この記事に書いてあること（ざっくり）

※この記事を投稿している時点で、ひろゆき氏の切り抜き動画の人気はかなり落ちてきてます。私も将来性が無いと感じ、投稿をやめています。今からひろゆき氏の切り抜き動画を始めるのはオススメしません（切り抜き動画というジャンル自体は残り続けると思います）。ここで書くことは、他youtuberやvtuberの切り抜きにも応用できると思います。

※2022年3月27日追記
上で「ひろゆき氏の切り抜き動画の人気はかなり落ちてきてます」と書きましたが、今の状況を見ると、正確には「上位チャンネル以外の人気は落ちてきている」ですね。依然として、ひろゆき切り抜き動画チャンネルのトップである「ひろゆきの部屋」チャンネルは登録者数、再生数ともに伸び続けています。
ひろゆき氏の切り抜き動画以外も、切り抜きを許可するチャンネルは増えているので、切り抜き動画を始めようとしている方は常にアンテナを張って、上手くスキマを狙って頂ければと思います。

2021年4月半ばから、広告収入目的でひろゆき氏の切り抜き動画を（ほぼ）毎日投稿しました。約6ヶ月で収益化を達成したので、せっかくなのでその過程や収益額、投稿していて分かったyoutubeの仕様、切り抜き動画の作り方などを紹介します。youtubeの仕様や切り抜き動画の作り方については6ヶ月の試行錯誤の末にたどり着いたものなので、有料とさせてください。

チャンネルURL：https://www.youtube.com/c/hiroyuki1

■0　感想や所感・切り抜き動画制作が向いてる人

最初に感想を書かせてください。その後、6ヶ月間ほぼ毎日切り抜き動画を制作した上で思った「切り抜き動画制作が向いてる人、オススメな人」について書きます。

0-1　感想や所感

結構大変です。私は土日休みのサラリーマンなので、動画制作に時間を割くことが出来るのは退社後と土日祝日です。切り抜き動画を作るにはひろゆき氏の生放送から切り抜く箇所を選ぶところから始まり、文字起こしや字幕作成を経て、サムネ作成、タイトルの決定など、割と工程が多いです。私の場合、1分の動画であれば、速くて30分くらいで投稿まで持っていけますが、ひろゆき氏の切り抜き動画で収益を得ている上位数名はもっと短いでしょうし、収益額的にも複数人で分担が可能です（実際に分担で作業されてるチャンネルもいくつか存在します）。

平日は仕事に疲れて動画制作まで手が回らないことも想定し、土日のうちに平日分（5本）の動画をストックしていました（気持ちに余裕があればあるだけストックは増やしてました）が、これで土曜日の半分が潰れます。更に、どういった動画がバズるのか、人気の動画は何かなどを調べていると休日は無くなります。社会人にとって休日の時間は結構貴重です。その貴重な時間を、お金になるかも分からないことに費やすのは結構根性が必要でした。

0-2　切り抜き動画制作が向いてる人

大前提として、これから切り抜こうとしている動画の投稿者（私の場合はひろゆき氏）に対して、少なからずポジティブな印象というか、興味が無いときびしいと思います。これから手を出そうとしている人の中で、初めて切り抜き動画を作ろうと思っている人は、自分にとって興味がある投稿者の動画を切り抜くことをオススメします。収益化するまではモチベーションの拠り所はそこくらいです。

また、切り抜き動画制作は単調な作業を延々とこなすだけではありません。ただ手を動かすだけなら楽なのですが、切り抜く箇所の選別、サムネイル作成、動画タイトルなど、意思決定のタイミングが多いので、そこで結構気力が削られます。なので、仕事と割り切れるようなマインドも必要だと思います。

余談ですが、運動量も減るので、私は切り抜き動画を始めてから体重が数キロ増えました。

■1　チャンネル名の決定

切り抜き動画投稿を始めた当初は「ひろゆき論破王国」というチャンネル名にしていました。ふざけてますね。理由は「ひろゆき　論破」で検索する人が多いだろうという憶測です。このワードで検索されれば自分のチャンネルが上位に表示されるだろうと思って決めました。「王国」は特に意味はありません。今思えば変な名前だと思います。

その後、チャンネル名は「ひろゆき大辞典」に変えました。これは確か投稿を初めて3ヶ月くらい経ったタイミングだったと思います。理由としては、「ひろゆき論破王国」という名前がふざけていること、「ひろゆき　論破」の検索ワードで自チャンネルへの流入が無いこと、チャンネルの傾向をある程度絞ったほうが登録者が増えると思ったことによります。

1-1　チャンネルの傾向を絞る理由

動画を投稿しながら他の切り抜きチャンネルの傾向を見たり、ひろゆき氏の切り抜き動画界隈の空気感を何となく感じながら「オールラウンドなひろゆき切り抜きチャンネルでは埋もれる」と思いました。ひろゆき氏の生放送動画の中から伸びそうな話題を切り抜いて投稿しているだけでは、いくら投稿しても先駆者の動画より上に表示されることはありません。youtubeにとっては動画内で表示される広告から発生する利益が主な収入源であるため、視聴者を1秒でも長くyoutubeに滞在させ、多くの動画を見てもらえるように最適化されるアルゴリズムが組まれています。そのため、例えばオリンピックに関する同じような動画が2本アップされている場合、動画のサムネイルのクリック率、クリック数、good数、視聴時間、コメント数などから、どちらの動画がより視聴者がyoutubeに滞在してくれるかをyoutubeが判別し、動画の検索結果の上位に表示する仕組みになっています。

上記の理由から「埋もれてもなお自チャンネルの動画を再生してもらう」もしくは「埋もれないような工夫をする」必要が出てきます。その工夫の一つが「チャンネルの傾向を絞る」でした。

1-2　その結果

私はサラリーマンなので、動画制作にそこまで時間はかけられません。なので、例えばチャンネルを「プログラマーやプログラミング業界に関するひろゆき切り抜き動画」とすると、ひろゆき氏の生放送の中からプログラミングに関する話題を取り上げたシーンを探し出す作業が増え、なおかつプログラミングに関する動画以外がアップロードしにくくなります。また、ひろゆき氏本人が、プログラミングに関する話をしなくなったら終わりです。

そこまで動画制作に時間を割けず、アップロードできる動画に縛りが発生すると、ただでさえ時間を取られる動画制作の工数が更に増えます。

そんな考えのもと、物凄く大きな括りであるにも関わらず、それなりに投稿動画のベクトルが決まってるような感じがする「ひろゆき大辞典」にチャンネル名を変更しました。「ひろゆき論破王国」みたいにふざけてもなく、それっぽいチャンネル名だとは思います。更に「大辞典」なので、動画を視聴すると何か有益な情報が得られるような気もします。

■2　優位性とマイナス要素

私が投稿を始めた2021年4月の中旬には、既に「ひろゆきのマインド」や「ひろぬき」「ひろゆけ」「ニートちゃんねる」など、大御所が名を連ねていました。他にも多くのひろゆき切り抜き動画チャンネルが存在し、既にレッドオーシャンでした。

しかし私は「今からならまだ食い込めるかも」という甘い考えのもと、切り抜き動画を作り始めようと思ったのですが、さすがに全く同じような動画を投稿したところで食い込めるとは思えなかったので、他のチャンネルには無い優位性を考えました。それが「注釈」でした。

2-1　注釈とは

注釈とは、説明するまでもなく注釈のことなのですが、要は以下の動画の0:15あたりで右側から出てくるやつです。

例えば上の動画の場合、ラーメンズを知らない人もいるかもしれないので、ラーメンズとは何かを説明する注釈を入れています。そのあと、ひろゆき氏が「小林賢太郎」と言ったタイミングで、小林賢太郎とは何かを表示しています。

このように、動画内で注釈を表示しているチャンネルは見つけられなかったので、これは優位性になるかもと思い、動画に加えました。

注釈の文字が長くても読みにくく、短くても分かりにくいので、wikipediaをそのまま貼り付けるのではなく、ある程度自分で噛み砕いた上で書いています。

2-2　マイナス要素

「優位性」に加え、もう1つ意識していたことがあります。それが「マイナス要素」です。

視聴者は「動画を見ない理由」を見つけるのが得意です。

要は「こっちの動画は字幕が付いてない」「こっちの動画は音が小さい」「こっちの動画は無駄なシーンが多い」などのことです。

先程書いた「注釈」については、視聴者は多分気にもとめてません。見てすらないかもしれません。ですが、字幕が付いてない、音が小さいといった要素は、すぐに気づきます。そういったマイナス要素があると、視聴者は離れていきます。そういったマイナス要素を可能な限り少なくするようなバリアフリーを意識し、先頭を切って走っている投稿者と、動画の「水準≒質」を同じにしないと、同じ土俵にすら上がれません。

■3　動画制作からアップロードまで

ある程度枠組みや必要な要素が決まったら動画制作です。以前、なにか動画を作ろうと思ってサブスク登録していたadobe社のafter effects（以下：AE）を使って作り始めました。AEを使用して切り抜き動画を制作している人は、多くないと思います。大抵は同adobe社が出しているPremiere Proやapple社のFinal Cut proを使用していると思います。AEは動画編集ではなく動画制作ソフトなので、切り抜き動画との親和性は、Premiere Proよりは低いです。が、スクリプト等を使用することで、スムーズに動画制作をすることが可能です。

ただ、切り抜き動画であればAviUtlでも作れると思います。切り抜き動画制作において、動画編集の工程の割合は多くはありません。極論、動画上に字幕さえ表示させられれば切り抜き動画は完成します。

3-1　字幕は必須

字幕は必須です。「マイナス要素」の項目でも書きましたが、まずあったほうがいいです。ほとんどの切り抜き動画ではフル字幕が当たり前になっています。その中で字幕なしは、投稿する動画によほどの優位性がない限り、少なくとも今から切り抜き動画界隈に参入するのは厳しいと思います。

3-2　サムネイル作成

動画が完成したらサムネイルを作ります。視聴者のほとんどはサムネイルを見て視聴する動画を決めているので、いくら質の良い動画を作っても、サムネイルがつまらないと視聴してもらえません。なので、動画制作よりも大事な工程になります。

サムネイルのスタイルについては、2021年10月現在、ひろゆき切り抜き動画の再生数上位のチャンネルではおおよそ同じ傾向があります。例として「ひろゆきの部屋」というチャンネルのサムネイルを見てみます。

6つのサムネイルがありますが、共通しているのは

の3つです。他にもありますが割愛します。

youtubeを開くとたくさんのサムネイルが表示されます。その中で、自分の動画を見てもらうには、とにかく目立つ必要があります。その上、ひろゆき氏の切り抜き動画であることが分かるように、ひろゆき氏の顔も入れます。

私はこういったサムネイル以上に目を引くサムネイルを作る自信が無かったため、真似をしていました。

3-3　アップロード

あとは動画をアップロードすれば終わりです。アップロードの際に重要なのが「タイトル」と「概要欄」です。

youtubeのアルゴリズムは頻繁に変わるので一概に言えませんが、タイトルと概要欄の初めの方に書かれている単語をyoutubeは重要視すると言われています。そのため、上位のチャンネルは全てタイトルの頭に「ひろゆき」の単語を入れています。これによって、その動画を「ひろゆき」の動画だとyoutubeに認識させ、ひろゆき氏の切り抜き動画の関連動画に表示されやすくなります。一度でもひろゆき氏の切り抜き動画を再生すると、おすすめ動画が他の切り抜き動画で汚染（？）されるのはそのためです。

4　メンテナンス

これで終わりではありません。投稿した動画はメンテナンスをする必要があります。

先程も書きましたが、youtubeのアルゴリズムは変わり続けます。そのため、動画をアップロードした当時と今とでは、タイトルや概要欄等の対策も変わってきます。

例えば、前までチャプター機能（概要欄に動画の時間を書くと、その時間のチャプターが表示され、視聴者がそれを押すとそのシーンまで飛べる機能）はありませんでした。チャプター機能が実装されてからは、概要欄に時間と内容を書くことがSEO対策としてのセオリーになっています。

他には、前に芸能人の動画をアップしていて、その芸能人が結婚したらタイトルに「結婚」の単語を入れることで「〇〇（芸能人の名前）　結婚」で検索した時に動画が表示されやすくなります。

5　再生単価

再生単価は0.2円です。広告の種類によって金額に多少の差はありますが、おおよそ0.2円で収束します（8分を超える動画の場合は動画の途中にも広告が入れられるのでこの限りではありません）。

「youtube　収益額」などで検索すると0.2円だったり0.1円だったり書かれていますが、少なくとも私がアップしている動画においては0.2円に収束しました。

私がアップした動画の中で最も再生されている動画の再生数は28万再生です（以下の動画です）。

この動画であれば、280,000 * 0.2 = 56,000円　が収益額になります。

しかし、ひろゆき氏の動画を切り抜く場合、収益額の一部がガジェット通信に引かれるため、実際に手元に入ってる金額は1再生あたり0.2円よりも安くなります。

6　動画をyoutubeの検索に引っ掛ける方法

半年間動画投稿をしてきて判明した「動画をyoutubeの検索に引っ掛ける方法」をいくつか書きます。