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ちゃんまると風邪と保育園②

前回の続き。

家から一番近い、大きい病院の救急外来へ。
玄関に、
「熱がある方は中に入らずお電話ください」
と張り紙。ちゃんまる38.6℃あるので一応電話。

「今、外来看護師が応対中で電話に出られないのでそのままお待ちください」

私「え、ええ!?0歳、4か月の38.6℃熱がある赤ちゃんをこの雨で寒い中、外で待たせるんですか!?!?」

受付「・・・、ちょっとお待ちください」
外来「看護師です。お電話変わりました。体に発心はありますか?」
私「発心という感じではないけど蚊か虫に刺されたような跡がいくつか手足にあります」
外来「玄関に行きますね」

どうやら流行気味の「はしか」を院内に入れないための策らしい。
看護師「あー、これは虫刺されでしょうね。行ってらっしゃる保育園ではしかが流行っているなど耳にされてますか?」

ないのでそのまま看護師さんと一緒に救急外来受付へ移動。
この時午前9時30分頃。
どれくらい待つかなー。待合所はさほど人が多くは見えなかった。
大きな病院だけあり、救急でも小児科の医師滞在。ありがたいなぁ

待つこと30分くらい?
若い男の先生の診察。

最近の環境や熱や体調の状況を事細かにヒアリング。
胸の音を聞いて、耳の穴も見られました。
しかし、耳垢で中があまり見えないとのこと(笑)(←しかしだからといって、家庭で耳掃除をした方がいいという事はなく、綿棒などで行って返って奥へ耳垢を押しやってしまう事につながるので、基本的には“赤ちゃんの耳掃除は耳鼻科でやるもの”と思っておけば良い、だそうです)

「おそらく気管支の炎症が原因の熱だと思いますが、この月齢で何かあって手遅れになるのが心配なので、いくつか検査をしましょう。

血液検査と、
RSウイルスという呼吸器の感染症を調べる鼻水の検査、
尿路感染症を調べる尿の検査、
あと、胸の音が若干ヒューヒューとするのでレントゲンも撮りましょう。」

えぇーー!そんなにーー!?
この前の風邪の時の小児科での診察とぜんぜん違うーーーー!!(前回の記事参照)

前回は耳すら見なかったのに・・・
(これ、他のママさんに言ったら「子どもの病気は耳からくる可能性大だから、真っ先に耳見ない医者はダメだと思う!」との意見ありました。この救急外来の先生も、胸の音聞いて次に耳の中見ました。世の中の小児科事情、どうなんですかね。)

これが、前回同様、ただの風邪、だったとしたら
・血液取るのかぁ・・・(針刺されるのかわいそー)
・鼻水ぬぐい取るあれ、痛いんだよな・・・(インフルエンザ検査の時やるやつみたいな。私あれ大嫌い)
・おしっこはまあいいとして(しかし、これが赤ちゃんは逆に辛いことだろうな!と後で知る。3歳頃までは自分の意思で尿意をもよおせないので、カテーテルを尿道に挿入して採取するんだって。だからどうしても多少出血しちゃうと・・・。ぎょえーー)
・レントゲンは嫌やな・・・

と思い、いったん、しなくてもいいなら検査減らしたい、と伝えると先生は、どれもなぜやった方がいいか、を理論的に説明。そう言われるとしておいた方がいいよな・・・と思わざるをえない。

しかし、レントゲンは最後まで抵抗。先生は
「日常で3日間普通に生きていて浴びる量の放射線量なので、大したことないですよ」と言う。

「あ、そんなもんなら、ハイ」と言いたいところだったが、
“なんのへんてつもないただの風邪だったとしたら、しなくても”の考えが払しょくできず、応じない私に、

「もしもの病状だった場合に、今日と、後日の肺の状態を見比べたいというのもあるんですよ」。とおっしゃる。うーん、確かに。。。そうなんだが、、、たかが3日分。されど3日分。放射線は放射線。あの小さな個体に浴びる放射線。もう何千日と生きている私の3日間と、まだ130日程度しか生きていない子の3日間。えらい人生濃度が違うやないか・・・。そして、

「うぅぅぅ・・・、しかし、レントゲンは、、、い、いやだ・・・」

と、ただひたすらに私、頭悪そうな抵抗を示し(笑)先生は、

「では、まずは他の検査をして、血液検査の結果出るまでに1時間くらいかかりますし、その間の様子や検査結果見て、その後考えましょうか」と言ってくれた。

なんとか一安心。
(※決して、レントゲンを拒否ることをオススメする内容ではありません。私は基本的には医師の指示に従うスタンスです。が、熱が高すぎではないこと、ミルクはまぁまぁ飲めていること、意外とちゃんまるが元気そうなこと、1か月前の風邪の時と同じ感じであること、などを総じて今回、レントゲンまでは要らないんじゃ・・・と思った、という話です)

検査の準備が整うまでまた廊下で待機すること20分。
呼ばれて処置室へ連れて行くと、看護師さん2人と先生の3人がかりでちゃんまる臨戦態勢!(え!けっこう大がかり・・・!?)

「ママは廊下でまたお待ちください」

えぇ!?そばにいてあげられないの!?
ちゃんまる一人でこれに臨むの!?

心細くも独り、待合所で待機すること30分くらいだったかなぁ。呼ばれて中に入ると、目にいっぱい涙を浮かべたちゃんまるが看護師さんに抱っこされてた。

私「あら~。いっぱい泣いたのー??」
看護師「いーーっぱい泣きました。そして、いーーっぱい頑張りました。だから、いーーっぱい褒めてあげてください」

じ~~~ん。
ちゃんまる、がんばったのね!この世に生まれてわずか4カ月のそのちっちゃな体でがんばったんだね!(←親バカ)

抱っこしてあげて、と言われちゃんまるキャッチ。
なんとちゃんまるには点滴がつながってた。

「この歳で点滴なんてぇぇぇ~~~(´;ω;`)ウゥゥ」

ベッドに案内され、横にするとほどなくして寝た。
検査結果が出るまで待つこと1時間。(この時点で病院へ来て3時間経過)

まさかこんなに時間かかるとは思わず家を飛び出したので、
替えのおむつ2つはもう使い切り(待ち時間にウンチして1つ、検査処置時に渡した1つ)、もしまたウンチしたらストックがない・・・!!ちゃんまるは超快便でしょっちゅうプリプリしてるから、もつだろうか(><)

家を出る前にミルク飲ませたので、ミルクも持って来てない。
母乳は出るけど、熱がある時のちゃんまるはおっぱい吸わせても10秒で放り投げる。(なぜだろう。予想するに、おっぱい吸うの体力いるから、楽に飲めるミルクを知るが故に嫌がるのでは?)
お腹空いたーーー!!と泣きわめき出したら大変だっっ(><)

と点滴中眠るちゃんまるを見据えながら、赤ちゃん二大心配事を抱えて冷や冷やしていた。

検査結果の用紙と共に現れた先生。
「白血球の数値が高いけど、風邪での許容範囲。
尿検査も異常なし、RSウイルスも陰性でした。
これは、気管支の炎症による熱と考えてほぼ間違いないでしょう。

この月齢だと熱を下げる解熱剤は使えません、痰を切りやすくする薬はなくはないのですがほとんど効かないのでそれも出しません。お薬などは何も出さないのでお家で安静にしてください。」

ほー、よかったー
(ほー、レントゲンまで撮らんでよかったー)

私「じゃ、冷えピタとかで冷やしてあげたらいいですか?」

と、ここで衝撃の事実・・・!!!!!!!!!!

先生「冷えピタに熱を下げたり冷やしたりする効果はないので、意味ないですよ」
私「え?えぇ??じゃ、なんであんなに売られてるんですか?!」
先生「売れるからです

がーーーーん

マジですか!?

私「え、え、え、だって、熱が出たら大人でも子どもでも皆、おでこに冷えピタ、貼るじゃないですか。冷える感じするじゃないですか」
先生「あれを貼って冷える感じがするのはメントールが入っているからです。ミントガム噛むと何となく涼しい清涼感感じるでしょ?それと同じです。冷たい感じがするだけで、実際は冷えてないですよ」

先生「だけどその冷える感じが気持ちイイってのはあるじゃないですか。ただその感じを味わうって目的だったら使ったらいいじゃないですか?だけど、この月齢くらいの小さいお子さんの場合、貼ることで皮膚炎を引き起こしたりという別の負担が出ることのリスクの方が高いですから、わざわざ貼らなくていいと思いますよ」

なーーーーー
んーーーーー
だーーーーー
とーーーーー!?!?!?

前回の風邪の時に冷えピタ買ったよ、2箱も!!
どーりでその時の小児科の先生も、積極的には勧めなかったわけだ。

さらに先生、
「おでこ冷やしてもあんま意味ないですね。冷やさなくていいけど、まー、冷やすとしたらそけい部ですかね。あとは首の後ろとか。」

マ・ジ・で・す・か!!

世間の常識、臨床の事実、ぜんぜん違うやないかーーーい!!

というところで診察終了~。
色々検査して、結果ただの風邪で何も処置も処方もすることなく、
だけど、色々したから「大丈夫!」とちゃんと思えるのでよかった。

その頃、待合所は私が来た午前中よりもっと人がわんさか待機していた。
点滴を外してくれた看護師さんいわく、「日にもよるけど、大体日曜は午後ピークでたくさん人がいらっしゃいますねー」

おお、9時半に受付したちゃんまるでトータル4時間弱かかったから、今待ってる人達、もっと時間かかるのかぁ。それよりなにより、

「ほんとに尊いお仕事ですね。看護師さんたちみたいにこうして休日もこの場に従事してくれる方々がいるから、日曜なのに息子もこうしてお世話になれた。私、独身の時は救急にかかることなんて無くて知れなかったけど、自分以外の大事な存在が、こうして助けられるとありがたみをとても感じました。本当にありがとうございます」

これを心から伝えました。
看護師さん忙しそうだったから、「あ、ハイハイ」って感じだったかもだけど、もし、万が一この日のちゃんまるがもっとひどい病気なのに、もしこのような医療機関や医療従事者がいなかったら、私は「安心」を得られなかったし、「手遅れ」になって「後悔」したかもしれない。

だから、とてつもなく感謝したんだ。
子どもがいる母となって、自分だけではどうにもならないこと、そういう存在をもつ様になり、今までしなかった感謝や発見をするようになった。そして、そういうありがたい人やものに対し、その場その時、感じたままを伝えたいとも思うようになった。

自分が従事している事に対し感謝される。それを言われて嫌な人はいないと思う。そんな言葉が至る所で交し合わされ、人は、世間は、成り立ってるんだなぁ、と誰もが感じながら生きてる社会になればいいな。


些細なことかもしれないけど、独身のころにはなかった気付きをちゃんまるはたくさんくれる。風邪っぴきの対応に時間と労力を費やすはめになることは大変だけど、でも、ありがとう。

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