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クラブ行き放題サービスを始めた理由

クラブ行き放題アプリLIVE3Sの代表取締役の浅原です。

私は『なぜこのアプリを作ったの?』 とよく聞かれます。

その時はだいたい私はこう答えます。

『クラブ大好きだし、パリピを増やしたい』から。

嘘は言ってないですが・・・正直そんな薄っぺらい理由ではありません!

今回は、その思いを書きたいと思います。

<クラブ行き放題サービスへのきっかけ>

2013年4月にイベントキュレーションアプリLIVE3をリリースしたのが始まりです。LIVE3はこれまで、「Last Minutes Ticket」と呼ばれる不良在庫チケット販売することで、「今夜の予定を探しているユーザー」と「直前に売れ残ったチケットを抱えた主催者」のマッチングを実現し、良質な「体験」を提供するプラットフォームとして機能してきました。日本にある従来のチケット購入系サービスの多くが「指名買い」と呼ばれる検索流入がほとんどを占め「顕在ファン」を取り合っていたのに対し、「潜在的ファン」に対する価値提供にフォーカスしてきたのがLIVE3です。サービスの提供を通じて、ユーザーには新たな体験を、そしてエンタメと呼ばれる業界全体には潜在的ファンを動かすことによって市場の拡大に貢献してきました。

これまでの価値提供に加え、LIVE3Sでは、ユーザーがより自発的にイベントを探せる仕組み作りを試みることにしました。

厳選した良質なイベントのキュレーションリストの提供や、不良在庫チケット販売による格安チケットの購入だけでは、リアルな場でのユーザーの行動換気には限界があり、格安と言っても自分がまだ知らない、イベントやアーティストのチケットを購入する行動は潜在的ファンにとってはハードルが高い。そこで、新たに提供するのが「格安チケット」を上回る、「行き放題」という形です。行き放題の導入によって、ユーザーは「自分の好きなイベントに何度もいける」という価値を得ることはもちろん、「まだ知らない、出会ったことのないイベントに行ってみよう」という新たな機会を得ることができると考えてます。

実際に、米国では「ライブハウス」や「コンサート」を中心に”行き放題サービス”を展開する、「Jukley Unlimited」というサービスにおいて、行き放題を利用した人の65%の方が「普段行くことの無い場所」に足を運ぶというデータが出ている(Jukley Unlimitedはサービスの拡大を続け、計330万ドルの資金調達にも成功している。

<夜の街をフェス化したい>

そして今回、LIVE3Sが数あるエンタメ事業の中で行き放題のシステムの初めの導入先として選んだのが「クラブ」です。

この市場を選んだ理由は大きく3つです。

1点目は、行き放題というシステムと業界のビジネススキームの相性の良さである。クラブ業界が他のエンタメ事業と違う点として売上が入場料だけに依存していないという点が挙げられます。エンタメ業界にある多くの事業(音楽、お笑いなど)は入場料がそのビジネスモデルにおける利益のコアとなっています。ゆえに行き放題サービスの導入が現状は難しい状況にあります。しかし、クラブは入場料による収益もさることながら、それを支えているのは、箱の中でお客さんが飲むお酒などの、いわゆるドリンク代です。ゆえに行き放題の初期導入として、相性が良いのです。

2点目は、インバウンド事業としての可能性です。今回のサービスでは訪日外国人に向けた7日間プラン(週課金で価格は2,900円)というものがサービスの中に組み込まれている。(2016年8月に機能update予定)観光庁のデータによると2014年には年間の訪日外国人の数が1,400万人を突破し、2015年では2000万弱の訪日観光客が訪れました。東京オリンピックを控える2020年までには、3,000万人を超すとも予想されています。そのような現状の中で”クラブ行き放題”が訪日外国人の日本における”楽しみ方”の一つになることが狙いです。その他のエンタメ事業よりもクラブがインバウン事業として相性が良い点としては、”音”というクラブにおける価値の源泉が、外国人にとって最も障壁になる言語に左右されないという点にあります。また、クラブという業態はそもそもの原点はディスコにあり、そしてそのディスコが日本に渡ってきたのは1960年代のことだが、起源はフランスのパリ、そして本格的なカルチャーとして確立したのはアメリカ、ニューヨークであり、このような背景からも訪日外国人にとってクラブは遊びの場として馴染みの深いものであると考えてます。

3点目に、昨今のクラブ業界を取り巻環境というものが挙げられ、これはデータ云々ではなく、サービスをやる上での想いです。数年前から風営法による相次ぐ取り締まりによって、東京都内でも人気店などがクローズを余儀なくされ、数年前に比べ東京の夜は静かになった。こういった点において、数字では計れないものとして、もう一度東京の夜を盛り上げたいという想いが今回のサービスには込められています。幸運にも、2016年に6月には風営法が改定され、クラブに対する規制は緩和されました。行き放題によって、ユーザーが都内のクラブを自由に回遊する世界観を作り出し、夜の街をフェス化させ、もう一度東京の夜を盛り上げたい。夜の7時から9時などの一般的なピークタイムではなく、第二のピークタイムを作りたいんです。

以上のような観点から、まずはクラブ業界において行き放題サービスを実現させたいと思っています。

<クラブだけの利益の最大化ではなく経済効果に期待 >


先々を見据えれば、別のスキームやビジネスモデルの再構築によってエンタメ業界全体への行き放題サービスの導入を目指しています。

日本における、クラブ行き放題サービスというものは初の試みであり、前例がありません。また、日本におけるクラブのエントランスフィー(1回の入場料)が平均が約3,000円という点から、今回の価格で行き放題のサービスを販売するというのは価格戦略的に優位性が保てるということが予測できます。エリアに関しては東京都内のクラブに限定し、サービスをリリースしました。六本木、渋谷など都内の中心都市を網羅し、2016年8月現在計18店舗のクラブが行き放題加盟店となっており、東京のクラブの約20%は既に抑えています。先の展開としては、都内におけるさらなる加盟店舗の拡大、または大阪や名古屋といった他府県への横展開、またはクラブ業界に留まらず、他のエンタメ事業における行き放題サービスの展開も視野に入れています。

実際、クラブに人々が行くことによりクラブへ行く前、行ってる最中、行き終わった後、様々な業種に影響を与えることは間違いありません。私はクラブだけの利益の最大化ではなく エンタメ全体が盛り上がることによる波及効果を一番重要視しています。

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Hiroyuki Asahara

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