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【絶対的目的モクサル】韓国旅行記


前回はこちら。

※この韓国旅行記は数年前のものです。これから行く旅の参考にはならないかと思われます。



この弾丸旅行は、そもそも友人の「モクサルの美味しさに感動した店にもう一度行きたい」というひと言で決まった。
地下鉄で今度は新設洞(シンソルドン)に向かう。駅から外へ出るとこれまでとはひと味違った雰囲気が漂い、道端には様々な露店が並び、何となく下町の風情があった。
チーズハットグやトッポッキを売っている店に非常に惹かれたが、いかんいかん、これから肉を食べるのだ。そこはぐっと堪える。

そして目当ての店に到着。
そこは「肉典食堂」という有名店の本店であり、普段はそれはもう日本人観光客や地元客で賑わって……おや、この流れでもうお気付きになりましたか。そうなのだ。ここもまた、日本人は私達だけだったのだ。
店内に入るとまだ17時前にも関わらず、肉をじゅうじゅう焼いている地元客と思われる男性達が目に入った。既に肉の香ばしい匂いが漂い、一気にお腹が空いてくる。

「どうぞ」と大きいビニール袋を渡され、戸惑っていると鞄や上着を入れるようにとジェスチャー混じりで伝えられた。なるほど、匂い対策か。親切だな。
私達が日本人だと察知した店員が、別の店員に何かを伝え、その店員が私達のテーブルへと歩いてくると「いらっしゃいませ!」と日本語で話し始めた。少し片言だが十分に会話は成立する。その店員が“日本人客担当”なのだという事をすぐ理解した。そしてそれは、ものすごく有り難い事なのだと今でも思う時がある。


出た!様々な薬味とキムチ達!


来た来た。来ました。
ずらっと並ぶバンチャン(おかず)、そして薬味達。嬉しい事に塩とわさびまである。そして生のニンニクも。匂いなんて気にしたら駄目なのだ。大丈夫。多少のニンニク臭は韓国では気にならないはずだ。(謎の自信)

そしてやって参りました。肉がドドン、と。
驚いたのが、生の状態の肉の塊を私達に見せ付けた後、その日本人専門の店員さんが焼き始めた事。
ある程度焼いたらさよならでは無く、下の画像の状態になるまで、後は食べるだけの状態まで怒涛のサービストークと愛嬌を提供してくれるのだ。
よっぽど日本人観光客が多かったのだろう。日本人の相手がお上手過ぎて、「僕、日本人大好きです」という言葉には正直“言わせてしまってる感”を感じてしまい、若干の申し訳なさを感じてしまった。いいんだよ。大好きなんて言わなくても。特に今は反日ムード最高潮なのにごめんよ。

日本と韓国は近いけど遠い国なのだ。
国と国の問題は山積みだけれど、人と人は案外上手く付き合えていると思う。現に、反日ムードで日本人が全然いなかったこの時も、私に厳しい目を向けたのは入国審査の怖いお姉さんだけだった。出会った韓国の方は皆が皆、優しかった。

焼けたよ!食べるぞ!


「さ!どうぞ!まずはお肉を塩とわさびで食べてみてください」と、ニッコリ笑う店員さん。
ここまで焼けるまで、スーパージュニアのマル秘話しなどをサービストークしてくれたり、日本に行った時の話しで盛り上げてくれた。シンドンさんは裏表が無くとても良い人だとか、あの人は女遊びが……とか。ごめん、その情報はちょっと要らなかったかな……(苦笑)
でも本当に親切な店員さんで、器用に一口大に切った肉を「はい」と皿に乗せてくれる。ひと口食べてリアクションするまでじっと見ている。
そして勿論友人と「美味しい〜!!」と悶絶し、ふふふっと笑う店員さん。そこに流れる空気は「平和」以外の何者でもなく「平和」。


これ以上平和そうな「平和」を見た事がない。(息子作)


店員さんが去った後でも、塩とわさびでさっぱり。サンチュに乗せて色々な薬味とコチュジャンをくるりと巻いてガブリ。また塩でさっぱり。次はニンニクも一緒に巻いてがっつり。
え?肉足りなくない?
意見が一致してまた肉を頼むという暴挙。

散々モクサルを楽しんだ後に会計を済ませて外へ出ると、丁度夕暮れから夜に移り変わる時間で、ガラリと印象を変えた韓国が待っていた。

ここ、どこかな(小声)


確か肉典食堂の周辺で撮ったはずなんだけど、いかんせん土地勘が無く……。

ここはデートスポットだと聞いた


ここ。すごかった。暗くて見えないけれど、確かにカップルばかりいた気がする。
韓国に来てカルチャーショックを最初に受けたのは、ペアルック、人前でも気にせずスキンシップをするカップルの多さだった。
そしてそこにショックを受けた自分が、改めて日本人だなー!と感じてちょっと残念だし面白かったりした。

初めての韓国旅行も終盤。
初めてなのに0泊3日。
ここまでの睡眠は空港のベンチと地下鉄だけ。

さ、ここからまた空港までのラストスパートがあるわけだ。
この時点で足はボロボロ腰はがくがく、リュックは5キロ近くの重量に。まだ歩く。まだ歩くのだ。頑張れ私!早く日本に帰ってお布団で寝るのだ!

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