今月初旬、28週目の妊婦健診で、今まで順調に順調な超健康優良妊婦だった私にもついにご指摘が！
先日の記事にも書きましたが、まず現在逆子ってことと（この時期の胎児はまだよく動くのでさかごでも気にしなくても大丈夫だけど産院的には指導を入れる）、

あと若干の貧血気味って点。
今まで献血や健康診断では「男性並みに血液が濃いですねー。すばらしい！」と感動されてきた私でもさすがに妊娠後期に差し掛かり血液に影響が。

このように多くの妊婦さんは貧血になりがちです。なぜって。胎児は母体の血液から酸素や栄養を得るため、母体的にはそちらへ必要な量を提供することが優先となります。よって、妊娠中は血液量が増えるのですが、どんどん胎児に取られるためいつも通りの食生活ではどうしても不足しがちなんですよね。胎児の大きさがぐんぐん育つ妊娠中期以降、とくに後期は貧血に拍車がかかります。

妊娠中、血液量が増加するにあたって赤血球なども増えるのですが、胎児に与える分プラス自分に回せる分の血球成分の生産スピードが追い付かない場合や、同時に液体の部分（血漿）も増えるため、血液はサラサラな水っぽい状態にも。

女性は生理があるので元々貧血気味の方も多い上に、妊娠中は上記のとおり自分だけでなく胎児分の血液が消費されるんで、いつもに増して貧血が進んでしまうんですね。

貧血が進むと、立ち眩み、めまい、疲れやすい、動悸息切れ、むくみ等々、
中医学の観点でいうと、精神状態にも大いに悪影響を与えます。

一般的な「貧血」の種類はいくつかありますが（骨髄の働きの異常や赤血球の異常、悪性腫瘍の影響など）、こと妊娠中の貧血のほとんどは「鉄分不足」による「鉄欠乏性貧血」。鉄分を補うことで回避しやすい類いです。中には葉酸やタミンB12の不足で起こる人もいますが、妊娠中は定期的に健診がありますからそこで血液の状態も経過観察ができるため、時期や症状、原因に合わせて必要な対処をできればOK。

血液検査結果で貧血の状態を見るのは
・赤血球数・ヘマトクリット・ヘモグロビン
主にはこの３つで、特に重要なのはヘモグロビン。ヘモグロビンが各細胞の組織に酸素を供給する役目なのでこれが少ないと、赤血球数が正常でも貧血症状を起こすことにも。ヘマトクリットとヘモグロビンの数値は連動するのでこの2つが低いと貧血（鉄欠乏性貧血）と見立てます。

あと、血液検査結果にある
「MCV」の数値が低いと鉄欠乏性貧血、逆に高いと葉酸やビタミンB12が不足している方の貧血や過剰飲酒を疑う材料となります。

こんな風に検査結果をわざわざ読み解く必要はなく、産院の先生がちゃんと「何の貧血か」は診断してくれるのでそれを素直に聞きましょう。逆に、まだ全然大丈夫な状態なのに

「妊婦は貧血になるって聞いた！」

と言ってやみくもにサプリメントを過剰摂取したり、食べ物に対し神経質になったりしないことが大事。なんのための定期的な妊婦健診か、って話です。日頃は健康的な食生活を心がけながら経過観察して、必要な時期に必要なことを補っていきましょう。

今回の私の〝貧血気味〟というのは、11月初旬の採血結果が出て、そこで
「赤血球数」が基準値をわずかに下回っていたから、です。
対し、ヘモグロビン・ヘマトクリット共に基準内。赤血球の状態を表すMCV・MCHが若干高いがほんとに若干。

というわけで、まだまだ軽い、緊急処置性の低い、
「貧血に差し掛かりつつありますよー」
程度な状態という事です。これが、ヘモグロビン値などが低いと、程度に合わせて
・お薬として鉄剤の処方
・鉄分の点滴
等が病院から処置されることになります。今回の私の程度だと

「鉄系も取れるマルチサプリメントなんかを摂ってみてください」

でした。葉酸サプリは妊娠初期から飲んでいますが、確認したところそれに含まれる鉄分は１日摂取目安量で15mgと記載。しかしこれ、定期購入しているものの現在4袋未開封で余っているだけあり・・・しょっちゅうサボってきたので（1日4粒推奨なところ朝晩1粒ずつの2粒、もしくはそれ以下、飲まない日も多々）こんなではもちろん鉄は補えてないよな。

（↑私が飲んでいる葉酸サプリ。これ特に「オススメ！」というわけではないです。妊娠初期にたまたまインスタ広告で見かけて（笑）、定期購入だったのと内容を見て悪くはなさそうだったのでチョイスしただけ。切らして飲まなくなるパターンを避けたくて選んだのが動機）

そして前回の健診で貧血気味を指摘されてから買ったフローラディスクという鉄分エキス。こちらの飲む推奨量は1回10ml×1日2回。10mlで7.5mgの鉄分が補えるらしく、そうすると15mg/日。あー、なら、上の葉酸サプリをちゃんと飲めば同量の鉄分か。けど、固形のサプリと液体の吸収率の違いや、こちらは無農薬の天然ハーブで作られていること、そのハーブ達で鉄以外にビタミンB系もバランスよく補えるというものなのでこの妊娠後期にはぴったりかも。そして味が美味しい。

ちなみに、どれくらい鉄を摂った方がいいかという1日の基準値は成人女性で約12mg、妊娠中や授乳中は約15～20mg。これは鉄分豊富な食品の代名詞ともなっている「プルーン」でいうと約75個分相当。

「いよいよ貧血傾向を指摘された」と友人らに話すと、皆一様に
「じゃあプルーンやレバー食べなきゃ！」と言いますが、1日必要量を補うためにはそれらをバケツ一杯食べなくてはなりません（笑）

日頃健康な時には食事で補うべきで、サプリや薬に頼る必要はないですが、やはりこういう〝必要な時〟は、サプリメント、症状によっては病院の処方に頼るべきです。

何でもかんでも「ナチュラル信仰」な偏った方々もおられますが、あれは見てていささか窮屈。「何でも食事で！」「何でもハーブで！」「薬は一切飲みません！」「アンチ保存料！」「天然！自然！無添加！オーガニックこそ神！」あぁ・・・。自分信仰ならどうぞご自由に、ですがそれを他人にも強要する人はちょっと疲れますね。

私は「質の良いものや適切な処置を、必要に応じてチョイス」する派。より良い選択によって、より快適な状態を保ちたいものです。

話逸れましたがあとコレ。妊娠中というと、
「コーヒーだめでしょ！」
と皆が思ってるカフェインについて。以前にも何度も書きました、
「趣向品として1日1～2杯程度なら全然OK」
コーヒー好きな人はガマンして他の飲みたくもないドリンクに代替えして「なんだかなー」と生ぬるい感覚に陥るくらいならコーヒーどうぞ楽しんで。

上にも書きましたが、胎児は「血液」から栄養を吸収するのでコーヒーやカフェインがダイレクトに胎児に吸収されるわけじゃありませんので。

ここで話を戻して、本日は貧血の話。

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれる「タンニン」という成分が鉄分の体内への吸収を妨げてしまうので、「貧血」傾向にある人はこれらはできるだけ避ける、もしくは鉄分を補うタイミングとそれらを飲む時間をしっかり空けるようにご注意を。

私はコーヒーもですが、それより紅茶好きで自宅にいる時は頻繁に飲んでいたので最近は頻度を下げています。朝と夜にサプリメントたちを飲むので趣向品なドリンクは午後14時あたりに。

あと食事について。
サプリだけでなく、せっかくなら食事も意識したいですね。
というわけで最近ひょっこり出会ったこんなアイテムがあります。今日はこれを入れてお湯を沸かし、お茶を煎じました。

『ザ・鉄玉子』

これからの冬、鍋の季節。
土鍋を鉄鍋に変えるってのもありだなー。急須を南部鉄器にしたり。ちょうどフライパン買い替えなきゃと思ってたから、これを機に鉄製フライパンもいいな。

食べ物はレバーとか魚介類がいいとか、
ひじきなどの海藻類や大豆食品、緑黄色野菜がいいとかよく聞く話ですが、結局は偏らず「旬のもの」を「色とりどり・あれこれ」バランスよくいただくのが◎

栄養豊富、その時期に見合った栄養を備えているのは何はともあれやっぱり旬のものなのだーーー！下記は秋の「血」の養生について書いたコラムですがちょうど今回の話ともリンクする内容なのでぜひ読んでみてください。西洋医学の血液や栄養と東洋医学の「血」の概念や「食」の捉え方はだいぶ違うんだよなぁ。↓↓

このコラム、「血」について4回に渡って書いているので興味ある方はこの前後も見てみてね！ここに書いたとおり、特に妊婦は

「血虚」（けっきょ：血が足りない）という状態になりやすい。
生命エネルギーを胎児に供給するのでどうしても「精」が「枯渇」しやすいのです。中医学的にいうとね。「精」をつかさどる経絡は「腎」なので妊婦さんのほとんどが「腎虚」（じんきょ）です。

なので食事は「腎」を補う食事をするのが◎、と説くのが中医学の視点なんで、西洋医学でいう栄養学や栄養素の話とまた違ってくる。

西洋医学だととにかくサプリで必要な栄養素を補って血液検査の数値が正常の範囲内におさまればOK！とされるところですが、
東洋医学でみると「腎」に「精」が補われないかぎり「腎虚」という症状のままです。なので腎を補う「補腎」（ほじん）の食事をしましょう～となるのですが、それには

鉄分！ビタミンB12！葉酸！ビタミンC！

という栄養素の補給ではないんですね。
詳しくいうときりがないのですが、それらの問題をいつだって網羅してくれやすいのが

〝旬のもの〟

なのです。なので、その季節の食材を中心に、なるべく多くの材料を合わせて色とりどりな献立になるよう意識してみてください♪

この考えも理解していただければ、
「貧血って言われたから1日15mgの鉄分をこのサプリで補えばOK」
ではなく、食事も大事ということが分かっていただけるはず。

これは貧血だけでなく、すべてにおいて！ですよ。
妊娠関係なく、美しくなるのも、健康になるのも、ダイエットを成功させるのも、サプリや単体の栄養素、体を組織ごとや部位別だけで見ていては叶いませんよ、ってことです。女性だけじゃなく家族にとっても。

私の残りわずかとなってきた妊娠生活。
快適に過ごせるよう工夫したこと、これからも色々書いていきまーす♪

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