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【見上げる図書館COEX】韓国旅行記

前回はこちら。

※この韓国旅行記は数年前のものです。これから行く旅の参考にはならないかと思われます。



さあ、白まったりなコングクスの後はCOEX(コエックス)に行くのだ。

韓国の地名は「ソウル」「チェジュド」「プサンの夜」しか知らない程に、韓国についてど素人だった私は身構えた。そこに行くまでには一体どれだけ歩くのか……。
密かにカタカタ震えていたのも杞憂に終わり(小さな石鹸か、という昭和のツッコミを言わずにはいられない)何と!地下鉄に乗ると言うじゃありませんか!やった!

どこかの駅で地下鉄に乗り込み、丁度空いていた椅子に座った。
徒歩移動の疲労も相まって、ガタン、ガタン、という特有の揺れの中で次第に瞼が重くなる。それはもう、うとうとと気持ち良く。
うとうとを通り越して白目で首をガクガクさせてホラーめいていると、友人が私の肩を揺すり「起きて!ほら、漢江だよ!」と呼び覚こす。
ハンガン?……ハンガン……何だっけ……

「漢江!?」

何と!あのハンガンですと!!
ガバッと後ろを向き窓にへばり付くと、大きい川が見えた。そしてその向こう側には、細長く高い建物がにょきにょきとひしめき合う。
そうか。これがあの漢江か……。

誰も得しない情報を出すのだが、私にとって“漢江”は思い入れのある場所だった。
何年も前に親と熱を入れて見ていた韓国ドラマがあり、そのドラマの重要な舞台となるのが漢江だったのだ。今でも尚、自分の中で三本の指に入る名ドラマとして輝いている。壮絶な境遇を経て離れ離れになった兄妹が再会した時は、親と共に涙を流したものだ。男達のサクセスストーリーがとにかく熱く、株主総会での大どんでん返しなど韓ドラあるあるが詰まった展開に興奮し、思わず咳き込んだりした。そして成し遂げる「漢江の奇跡」──

私はその漢江を見ている。
奇跡を目の当たりにしている。
地下鉄に揺られながら、ゆらゆらと。

「ちょっと!ちゃんと見た!?」
見た。しかと見ました。ちゃんと目に焼き付けました。もっと焼き付けたいのに、この揺れがどうにも私を眠りに誘うのです……ぐう。
どんだけ眠いのさ、という友人の声までBGMになっていた。何だかんだ熱苦しく語った漢江を見た時間は、恐らく1分も無かった。

高!!


さて着きました。
せっかく来たならSMTOWN行ってみる?という友人の善意により、いざ突入。
一応説明しておくがそっちのSMでは無い。SMエンタという大きな事務所があるのだ。そこに私が好きなグループが多く所属している事もあり、寄ってみる事にしたわけだ。
とは言ってもこの時三十路をとうに超えていたので、そこまでの推しへの熱もグッズ熱も無く、値段も高いので「君達何しに来たん?」状態に。これは辛い。己の老いを感じた。
結局、聖水のカフェを家族経営しているメンバーの写真を一枚だけ買った。後で見返して見ると、よりにもよって着ていたシャツが蜘蛛の巣柄だった。やはり人間、追い詰められると自分を見失い変な物を買ってしまうものだと実感した。いや、ドンヘさんは本当に格好良いのだ。強調して言うが服が何故か蜘蛛の巣柄だっただけだ。

COEXに到着してから、やっと何人かの日本人と遭遇した。時折耳を掠める母国語の安心感よ。
それまでなかなかマニアックな店を回っていたせいか、ようやく有名な観光地に来た感じがした。
ご想像の通りエッセムタウンをそそくさと出た私達は、コエックスモール内のピョルマダン図書館へ。

た、たっか!!


ちょっと!高くない!?
こんな天まで届けを地で行く図書館があるだなんて、本当に世界って広いなと感動した。
すぐそこには様々な店に続く通路があり、何と言えばいいのか、開かれた図書館という印象を抱いた。ざっくばらんに本を読む人達を見て、素直に良いなぁと思った。
気になるのはやっぱり、一番上の本はどうやって取り出すのかという事。特殊な方法があるのだろうか。ここもまた訪れたい場所だ。

さてここで問題がまたも浮上する。もはやお馴染みの時系列問題である。(またか)
お土産を買いにCDショップに行ったり、免税店でセレブな化粧品やらバッグやら見た記憶があるのだが、図書館の前だっただろうか。それとも後か。
いや、どうせ免税店って言っても高価な物にあまり興味が無い自分は、歩き疲れて途中からその辺のベンチに座ってた話ししか無いし。いっか。省略しよう。

という事で、次回。
メインの目的である「肉」を食べに行くのだ。
その名もモクサル!

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