OKストアにいったら、気になってしまう人たちの話
本当はOKのおすすめ品の話をしようと思ったのですが、あえて逆に振り切った話をしていこうと思います。
前回のOK記事はこちらから。
たぶん、今までのスーパーマーケットの話からはだいぶトーンが変わりますが、場面がスーパーマーケットなのでどうか許してほしい。
OKストア、閉店30分前のお惣菜売り場
閉店間際のOKって、もうほとんどものに値引きのシールがついているんですよね。
どうせ破棄処分してしまうなら、原価でも売ってしまったほうがまだマシ。
もちろん、私もこれを狙ってたまに買い物に行くのですが、必ず目で追ってしまう人たちがいます。
それは、一人暮らしであろう高齢者。
いわゆる、社会的弱者と呼ばれる人たちです。
安くなったお惣菜を中心に、買い物カゴに入れていきます。
でも、そんなに量は買いません。
きっと、noteのような世界で生きている人には想像もつかないと思いますが、冷蔵庫がないお宅もあるからです。
だから、その日に食べる分だけを買うの。
買い置きしても腐ってしまうから。
看護師という職業柄、人を観察して分析するのはもはや朝飯前。
着ているもの、持ち物、会話の内容、お財布に入っているカードからその人たちの生活スタイルを推察していきます。
一人暮らしであろうおじいちゃんが買っているのは、安くなったお刺身とお酒。それと5割引になった白和え。
お水のほうが身体にいいじゃないかって?
いえいえ、お水よりもお酒のほうが安いんです。
そして、室温で放置してても腐らない。
そして、あまり量が食べられない人にとって、アルコールからのカロリー摂取は意外と大事。たとえ肝臓を患ったとしても。
きっと、本人も気づかないうちにアルコール依存症になっているのかな。
お金を出す手が細かく震えています。指にうまく力が入らないのでしょう。
白和えのチョイスも喉越しがいい&噛まなくていいから。
噛む力が弱く歯が抜けてしまった高齢者にとって、菜っ葉や根菜はネック。だから、すべて切って混ぜてある白和えを選ぶの。
生活保護を知っていますか?
きっと、上のおじいちゃんは生活保護受給者なんです。
ちょいちょいTwitterでも話題(炎上)しているこの話題。
ちょっとだけ紹介させてください。
75歳以上で一人暮らしの場合、月に13万円前後の保護費がもらえます。
(市区町村による)
ここから家賃を含む、生活費をすべてまかなわなくちゃいけない。
ちなみに、持ち家の場合はここから家賃相当が引かれるので、手取りは8万ほどに減額します。
ついでに言うと、小学生未満のお子さん2人がいるシングルマザー、人工透析のため身体障害者手帳1級を持っている場合には、月に28万円ほどもらえます。
たぶん、私の手取りより多い!という人もいるだろうけど、保育園にも幼稚園にも入れられず、旦那だった人からの養育費はなし。一生透析し続けないといけない身体を抱えていきる女性からしたら、とてもじゃないけど足りない…!
これが実感だと思います。
買い物かごの中は、生活そのもの
というわけで、そういう高齢者を見つけるとこっそり目で追ってしまうのです。
だって、生活ができなくなった人が患者さんとして搬送されてくるから。
さきほど、肝臓を患ったとしてもお酒を飲んだほうが安いといいましたが、生活保護受給者は医療費がタダになります。
(正確には医療扶助と言います)
差額ベッド代も免除されます。
清潔なシーツとベッド
あたたかい食事
綺麗な水回り
スタッフがいて話しかけてくれる
これじゃ、いくらお酒をやめれるように言われてもやめませんよね。
だって、病気になったほうがいい暮らしが出来るんだもの。
アルコール依存症が、本人だけの問題ではないと言われる理由が少しでも伝わったらいいな。
こういう理由で、いつも高齢者の買い物を、そして買い物カゴを横目で覗いてしまいます。
長年同じ地域に住んでいるので、患者さんとして会ったことのある人とOKで遭遇することもあります。
買い物カゴをみると、そりゃコレステロール下がらないよね!という食品ばかり購入していて、苦笑してしまうこともしばしば。
買い物かごは、そのままその人の生活を、そして健康を表している鏡なんです。
高いスーパーにいけば、そういう暮らしぶりをする人たちの
安いスーパーにいけば、安さを優先する人たちの暮らしぶりが感じられて、同じ生活者として、とても興味深いんです。
そういう意味で言うと、OKストアに来店するお客さんは層の幅が広い。
たまに、マダムみたいな人がパーティーの準備なの!という感じでどっさりと買い物カゴに高級品を詰め込んでいる姿も見かけます。
私からみると、いろんな生活を、そして健康を観察できてとても楽しい。
OKが好きな理由のひとつだと思ったので、ここに残しておくことにしました。
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