何のために痩せようとするのか

前回の投稿から、ふと気が付けば半年以上が経過していた。腐っても作家のくせに書くことが習慣になってないなど、我ながらどうかと思う。一つ言い訳をするのであれば、会社で毎日嫌というほどメールなら書いている。

さて。

この半年強の間、何か変わったことがあるわけでもなかったが、毎年必ずやってくる健康診断の前一か月は、ここぞとばかりにダイエットを頑張った記憶がある。

その甲斐あってか多少は体重が減少し、BMIはかろうじて25を切ったものの、その翌月には元に戻っていた。その時は、年だなあとしみじみ思ったものだ。まだ四十にもなってないのに。

数年前、まだ息子が生まれる前のこと。糖質制限ダイエットを試みたことがあった。当時はどちらかといえば否定する人の多かった糖質制限をやってみようと思ったのは、その理論が、図書館で読んだ「人類の食事の歴史」についての本に書かれていた記述とよく符合していたからだった。

と言っても、難しいことは何もない。人間(ホモ・サピエンス)は長い時間を狩猟採集民として過ごしていたから、油脂とタンパク質を主なエネルギーとするように設計されている。穀物を多量に摂取するようになったのは、人間の歴史からすればごく最近のこと。もともと多量に摂取することを想定した設計になっていないから、身体が処理しきれずに太っていく……大雑把に言うとこんな話だ。

とまあ、自分自身が納得して始めた糖質制限は、二か月ほど続けただけで体重が大幅に減った。腹も細くなった。こんなにも簡単に痩せるのかと思った。

今にして思えば、それが油断だったのだろう。半年後には食生活が元に戻り、間もなくして体重も戻った。最初の成功体験があまりにも簡単だったから、いつだって痩せられると慢心したのだと、今なら言える。

それからは痩せる、太るを繰り返して、年を追うごとに少しずつ体重の上限値が増えていった。今年の健康診断前の体重は74㎏で、身長が169㎝しかない自分的にはだいぶ重たい。多少のダイエットでは70㎏を切るのもなかなか困難になっていた。

しかし、今この文章を書いている現在の体重は66㎏である。健康診断は4月末のことで、新たに「痩せる」ことを決意したのが6月末だったから、都合3ヵ月足らずで7㎏ほど痩せた計算になる。内臓脂肪の面積は標準やや下くらいまで減ったし、腹の肉を摘まんでみても当初より明らかに量が少なくなっている。初めて糖質制限をやった時か、それ以上の減少幅である。正直自分でもビビっている。

今のやり方が性に合っていたというのもあるだろう。けれど「何のために痩せるのか」と明確に決めて取り組んだからではないかと、自分では勝手にそう思っている。

自分が痩せたい理由、それはすごく単純なこと。

「割れた腹筋になりたい」

「カッコいいお父さんでありたい」

ただそれだけ。それだけなんだけど、頑張れる。前者も後者もただの自己満足だし、息子はカッコいいと思ってくれないかもしれない。でも、別にそれでいいと思う。

とはいえ、まだ3か月も経ってない。油断はできない。この習慣を当たり前ことにするためには、もっともっと続けていかないと。

次の投稿では、この2か月間なにをやってきたかについて、忘備録代わりに書いてみようと思っている。私と同じように「カッコいいお父さん」になりたいと考えている人の参考になればいいなあと思う。



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