懸念

最近、こういう形で「雇用」する企業が増えている。
企業としては相手は個人事業主だから雇用関係にないと言うだろうが、あえてこういった言い方を今回はしている。

企業としては、まさに今回のような状況で「人手が要らなくなった」時、「すぐに切れる労働力」が1番コストがかからないのである。

こういった形で働いている人が多くいるのは、私の知る限りではマッサージ業界だった。
マッサージという言葉は医療を示すから、無資格で働いてる方を使っているわたくしどもは「マッサージ」を名乗っていませんよ、「リラクゼーション」ですよ、とおそらく言うのだろうが。

最近私が懸念しているのは、介護職で個人事業主を名乗らせるところが出てきたことである。
介護や看護は人の命に関わるため、何かあった時の賠償を考えると非常なやり方である。つまり何かあっても会社側は責任を持ちませんよ、と、個人事業主である現場スタッフがやったことですから、と言っているのに同義である。
現実には、身入りが少ないから最低限の人員で回すために、要らなくなったら「業務委託」を「速やかに解除する」ためにやっていることなのだろうが。上記のような副産物まで現場スタッフが背負うことになっているのである。

経営する方法としては上手いコストダウンなのであろう。
私も事業所をやるとしたら、頭数を揃えるためその時間だけ働いてくれるパートタイマーをたくさん雇用しておきたいと勿論思う。それだけ福祉事業所はかつかつだからだ。けれどあまりにも無体なので高い給与は出せないながらも正職員として雇用する方向で考えていた(現在はその計画はひとまず停めている)。

職種によって、企業に色んな逃げ道が出来るようになってしまったが、どうか労働の契約は慎重にしてほしいと願う。

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