asakizu

運動科楽舎 https://www.xn--hhr204cjrltgv.com/ 代表…

asakizu

運動科楽舎 https://www.xn--hhr204cjrltgv.com/ 代表朝野裕一が友人のkizuとともに配信しています。二人とも理学療法士の免許を持っています。Podcast番組 http://talkingexercisenavi.seesaa.net/ より

最近の記事

エクササイズ・ナビゲーション 002

はじめに身体運動の習慣化を目指すには 日常的に自分の運動量が足りていない、 もっと運動しなくちゃ、 運動した方がいいよね、 と感じている方は意外と多いのではないでしょうか・ しかしなかなか時間が取れない、 疲れて入るけれど、特に身体の不調までは感じない、 運動するのはハードルが高くて、 と感じる方は多いと思います。 自分自身もそうですし、 だからといって身体の調子が悪くなってから気づくのでは、 遅すぎませんかね。 ではどうしたらいいの? 自分の身体の状態を気にする

    • エクササイズ・ナビゲーション 001

      はじめに身体の調子を気にしていますか? いきなり質問から入ります。 あなたは、自分の身体の調子を日頃から気にしているでしょうか? 調子の良いときは案外気にならないものです。 ところが風邪をひくなど普段と違う不調さに気づくとき、 身体の状態を気にするのではないでしょうか。 また、比較的若い頃にはなにをしても〜たとえば徹夜や激しいトレーニングなど〜身体に負担をかけることをしても、多少の身体の変調があるにせよ、 そんなに気に留めることなく日々過ごしてきたことでしょう。 し

      • サイクルロードレース観戦の楽しみ方:6

        一昨日の第2戦は、 再び序盤戦にもかかわらず、 ポガチャルとヴィンゲゴーの ガチンコ対決の場面が見られ、 最後は、ラフェ選手のロングスプリントで、 勝利が決まるという、またしてもドラマチックな 結末でしたね。 昨日はいよいよ本格的なスプリント戦。 スプリンターたちも多くは山を乗り越えて生き残り、 最後はフィリプセンがファンアールトを抑えて、 ゴールしました。 これにはフィリプセンの斜行があったのでは? (ファンアールトを邪魔した?)という懸念があり、 レース後しばらく審査

        • サイクルロードレース観戦の楽しみ方:5

          このシリーズの2で、 誰がどう勝つのか?について書きましたが、 昨日のツール・ド・フランス第1戦は、 まさしくそれが1番のポイントになりました。 「まるで漫画だ!」 「いや漫画以上だっ!!」 WBC2023決勝戦の最終場面、 大谷投手とMLBでチームメイトの トラウト選手との対戦。 最後に大谷がトラウトを三振に仕留めた瞬間、 思わず出た言葉でしたね。 昨日のツールはまさにそれと同じ結果でした。 初日からポガチャルとヴィンゲゴーが先頭を競い、 ポガチャルを引いていたアダム

        エクササイズ・ナビゲーション 002

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:4

          走り方集団走行 レースの主役の一つは、 逃げ切り以外のメイン集団の走行(隊列)です。 ヘリコプターから見た集団は、 よくぶつからないなと思うくらいの密集状態です。 実際にはきちんとスペースは確保してはいるものの、 素人から見たら、 ちょっと気を許すと隣や前後と接触しそうなくらいの (実際しばしば落車が起きます) 距離感で走っています。 それを観るだけでも、感心してしまいます。 また、 コースは常に同じ幅ではないので、 急に狭くなる場所や、ラウンドアバウトといって 円形に

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:4

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:3

          どんな選手やチームが参加しているのかいよいよ、 明日(7月1日)から世界最高峰のサイクルロードレース かつ3大グランツールの一つである ツール・ド・フランス2023が開催されますね。 日本時間昨夜には、 参加するチームのプレゼンテーションが行われていました。 正直ここで詳しく参加チームや選手のことを、 初心者の私が書く必要はないかなと思います。 すでにファンならばご存じでしょうし、 ここやこれ、またjsportsなどを参照していただければと思います。 参加チーム数は22

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:3

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:2

          誰がどう勝つのか?サイクルロードレースといっても色々な種類があります。 大まかには、 1日だけのワンデイレースと、 何日間にわたって行うステージレース に分けられます。 ワンデイレースでは、 そのレースの一番最初にゴールしたものが勝者です。 一方のステージレースは数日間(大体8日くらい)にわたるものと、 3週間にわたって 21 ステージを争うグランツールがあります。 いずれも全ステージの総合時間が一番少ないものが そのレース全体の勝者です。 ただし、 全ステージ総合勝者と

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方:2

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方

          はじめに いよいよ、 来たる7月1日から世界最高峰のサイクルロードレース かつ3大グランツールの一つである ツール・ド・フランス2023が開催されます。 その開催直前にあたって、 サイクルロードレース観戦の楽しみ方を 共有したいと思います。 とはいえ、実は自分は本格的にサイクルロードレースを 観戦しはじめたのは昨年のツール・ド・フランスからという 初心者です。 正確に言うと、2010年代前半あたりから 知人が目を輝かせて「自転車レーズが面白い!」 と勧めてくれたのをきっ

          サイクルロードレース観戦の楽しみ方

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(11)〜筋トレをする前に知っておくこと

          ここまで、 筋力について主にトレーニング(筋トレ)をする前に 知っておいた方がいい情報について述べてきました。 以下に簡単にまとめてみました(順不同)。 筋繊維の種類・・・これは前回述べたのでそちらを参照ください。 筋収縮の種類・・・これも筋力について(5)と(6)を参照ください。 筋パワーについて・・・筋力について(9)を参照ください。 筋出力に関わる神経の働き・・・筋力について(2)、(3)、(4)などを   参照ください。 筋の協働(共同)作業・・・今日はこれ

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(11)〜筋トレをする前に知っておくこと

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(10)〜筋繊維の種類

          今回は、 筋肉自体の組成の違い、 筋繊維には主に2種類ある、 という話です。 筋繊維の種類 筋肉を形作る筋繊維は、 主に2種類に分けられます。 それは、 遅筋繊維;赤筋繊維(Type1繊維)と 速筋繊維;白筋繊維(Type2繊維)です。 人の筋肉、中でも骨格筋(骨格に付着する随意筋) 二箱の2種類の筋肉繊維が、個人差はありますが、 一定の比率で存在しています。 骨格筋の性質によって、 その比率が遅筋繊維に偏ったり、 逆に速筋繊維が多かったりします。 例えば、 ふく

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(10)〜筋繊維の種類

          本の棚卸し:005 「体はゆく」 第5章〜音刺激の可能性

          著書「体はゆく」第5章の紹介です。 内容は、 音/音声刺激の身体運動への可能性などです。 音声刺激について 身体を動かす際にそれを誘発するには、 音ないし音声の刺激が有効だというのは、 音楽を聴いて自然と体が動くということを 経験することで容易に理解できます。 そしてその刺激が決して音声言語ではなく、 オノパトぺなどの擬音あるいは音そのもの であることが指摘されています。 このことは、 この著書の第2章でも“わざ言語”として 紹介されていました。 わたし自身も以前か

          本の棚卸し:005 「体はゆく」 第5章〜音刺激の可能性

          本の棚卸し:004 「体はゆく」 第4章〜学習の環境依存性と可塑性

          著書「体はゆく」第4章の紹介です。 キー・コンセプトは、学習の環境依存性と可塑性。 学習はその環境に依存するということと、 可塑性とは何か?についての話です。 学習の環境依存性と汎化について 運動に限らず何かを学習するには、 その時の環境に依存するということがわかっています。 どういうことかといえば、 ある環境で学習したことが、 別の環境で全く同じように再現できるとは 限らないということです。 このことは、 この著書の第2章でも指摘されていました。 野球のピッチャー

          本の棚卸し:004 「体はゆく」 第4章〜学習の環境依存性と可塑性

          本の棚卸し:003 「体はゆく」 第3章〜リアルタイムのコーチング

          「体はゆく」の第3章の紹介です。 ここでのキー・コンセプトは、リアルタイムのコーチング。 時間的のみならず空間的なその場の運動指導(コーチング) についての話です。 リアルタイムのコーチング ある技能を指導する場合、多くは言葉によるコーチングが 行われます。 しかし、運動が終了してしまってからの指導では、 後から再構築することが難しくなってきます。 できればその場で(空間的に)、その時間で(時間的に) 行われることが望まれます。 それがリアルタイムのコーチングです。

          本の棚卸し:003 「体はゆく」 第3章〜リアルタイムのコーチング

          本の棚卸し:003 「体はゆく」 第2章

          「体はゆく」の第2章の紹介です。 ここでは、 変動性の中の再現性、暗黙知についてが 話題になっています。 変動性の中の再現性 最初に元読売巨人軍の桑田真澄投手のエピソード から始まります。桑田投手は元々身体の動きについて とても造詣の深い、探究心のある投手でした。 その桑田投手のピッチング動作を モーションキャプチャという機器で 記録・分析した逸話がとても面白い。 なにが面白いかというと、 何回も同じところに同じように投げてもらい その動きを解析するのですが、なんと!

          本の棚卸し:003 「体はゆく」 第2章

          本の棚卸し:002 「体はゆく」 第1章

          「体はゆく」の第1章から紹介します。 この第1章は探索についての話です。 主に二つの話題を紹介します。 “うまい” と “うまくいく” とは違う 何らかの技能を獲得する過程では、 さまざまな試行錯誤が必要となります。 その結果として、 身体能力的に “うまい” と呼ばれる状態にまで 技能を習得することができるわけですが、 実はこの技能、周りの状況の変化によって “うまい” 状態を発揮できないことがままあります。 この章ではピアノの演奏について、 エンジニアかつピアノ奏

          本の棚卸し:002 「体はゆく」 第1章

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(9)〜筋パワーとは?

          前回は物理学の復習みたいになってしまいましたが、 今回は生理学の勉強になります。 また勉強かよ!と言わずも少しお付き合いください。 筋肉が発する力と速度、 そしてパワーとの関係について説明したいと思います。 筋パワーとは何か? 筋パワーとは、筋肉が発する力と(収縮)速度を 掛け合わせたものです。 すなわち、 筋パワー = 筋力 × 筋の収縮速度 この式からわかることは同じ筋パワーであれば、 力と速度の関係は反比例するということです。 どういうことでしょうか?下のグラフを

          身体の動きを学んでみる3;筋力について(9)〜筋パワーとは?