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遠方から来た友人と行く旅【厚岸・糸魚沢編】


毎年恒例、札幌(今は小樽)から友人が遊びにきてくれる日がやってきた。

そしてその時ばかりは、旅の準備や予定を立てる事が破滅的に苦手な私も頭をフル回転させて考えるのだが。毎年来ているだけあって、もはや地元民よりコアな場所を行き尽くした感がある友人を満足させるのはなかなかにハード。

今回は厚岸方面に良さげなカフェが出来たという情報を得て、そこに行く事が早々に決定した。ホッ。


いやしかし、風が強い。

飛行場まで迎えに行く時に、“本当にこれ着陸出来る?無理では?”と絶望感が漂う程の風だった。
車が強風に押されて揺れて、スピードがなかなか出ないのだ。これは本気の無理だ。

と、そんな事を思っていたら前方にどんどん下降して来る飛行機が見えた。
おや?もしや時間的に友人が乗っている飛行機だろうか。
濃霧の時はぐるぐる旋回して結局札幌に帰って行ったりしていたけれど、強風の場合はまだ視界がクリアだから着陸に挑むのか……!?(嘘だろ!?)

「何か着いたわ〜」

着陸したようです。
ものっすごい揺れて死の予感すらしたそうな。それなのに機長のアナウンスでは“風は弱まる時もあるので着陸出来ない事は無い”といった感じだったらしい。
結果、無事に着陸した。強風に耐性のあるベテラン機長だったのかもしれない。


厚岸コンキリエ、2階からの風景



そこから車を走らせ、厚岸コンキリエでひと休み。
厚岸と言えばまず出て来るのが、牡蠣。そして最近ではウイスキーが有名だ。厚岸ウイスキーは人気が高いようで、入手困難と言われている。
このコンキリエではオイスターバルがあり、牡蠣と厚岸ウイスキーのマリアージュが楽しめるセットがあるので、現地に来てお店で味わうといった手もある。(厚岸に泊まる覚悟、もしくは助手席の方限定)

私はウイスキーなんて夢のまた夢的存在なので、コンキリエでいつも通り「金のオイスターソース」(ミンチした牡蠣も入っており色は濁った透明に近く、とても美味しいオイスターソースなのだ!)を買い、謎の小さな水族館を見て、コンキリエを後にした。
言い忘れたが、コンキリエとは厚岸の道の駅である。


糸魚沢 カフェと古道具passportさん


その後10分ほど更に車を走らせ、お目当てのカフェに到着。
糸魚沢と書いて「いといざわ」と読むらしい。位置的には厚岸から浜中、根室方面に行く途中。

ここは数種類のカレーや蝦夷鹿のシチューやルーロー飯、ガパオライス等がある。そしてデザートや焼き菓子もとても評判が良い。
実は夕食にも友人からカレーのリクエストがあったので、カレーは避けようと思っていたものの……。
ホッキ貝orホタテのマサラという文字が目に入り、どうにも抗えない何かを感じて友人と二人

「ホッキのマサラ」

という意見が完全に一致した。
ホタテはぶっちゃけいつでも美味しいものが食べれるので、大ぶりのぷりぷりホッキ貝が食べたかった。スパイスの効いたサラッとしたルーに、ごろごろなホッキが甘いのなんの。

このカレーも恐らく体に優しい素材で作られているのか、ものすごく軽いのだ。しっかりスパイスは効いているけれど、食後は驚くほど胃に負担が無い。ギトギト感ゼロ。残るのは貝の甘さと、香辛料の爽やかさ。とても良いものを食べた。

食後にショコラプリンとタカナシのバニラアイス


プリンと言えども、このどっしりとした風情。
ねっとりと固めの食感にアイスを絡ませる。うむ、良い。
プリンの概念がちょっと更新された感覚だった。

店主さんの接客もとても丁寧で、素敵なお店だった。胃もたれしないカレーを食べれるお店はなかなかないので、是非また行きたい。

厚岸がどんどん進化していく。
お洒落なカフェが出来たり、ウイスキー造りに挑戦して人気を得たり。
昔ながらの牡蠣もなかの良さ。大盛況過ぎてものすごい渋滞を生む牡蠣祭り。アサリも大きくて美味しい。

古き良きと、新しい風が上手く融合している地域のひとつだと個人的に思っている。
大迫力の海の風景も素敵なので、ドライブには最適なロケーションである。

そして、そんな厚岸からとんぼ返りで参観日へと急ぐ私であった。(いそいそ……)

続く。


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