健康のかみさま

健康のかみさまが存在するとしたら、私は健康のかみさまに確実に嫌われている。いや、面白がられている。

年を重ねると医療費がかかるという話は昔から母親なんかに言われていたけど、20代後半でその洗礼を受けている。

5月〜6月頃に、謎の「嘘みたいな咳がぜんぜんとまらん」病にかかった。
それはもうほんとうに、嘘だろみたいな、「コホッコホッコホッ」と小さな子供が演技してるみたいな咳が全くとまらなかったのだ。

その嘘みたいな咳は1ー2週間ほど続き、喉にもかなりのダメージがきて、酒焼けした黒ギャルみたいな自分の声に「かっこいいわ」「ずっとこれがいいわ」なんてふざけていた矢先に、膝の骨を折った。


夜中の富ヶ谷のあたりを友人と自転車で帰宅していたとき、間違えて前輪のブレーキをかけてしまいキキーっと嫌な音を立てて身体が吹っ飛んでいった。


今までに感じたことのないくらいの痛みと情けなさに、爆笑しながら「クッソー!!!」と叫んでいた。

その日ベトナムフェスで、完全にノリで買ったベトナム軍が戦争の時に被っていたというヘルメットのレプリカを被りながら吹っ飛んでいったのを想像すると、滑稽さが増す。


翌日、天井全体がお空模様なのが逆に不安を煽る病院で診てもらうと膝蓋骨の骨折との診断。

あああ。

その後、病院に通いながらなぜか発症した足の親指の巻き爪の激痛に耐えかね、骨折した脚をひきづって皮膚科に行くなどした。



ちなみに巻き爪は昨年の夏にも2ヶ月間ほど苦しめられたのだけれど、本当に、泣きべそかくほど痛いのだ。無慈悲に皮膚へと食い込んでくる鋭利な爪は歩くだけでも寝ているだけでもドクンという音が聞こえてくるくらいに小さな親指を攻撃してきた。

昨年のフジロックは巻き爪の状態で参加し巻き爪の悪化とブヨに刺されてボロボロの状態で帰宅したのを覚えている。


新卒で入った会社にいたときは、何かのときに股ずれを起こし歩くたびに太ももの内側に激痛が走り、会社を半休して病院に行った記憶もある。どこの何科に行ったのかもはや覚えていないのだが、なぜか友人も付き添ってくれたっけ。


巻き爪や股ずれなんて、街を颯爽と歩く美人のお姉さんは絶対ならないだろ。なんで私ばっかり、という気持ちと同時に私だからだろうなとか妙に納得したりもする。

きっと健康のかみさまは病気や怪我を振り分けなくてはいけなくて、「こいつは巻き爪とか股ずれとかいけるキャラやろ」って私に振り分けているに違いない。



全く困ったかみさまだ。



この一年間皮膚科や、婦人科系の検診に引っかかってしまったので婦人科の定期検診、血液検査の結果が芳しくなかったので再検査、などなど病院通いが続いていて健康の大切さをひしひしと感じている。


マジ健康第一。




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