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私のお金の使い方と志①

夫は私と付き合い始めてすぐの頃、

「すっげえ金使う人だな!」

と思ったそうです。なので

「すっげぇ金かかる女だな!」

と感じたそうです。例えば、電車乗らない、ほとんどタクシー、旅行時のホテルはクラブフロア、新幹線はグリーン車のみ、人によく物をあげる、などなどからそう思われてたんだと思います。(どれも必ずいつもじゃないけど)

だけど、

「えぇ!?なぜそこはケチる!?」

と時折見せる倹約っぷりに、

「この人のお金の価値基準、まったくわけがわからん・・・」

とこんがらがったそうです。
夫とは付き合い出したころから今でちょうど丸2年経ちます。当初からずっと、私のお金の使い方は彼になかなか理解されませんでしたがやっと最近

「へー!なるほどー!その境地、すごいわ!」

と感心される部分が増えてきました。
彼の思考を変える(理解されるように説明する)のは大変だったー。から、ここに書いても私のニュアンス、本意は伝わらないかもしれませんが、私的に同じ価値観の人が増えることはイイ事だと思うので、記しておきます。

と、それを語る前に、私の生い立ちを少し。


私は、どちらかというと貧乏育ちです。
(ハッキリ「貧乏でした」そう言い切ってしまいたいくらい、学生時代は不自由したし悲しい思いだらけでした。だけど中には「うちはもっとひどかった!」と思われる方もおられるかもしれないので曖昧な表現にしておきます。)

私、社会人になる前まではお金に不自由した方だと思います。裕福度は上を見ても下を見てもキリないので、日本の核家族をざっくり3等分したとしたら、下の中くらいでしょうか。しかし祖父母にはお金があったので、それにあやかり下の上くらいの生活は出来ていたように思います。明日食うものもないほどではないけど、何か買ってもらえる事は無いし、子ども時代たった一度だけ勇気を振り絞って親におねだりをしたけど聞いてもらえなかったし、なんてったって学校で使う教材の購入ですら渋られるくらい、余裕がない、そんな家庭でした。その背景を踏まえ、以下をお読みください。

ではさっそく。
私のお金の使い処①

「応援したい業界」

には惜しみなく使うよう心掛けています。いくつか“応援したい”が理由でお金を費やしている業界や人がいるのですが、まず最初はタクシーの話をします。

以前の記事に書いたとおり、私の父はタクシー運転手です。幼少期はそれが世間的にどう見られているかなんて分からなかったので「私のお父さんはタクシーの運転手!」と隠す事なく言っていたのですが、
あれは中学生の頃だったなぁ、合唱コンクールでピアノを弾く役になった私にある男子が
「お前んち、ピアノあるんか?」
「あるよ」
「嘘つけ、タクシー運転手の家がピアノ買えるわけないやろー!」
と。その時に「あ、タクシー運転手って低収入なんだ」と思い、それ以降は父の職業を他言しないようになりました。

続いて、高校生の時。
私の家の住所をどこからか入手し、うちをこっそり見に来た男どもが庭にあるタクシーの車庫を見たからでしょう(個人タクシーなので実家の敷地内に看板の付いた車庫があった)、学校で「お前の父ちゃん、タクシー運転手なんやろー!貧乏人ー!」と何度かからかわれました。私がまったくそれを相手にしなかったのでイジメに発展することも、その話が広がる事もありませんでしたが、あの瞬間は嫌だったなぁ。

まー、だけどそのとおりだったのでね。
父が個人タクシーになる時に要した資金は祖父から借金したけど結局返せずに終わってるようだし、私たち一家は祖父母が建てたアパートに生涯無家賃で住ませてもらってたし、私も妹も奨学金で学校行ったし(返済ももちろん自力)、ピアノは祖母が買ってくれて月謝も払ってくれてたし。他にもうちにお金が無かった話を書くとキリないですが、まぁ周りに言われたとおりよね。父は祖父母に甘えていたんだろうな。(「親のお金も自分の実力!」といつの日か言ってたくらいだからね・・・)

当時、同地域の他のタクシードライバーがいくら稼ぐのかは知りませんが、母によると父の月収は「7万円」の時もあったそうです…!!! うちは父母私妹弟の5人家族。いくら家賃0で済んでるとはいえ、さすがにそれじゃやってけんよなぁ・・・

だけど、タクシー運転手が全員低収入とは思いません。かなり稼いでいるドライバーもいると大人になって聞いたし、個人タクシーにいたっては、オリジナルのサービスで引く手あまたな大人気ドライバーもいるとか。やっぱ何事もその人次第よねぇ。

あとは運も?
だって自分がタクシー降りる時に、ちょうどそこでタクシー待ちしていた人がそれに乗る時ってあるじゃないですか。皆そうなればいいですよね。子どもの頃いつも、父が運をめちゃくちゃ上げて、入れ替わり立ち替わりお客さんが乗り続け、空車時間0に出来たらいいのになぁ、と思っていました。

だから私は大人になり、
「タクシー業界を応援しよう」
と思いました。つい最近まで父の職業を聞かれるのが嫌でした。やっと数年前から平気になり、こうして記事にまで出来るようになったのですが、私にとってひとつのコンプレックスなんだと思います。だから、こんなに執着があるのかも。

そんな私が取っている行動、お金の使い先。
“タクシー利用者が増える事が必要だ!”と思い、まずは自分が、との思いで日頃タクシーを爆使いしています。私一人が乗ったところでどってことないかもしれませんが、塵積って山となる、少額ずつでも乗る頻度が多いということは、それだけ世のタクシーの空車を埋めてはいるわけで、お金もそれだけその業界へ使っています。草の根活動です(笑)

ちなみに私の父は北九州で今もタクシードライバーをやっています。もう70だし、男一人だし、趣味やら地域活動やらのことでめいっぱい毎日忙しいらしく、もうタクシー業務はそんなに行っていない様子ですが、一応まだ現役でいます。

この草の根乗車、私なりのささやかながらな貢献だと思ってのことなのですが、そんな理由は誰にも語らないので周囲からは

「贅沢な人」
「無駄遣い」
「タクシーばっか乗ってるってことは稼ぎがいいんでしょ」

などと思われています。実はこの業界を応援したくての行動なだけで、けっしてお金が余っているわけではなく、経費計算時に「私はタクシーに乗るために働いているんじゃないか・・・?」と思う時もあります(笑)

ここで補足。芸能人や著名人などで公共の交通機関を避けたい人、仕事柄タクシー移動が当たり前な人はたくさんいて、「え、普通じゃん」と感じた方もおられると思いますが、この記事で伝えていることは、「移動手段としてタクシーをよく使うこと」ではなく、「私がタクシーを使う理由」と「お金の使い道の志」の説明です。

さらに余談ですが、このような気持ちでタクシーに乗っているので以前の記事に書いたような応援するに値しないドライバーに当たるたびに憤慨してしまうのです。

あと、少し前の記事に書いたとおり、以前すこぶる忙しかったので「時間捻出」のためというのももちろんあります。タクシー移動中に原稿チェックしたりメール返信したり、電話ミーティングしたり、取材前のメイクしたり。タクシー内も貴重な職場って感じです。時々、休憩室。(仕事と仕事の移動中。ご飯食べる暇なくてタクシー内でおにぎり食べた事も・・・)


夫「これくらい歩けるでしょ!」
私「タクシーがいいね」
この会話は何度したことか。

あと、本当はこういう理由もあるけどね、
それは

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「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!