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少ないですが...音楽家墓参

これまでライヴで訪れた処では史跡散策及び先人の墓参も行ってきましたが、特に音楽家への墓参は並々ならぬ感動と共に振り返ることができます。
タイトルにあげた巖本真理女史は偉大なハーフのヴァイオリニスト。米国のハーフであった為、当時"あいの子"といじめられ帝国小学校を4年で中退。ヴァイオリンの英才教育を小野アンナ女史が受け20歳で東京音楽学校教授となった。ソロよりも巖本真理弦楽四重奏団としての活躍が知られた。晩年は乳がんを患い、その中でも最後の時まで学校での演奏など奉職された。それが欠点とも評されたというが、美しいバイヴレーションはなんとも余韻が残り感動的である。
彼女の墓は谷中霊園に父母とともにある。霊園前の花屋で供花を購入し、供えさせて頂きました。

ラフマニノフの墓

続いては毎度偉大な音楽家が眠るウッドローン墓地への墓参が叶わない中、タクシーで訪問したヴァルハラのケンシコ墓地にあるセルゲイ・ラフマニノフの墓。彼の楽曲が一躍注目を集める様になったのはフィギュアスケートでの使用に拠るものも一因と思われる。デーヴィッド・リーン監督の"逢びき"でも印象的に用いられていたピアノ協奏曲第2番は特に有名であるが、伊藤みどりに銀メダルをもたらした同1番や、屈指の難曲としても知られる3番も著名である。
しかしながら我々歌い手にとって大きなエピソードは何といってもエリック・カルメンのヒット曲"All by myself"の基礎に2番が使用されていることであろう。
彼は身長2mを超えるいわば巨人病ともいわれる長身、大きな手の持ち主であったとされている。
ケンシコ墓地は想像以上の広大な墓地で甲子園球場何個分とやらの面積。ジャズプレイヤーのトミー・ドーシーやメトオペラのスタービヴァリー・シルズやロバート・メリルの他数々の著名人が眠っている。

ジョージ・ガーシュウィンの廟

最後にジョージ・ガーシュウィンの墓。こちらはメトロノースハドソン線のクロトン=オン=ハドソン駅から降りて徒歩30分ほどのウエストチェスターヒルズ墓地にある。隣にはカーメン・キャバレロが眠るマウントホープ墓地がある。
こちらはそれほど広い墓地ではないものの、当日事務所が閉まっており、手探りで散策。偶然にも入口近くにガーシュウィンの廟はあった。
彼はユダヤ系移民の子としてブルックリンに生まれた。作詞家となった兄アイラ(同墓)とともに次々と流行歌を生み出し、クラシックにもジャズにも分類しえる名曲"ラプソディ・イン・ブルー"を1924年発表。
自身もよくボギーとベスの挿入歌サマータイムを歌わせていただくこともあり、墓前で奉納した。
この墓地にはユダヤ教の墓地でヴァイオリニストのミッシャ・エルマンらも眠っているらしい。
行きのタクシーの運転手もラビの様な帽子をかぶっていた。
また是非再訪したい。

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