耕作放棄地は動物の楽園

小さいながらも、先祖代々から受け継いだ田んぼ、畑、山を管理する立場にある私ですが、女手で動かせるのは田んぼと畑です。これらは農地なので基本的には土地として売り買いはできません。例えば、脱サラをして新しく農業を始める場合、土地を借りることからします。それでも無農薬の農法は理解してもらいづらい側面があるので、理解のある地主さんや適当な土地を探すのは大変なようです。

私のようにもともと家が農地を持っているのは貴重なこと。利用しないと勿体ないな、ということで、米や野菜を作っています。でも、私のように考える人は少ないようで、周囲には耕作を放棄した田んぼや畑ばかりです。おそらく最盛期を100とするなら、現在の耕作面積は5〜10なのではないでしょうか。

これは平地に作られた田んぼ。でも、作っているのはこの田んぼだけで、周囲の茶色い草で覆われている場所は耕作を放棄された「元」田んぼです。耕作を放棄された田んぼは夏になると背丈よりも高いヨシやガマが繁殖し、根っこが田んぼまで入って来るのでなかなか困りものです。

次にこちらは、集落の先祖が山を切り開いて作った田んぼです。小さい田んぼが山の谷に集まっています。広さは全部で1町ほどでしょうか。だいたい学校のグラウンド1個分くらいです。ここも耕作が放棄され、荒れ果てています。父が歩いているところが畔だったところで、両脇は田んぼでした。ここはまだ手を入れれば田んぼとして再生されるくらいのレベルです。

ここが田んぼだったら実にキモチいいだろうなぁ、という場所です。

しかし、もともと山だった場所なので、イノシシや鹿が入りまくっています。

奥のちょっとトンネルみたいになっているところからイノシシが出入りしている模様です。

イノシシの足跡です。畔を補強していたプラスチックの波板も年月とともに剥がれています。

お食事中の方ごめんなさい。チョコボールではありません。鹿のフンです。まだ新しい感じ。

せっかく先祖が苦労して開拓した農地を放置しておくのは勿体ないと思いつつ、もともとは野生生物の場所だったので、自然にどんどん還って行きます。田んぼとして再生させたほうがいいのでしょうが、一方ではこういう場所があったほうが野生動物が安心して暮らせるという側面もあります。山はイノシシ、シカ、ときどきサルですが、さっきのような平地の耕作放棄地には鳥やイタチが巣を作り、繁殖しています。

これはイタチの通った跡。もうすっかり道になってますし。

これはイタチの足跡。かわいい!イタチは田んぼに出没するモグラやネズミを食べてくれます。

山の田んぼは水がよいので、ぜひとも米を作ってみたいのですが、やはりイノシシの獣害がひどく、明治頃でも田んぼの小屋に泊まり込んでイノシシの番をしていたそうです。そういうことをする人も今はいません。平地の田んぼと違って、山の田んぼは大きな機械も入らないし、借り手もなく敬遠されているようです。

私も借りようかと思って検討しましたが、やっぱり獣害は本当に大変なので、手を出すことができません。ましてや女手では無理無理。耕作地を選ぶのもなかなか大変です。

水は本当にキレイなんですけどねー。


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ありがとうございます。憧れの虫は「カマキリ」です。
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Yuki

おなごがひとりで始める小さな田んぼ

自給の中でも難しい稲作を女がやったらどうなるか、と、写真中心に紹介していきます。

コメント2件

写真の説得力!
人の手を離れて自然に還っていく、て。

とても腑に落ちるものがありました。
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