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プール付きの家を買って稲作を始める

家にある農機で動力式のものは以下の通りです。

①トラクター

これは家にあったもので、20年くらい前のものすっごく古いヤツです。新品では売ってないような古さで、これに乗っていると他のみんながちょっと気の毒そうに私を見るくらいです。今時の、ちゃんとした新品を買うと200万は軽くします。

②田植機

一度に4列分植えることのできる田植機。乗るタイプの田植機を買った人に「もう使わないからあげる」と、もらったものです。使いこなすのにかなり頭を使います。バックできないので、一筆書きで苗を植えて行くのに、どうすれば上手くできるか。去年は同じ所を何度も植えてしまい、今年は逆に植え残しが多くて仕事が増えてしまいました。新品を買うと70万くらいで、乗用だと100万以上です。

③バインダー

稲刈り機のことですが、手押し式で一度に一列しか刈ることができません。コンバインの入らない小さな田んぼでは重宝されます。刈って、束ねてピョン!と横にはじいて飛ばします。かなり重いので、取り回しが大変。でも、人力で刈ることを思うとかなり助かります。これも人からもらったもの。買うと50万円くらい。

私の場合、すべてもとからあったり、もらったりしたものですが、これを新品で揃えると全部で320万超になります。中古だと大体これの半額以下にはなると思います。

私は飲食店をしていましたが、業務用の冷蔵庫や製氷機、食器洗浄機など、似たような金額です。しかし、これらは毎日のように店で使うもの。毎日食品を冷やし、毎日氷を作り、毎日皿を洗います。年中活躍の機会があります。

これは仕事で使うオーブンで、下の台と合わせて中古で80万円でしたが、3年間、週に4日はこれでクッキーやパンを焼いています。

それに比べて、田植機は年に1回、田植えの時に使うだけです。バインダーも同様で、年に一度、稲刈りに時に出してきて使うだけ。トラクターですら、年に5回程度。つまり、年に1回ないし、5回使うために何十万~数百万の機械を買うわけです。車の代わりにトラクターで出勤するツワモノはいるかも知れないけど、他はどれも「田植え」「刈り取り」という専門の用途ばかり。

さて、ちゃんと田んぼをしている人からみたら、この私の機械は実にお粗末なものです。みんなもっともっと立派な機械を使っているし、他にもコンバイン(500万)や乾燥機(多分高級車くらい)、籾摺り機、選別機(数十万くらい)、薬を撒く動力噴霧器や草刈機も必要です。また、年に一度しか使わないものばかりなので、これらを格納する納屋も建てなくてはなりませんし、苗を自分で作るならビニールハウスも。米を保存する専用冷蔵庫もありますね。加えて、メンテナンスや修理費用も発生します。

更に、苗代、肥料代、農薬代、水路の共同ポンプの分担金なども入ります。
以上のようなことから、現代の方式で普通の稲作をしようとなると、プール付きに家を立てるくらいの金額が必要、という計算になり、誰もが「稲作無理」と、なるのが現状です。


※乾燥と籾摺りは機械をもっているNさんに頼んでいます。ただでしてもらうわけではなく、それなりに費用が発生しますが、自分で買うことを思うと絶対にこっちのほうが安い。

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ありがとうございます。憧れの役は「四暗刻」です。
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Yuki

結婚を20年で卒業。伊勢河崎で「中谷武司協会」を経営。クッキー「サトナカ」、民泊「たらちね」「パライソ ウメダ」を運営管理。元夫とこれまでリノベーションした家や蔵は8軒。すべて自分たちの使用に供しました。実家で無農薬米と豆を栽培。尊敬する生き物は虫で趣味…続きはtwitterへ!

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コメント3件

レンタルする程の需要もないのでしょうかね。
改めて大変さ、わかりました。
カウさん、使いたい時期がみんな一緒だからレンタルはないですね。それ以外の時期は使わないですし。何人かで共同して所有する方法もあるのですが、やっぱり使いたい時期が集中するし、機械が高い割にハードに使うので、故障も多いです。だから田んぼがあまり大きくなくても一人で所有している人がほとんどなんです。
カウさん、ちょっと聞いてみたら、稲作が盛んな地域では結構貸し出ししてるみたいです。
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