化した時に人は、論理より感情が勝ります。そしてこの感情は群衆に感染します。たとえ群衆の中に平均より知能が高い人が居ようと、感情が勝りますので感染し、知能の平均化が起きます。ですから人は群衆化した方が操りやすいのです。

 群衆中の個人は、単に大勢の中にいるという事実だけで、一種不可抗的な力を感ずるようになる。これが為に本能のままに任せる事がある。単独の時ならば、当然それを抑えたであろうに。

「群集心理」

 群衆においては、どんな感情もどんな行為も感染しやすい。個人が集団の利益のためなら自身の利益をも実に無造作に犠牲にしてしまうほど、感染しやすいのである。

「群集心理」

 群衆の一員となる個人の状態は、催眠術士の掌中にある被術者の幻惑状態に似ている。この個人は、もう自分の行為を意識しなくなる。催眠術をかけられたものと同様に、彼においてもある機能は打ち砕かれるが、他の機能は、極度の興奮状態に高められる事がある。ある暗示を受けると、それにかられて、抑えがたい性急さである種の行為を遂行しようとする。この性急さは、群衆にあっては、催眠術をかけられた者の場合よりもいっそう抑え難いものである。なぜなら、暗示があらゆる個人にとって同一のものであるだけに、互いに作用しあって、ますます強烈になるからである。

「群集心理」

 意識的個性の消滅、無意識的個性の優勢、暗示と感染とによる感情や観念の同一方向への転換、暗示された観念を直ちに行為に移そうとする傾向、これらが、群衆中の個人の主要な特性である。群衆中の個人は、もはや彼自身ではなく、自分の意思を持って自分を導く力のなくなった一箇の自動人形となる。

「群集心理」


規模

 そして大切なことは「群衆化」の定義です。大抵の方の群衆のイメージは一箇所に大勢の人間が集まった感じを想像することでしょう。しかしながら、たった数人で強烈に群衆化する場合もありますし、数百人が一箇所に集まっても群衆化しない場合もあります。遠く離れた個人同士が群衆化する場合もありますし、一緒に住んでいても群衆化しない場合もあります。

 何が言いたいのかと申しますと、「群衆化を自然発生と捉えるなら」上記のようになります。......もう少しぶっ込みましょう。

 しかしながら、実は言うと、世界の支配者、宗教あるいは帝国の建設者、あらゆる信仰の使徒、優れた政治家、さらにくだっては人間の小さな集団の一頭目に至るまで、彼らは常に無意識な心理洞察家であって、群衆の精神を、本能的に、しばしば極めて的確に知っていたのである

「群集心理」

 今回ご紹介した引用の本はインターネットが普及するずっと前の本ですのでSNSが群衆化に一役買っていることは述べられていませんが、少し考えれば色々と当てはまりますでしょ?

 わたくしはストレートな物言いが売りですからはっきり言っちゃいますけど、SNSで感情の伝染を引き起こし群衆化させ自動人形にし気づきを妨げる、悪い人々が利用している手口です。そして悪いことに、群衆化した人々は本能に忠実ですから欲求が抑えられません。承認欲求や名誉欲が出てきちゃう個人もおります。

 降りてきた情報をただ垂れ流し、よく知らぬ人々からの賞賛に酔いしれ誤情報を拡散しまくり、操者の素晴らしいアシスト役になります。人のためと言いながら、ただ自分の承認欲求を満たしているだけのクローン操者の情報は元が同じため、群衆から独立し新しい群衆を形成しても似たような群衆を形成するだけですので、結局は大元のアシストをしているだけなのです。

 エンタメ野郎どものお話は古い陰謀本で、それら出所は昔っから一緒よ


呪文

 感染をよりスムーズに行うために「呪文」はとても有効に機能します。その呪文とは「断言・反復・感染」のコンビネーション。

 とんでも陰謀論を語る人って驚くほど、また恥ずかしげもなく「断言」するでしょ?そして、ひつこいくらいに繰り返し反復するでしょ?自分で考える脳みそを持っていれば、どれほど自信に満ちて「断言」されようと、どれほど繰り返し「反復」されようと受け入れませんが、テレビのテロップに慣れている人々はどうでしょう?

 お気づきでないかもしれませんが、テレビのテロップ、学校や会社によくあるモットー、これらは全て「断言・反復・感染」を引き起こす古くからの手法です。人気のテレビ番組や雑誌などで「断言・反復・感染」を引き起こされた人が、テレビや雑誌の受け売りを同じように「断言・反復」し「感染」を拡散してますでしょ?人気芸能人、漫画、映画、SNS、Youtube、どれも意識しないでただ眺めてますといつの間にか「断言・反復・感染」に巻き込まれておりますのでご注意ください。

 よろしいですか。「断言・反復・感染」には理論は必要ありません。故に、引っ掛かる人は「論理的に物事を考えられない人」です。そのような人々をまとめ上げ動かすのに「断言・反復・感染」は最適であり、感染が引き起こされれば当然のことですが人が集まり群衆化します。群衆化すればさらにIQは低下し感情で動きます。

 今の世の中を俯瞰して眺めてみれば、恐ろしいほどに、これらが機能していることを実感できると思います。


まとめ

 人の心とは「個でも全でも」これほどまでに操られやすく、また昔から操られてきました。のほほんとした平時なら操られたまま一生を終えても良いでしょう。しかしながら現代は有事の時。操られていたら取り返しのつかない事になりかねません。また、操られて時間を浪費するくらいなら、大切な人との時間を大切にしてくださいまし。当たり前が当たり前でなくなる時まであと少し。来たるべき時に備えましょう。その、来たるべき時とはオメガポイント。

 Twitterでも少々触れましたが、来週はピエール・テイヤールド・シャルダンが唱えた「オメガポイント」についてです。大抵の方は「そんな古い宗教家の思想なんて興味ない」と言われるかもしれませんが、そう思うということが「やられている」何よりの証拠です。現在、誰もがシャルダンの魔法にやられておりますが、しっかり浸透しておりますので誰も疑念を抱いておりません。いつも言いますが、人は己の記憶を疑うようには出来ておりません。故に何事も「知る」必要があるのです。では来週をお楽しみに〜

 あなた様の心に、わたくしの解呪の魔法が届きましたなら、引き続きお付き合いをお願いいたします。


本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

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