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バルゼレッタ barzelletta vol.10

「旅の始まり」

-イタリア語を学ぶ-

語学学校に行くということはどういうことか?
どうやってイタリア国の学校でイタリア語を学ぶのか?
とても不思議だった。

まさか日本語の話せる先生なんているわけないしね。
イタリア語で授業を受けるの?(あたりまえじゃ~)

早速テストを受けさせられ自分の能力検査をする
外国人のための語学学校だし先生はイタリア人だし
もう言葉は完全に通じないからどきどき緊張感は最高潮だった。

試験はほとんどわからないので初級クラス。

クラスに行ってみると10人位いたかな
日本人が私以外に4人いた。半分もだ!(びっくり~~~)

日本人とはつるむな!というジュンコサンの言葉が頭の中でリフレインするが
やっぱり日本人はいいのよ~~~

言葉が通じるって最高!
先ほどまでの緊張はどこいったの?いきなり日本にいるような雰囲気~~
(これが命取りなのよ~語学を学ぶ上では!)

それはさておき肝心の授業はやっぱりイタリア人だった
もちろん日本語は話せない(がっくり)

A(ア)B(ビ)C(チ)から初める。

簡単で楽しかったのは最初だけ、
数日たつと膨大な宿題が出され頭は宿題で一杯で帰る。

帰宅後夕飯までみっちり復習、そして宿題。
一日のスケジュールが終了するとほっとし、ベットに入る。あの例のふにょふにょベッドにだ。

だんだん宿題が難しくなってくると時間が全然足りない。

ある日深夜まで宿題をやっていたら、例のだみ声おばさんが部屋にやってきて
ドアをあけるなり●○▲□$%#%!!!!と凄い形相でまた怒鳴るではないか!

多分遅くまで何やってんだ!と言っていたんだと思う。

この家だけではなかったがイタリアは電気代が相当(!?)高いらしく(フランスから買っているらしい)
どの家でも節約している。とくにTVを見る時はどの家でも電気を消してみるぐらい。
これには驚く。

私はテーブルスタンドをつけてただけなのに・・・
勉強も出来ねぇのか!と本来の私だったら食って掛かっただろうに、

余りにもだみ声おばさんの形相が恐ろしくて言い返すことはできなかった。
それを程凄いおばさんだったのだ。

(言葉が通じないというのは本当に弱いものだ。でも日本語でもよかったじゃないか、言い返せばよかった。
イタリア語のわからない向うの言ってることがなんとなくわかるんだから
日本語で訴えたってきっとおばさんには通じただろう、と今になっては思う)

これをきっかけにこの家では勉強ができない!
(今までの人生の中で一度だけだ、こんな殊勝な思いをしたのは、勉強ができないだなんて~~)

と来月は違う下宿に変えてもらおうと決めた。

だみ声おばさんとはこれっきりだった。(あ~今ごろどうしてるんだろう・・・)


次号に続く

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