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[ Human ] Tattoo / 刺青



はじめに

 最近はお堅い記事が続いておりましたので、本件は趣味的なお話で気楽に読める内容となっております。たまには息抜きもしなくちゃね。また、わたくしに似合わないちょっと不思議なお話でもあります。ではまず刺青に関する擬音の象徴化から。☟これどんな時の擬音の象徴化だと思います?


 上記の「擬音の象徴化」は、分かる人にはドンピシャで伝わるのですが、読者様の中にはあまりいらっしゃらないかと思いますのでご説明申し上げます。これが何を示すのかと申しますと、刺青を入れていて、ニードルが骨の上を通過する時の感覚です。色で塗りつぶす場所が骨の上ですと、モロにこんな感じがしばらく続き「あ〜〜〜、まだ?ねぇまだ?あ〜〜〜、えっ?またそこゴリゴリするの?あ〜〜〜、やっと終わった、、、ちょっ、もう一回塗り潰すって、、、」って心の中で呟きながら無言で痩せ我慢します。


刺青の意味

 わたくしは若い頃から人生の節目に忘れてはいけない「言葉」や「象徴」を彫り込んでいます。よくお友達からは「なんでわざわざ痛い思いをしてそんなことを、、、」と言われますが、理由は二つの事を忘れぬため。一つは"人は苦からしか学べない"という事、一つは"人は忘れやすい生き物"という事、この二点を忘れぬよう、自戒の念も込め彫り物を入れております。この世の摂理は等価交換。結局全ては自分に返ってくるのですから、馬鹿なことは繰り返さぬよう戒めです。

 また、痛みと共に彫り込まれた言葉や象徴は、その形を見るだけで当時の記憶が鮮明に甦ります。それは言葉や象徴が心にまで刻まれていることを意味します。言うなれば、自分の心と体を紙にした、自分にしか読めぬ自伝を創造しているようなもの。

人は忘れやすい生き物ですから、
大切なことは心と体に刻むのです。


記憶

 少々心無い現実的な話ですが、人がどれほど忘れやすいかについてお話しします。
 
 「もうっ、今日は超感動したっ!ダーリンLove❤️」ってHotな記憶でも、1ヶ月もしたら20%くらいしか覚えてません。3ヶ月もしたら「もうっ、今日は超感動したっ!ダーリンLove❤️」って違う男に言っているかもしれません。女心と秋の空とはよく言ったものですが、移ろいやすいのは女心のせいだけでなく、人自体が忘れる生き物故に、移ろいやすく迷いやすい生き物なのです。


忘却曲線

縦軸が記憶、横軸が時間、赤い曲線が忘却曲線

忘れる

 エビングハウスの忘却曲線は、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが1880年代に実験した結果に基づいて、人間の記憶が時間の経過とともにどのように忘れていくかをグラフ化したもの。人間は新しいことを学んだ直後にはほとんど忘れません。しかし、時間が経つにつれ徐々に忘れていきます。特に、学習した後、20分後には約42%を忘れ、1時間後には約56%を忘れてしまいます。24時間後には約67%、1週間後には約72%、1か月後には約79%を忘れます。

 殿方は注意しなければなりません。奥様に頑張って奮発したプレゼントを渡しご機嫌をとって「あなた今日はありがとう❤️」って言われても、相手に与えたその感動は、1ヶ月後には79%忘れられています。奥様のご機嫌は断続的にとりましょう。


おぼえる

 こんな忘れっぽい人間ですが、新しいことを学んだ直後に復習をすることで、記憶をより定着させることができます。上記のグラフの緑の線です。例えば、新しい単語を学んだら、すぐに復習をすることで、1時間後には約75%を記憶できます。しかし、復習をしないままに放置すると、1時間後には約50%しか記憶していないことになります。

 若い子の場合、お気に入りの相手にデートで感動(楽しい記憶)を与えたら、家に帰った後「今日はありがとね♪」って電話一本入れるだけで相手の記憶により感動を定着させることができます。だからと言って毎日電話しまくりますと、今度は「メンヘラストーカー」として記憶に定着し、感動の記憶もキモい記憶と上書きされ台無しになっちゃいますので程々に。


すっ飛ばす

 こんな忘れっぽい生き物です。わたくしはまどろっこしいのが嫌いですので、記憶に定着させるプロセスをすっ飛ばして刺青を彫っちゃいます。ただ、キャンバスは自身の体であり面積に限りがございますので何でもかんでもとはいきません。ですから最初に述べたように、また、古代の賢人が神殿を人間の体に例えたように、わたくしは自分の体を本に例え、自分の人生を文字と数と象徴で彫り込んできました。


不思議な話

古き刺青

 ある程度歳をとり、音楽の先生をやめ本格的に象徴の勉強を始めた頃、刺青と象徴の関係に気づきました。現代の日本では「ヤクザ、あるいは反社会的な人が入れるもの」との概念が常識化しておりますから、それ以上を知ろうとする物好きはおりません。しかしながら世界を見渡してみれば、古き風習を残す民族は総じて刺青が文化の中に根付いてます。

アイヌ
ハワイ

 古き刺青は主に戦士や神官が施していました。体の土台となる足には柱、膝や肩の関節には猛獣の顔、正中線には星々の象徴、このようにきちんと配置され彫り込まれています。象徴を知る者の目には明かに、古き賢者が人の体を模して神殿にしたように、人の体もまた神殿に模して刺青が彫り込まれています。「神殿が人間を模している」という事を忘れてしまっていたら、以下の画像を思い出して下さいね。

詳細は『Divine Ratio : Re.Decode』の53ページ以降をご覧ください。



失われた象徴

 小説『ロスト・シンボル』に登場するマラークは全身を象徴の刺青で覆っています。「人間の体は神殿なのだから、神秘的な象徴で飾るのが相応しい」との考えのもと、ご覧のように様々な古代の象徴を彫り込んでいます。

よろしいですか。

 神殿は人体を模して自然と調和することにより見えないエネルギーを得ています。神殿と同様の人体も、、、 ここが本件のポイントです。


竜巻

 わたくし、とある場所にπとΦの象徴として”竜巻”が彫り込んであります。結構色々な部位に彫物を入れてありますが、この竜巻だけは掘り終わった後に不思議な感覚を得ました。いつもは痛いだけで食欲も無くなるくらいなのですが、この竜巻の刺青に限り施術後の痛みは殆どなく、丹田から上昇する不思議な力を感じました。例えるなら、クンダリーニをヘビが昇ったような感覚。一夜だけの不思議な感覚。

 だからと言って自分の感覚だけで信じないのが魔女。自分で体感したくせに「でもなんかそんなことを言ってる自分が胡散臭いな」と自分の思考を疑い封じました。当時のわたくしには「理屈」が分からぬため、「無かったこと」にして「分からぬ事実」から逃げました。そしてそこから月日は流れ、とある日。人体の見えないラインを知りました。


ブラシュコ線

 この線はLines of Blaschko(ブラシュコ線)と呼ばれ、人間の皮膚上に現れる特定の模様やパターンのことを示します。これは、胚発生時に皮膚細胞が動いたり増殖したりする過程に起因するもので、V字型やS字型、螺旋型などの形で現れます。皮膚疾患などの病気はこのライン上で発生することが多いそうです。

 ブラシュコ線を簡潔に述べれば、人が形作られる球の頃の記憶です。


球だった頃

受精卵

 子宮(子球)の中で精子と卵子が結合し形をなします。この時、子宮の中では見えないエネルギーが理に則り駆け回り、人という形の物質化に寄与します。


その時の名残がブラシュコ線。
簡潔に述べれば見えないエネルギーの通り道。
あなたが球だった頃の名残なのよ。



あなたの頭にある”それ”も球だった頃の名残よ〜


つむじと重なる銀河も球。

始まりが球ですから


我々も元々は球だったの。



『生物の成長は波のパターンに沿う』

 以下の記事によると、新たに受精した卵の波紋は、海洋や大気循環から量子流体まで、他システムとの類似を指摘しています。古代の賢人は何千年も前から同様のことを言っています。上の如く下も然りと。


竜巻の気付き

 「戦士や神官の彫物」「竜巻を入れた時の不思議な感覚」「ブラシュコ線」、これらを繋げたのはマオリ族の顔の刺青。左がブラシュコ線、右がマオリ族の刺青。

 きっと、個人に合った見えないブラシュコ線に沿って彫物を施すことで、不思議な力を得ていたんでしょうね〜。わたくしのπとΦの象徴の竜巻は、たまたまブラシュコ線の上だったようで「古き智慧の彫物」と「見えないエネルギーの繋がり」を、身をもって知ったという訳です。

象徴というものは古ければ古いほどに、
つまり簡素であればあるほどに強力です。

お忘れなく。


 これまで「象徴の威力」についてうっすらぼやかしながら綴ってまいりましたが、そろそろね、、、 時期が時期ですから。


 ということで、何週か後に『象徴の威力』についての記事をアップします。象徴がどれほどの威力を持っているかについてはっきりと綴ります。わたくしがテレビを絶対に見ない理由もご理解いただけると思います。象徴と一言で申しましても実はいくつか種類があります。中でも「情動的象徴」と言うものは直接心に働きかけるもの。めっちゃやばいですよ。お楽しみに〜。

 ではでは本件はこれにて締めとさせて頂きます。あなた様の心にわたくしの古き智慧が届きましたなら、引き続きお付き合いをお願いいたします。


お知らせ

 来週は久しぶりの[ Decode : Art ] シリーズで『マタイの召命』のDecodeです!長年の謎とされてきた”この絵のマタイは誰か?”について綴りました。お楽しみに〜♪


新刊:『Divine Ratio Re:Decode』

本:『As above So below』

アパレル&小物:Cavalier Camp

動画:Channel 113
https://m.youtube.com/channel/UC_pov7R97psyYm9s9I4CfLw


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