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引き算は十分な足し算ができるからこそ


店員さんに絡まれるのがイヤ

こう思ってる人
実は一定数いるんじゃないだろうか。
特にハイブランドの化粧品やちょっといいアパレルショップ。

こちらは色味を見たいだけなのに
サイズを確認したいだけなのに
いきなり話しかけられると
うう…となってしまう。

買うつもりがないから
「いえ、見ているだけです」と言い
結局何も確かめられないまま
その場を離れる。

確認作業ができなかったので
購買意欲が下がり
結果として買わないという流れは
多くの女性が経験しているはずだ。

私、こういう接客が本当に嫌い。


買う気マンマンで行っても
店員さんに購買意欲を下げられることがある。

むしろあなたがいない方が売り上げが上がるのでは…?
と、閉口してしまうこともしばしば。



けれどもこの前
店員さんに絡まれたのに
非常に清々しい接客を体験した。



お店はDior。
商品は新しく出たファンデーション。

色味を見ていたらBA(ビューティーアドバイザーと読みます、男性諸君!)さんがきて
タッチアップ、他の商品の紹介、商品の購入と
気がついたら一連の流れが終わっていた。

しかも、接客中の間も家に帰ってからも
いい買い物をした!という感覚がずっと残っている。
こんな感覚は久々だった。

今思うとあのBAさんの良かったところは
引き算の接客だった、ということ。

きっとノルマや売り上げ目標もあるんだろうけど
今、目の前にいるお客さんの為にならないことはしない
という信念が徹底しており
言葉にならずとも、私にじわじわと伝わってきた。

私の場合、スキンケアに
化粧水とクリームしか使っていないという
アラサーとしての自覚が薄いケアとなっているのだが
それに関して否定も肯定もせず
それを活かしたファンデーションの使い方を教えてくれたのだ。

水分と油分のバランスが…
アラサーになると
ここでのお手入れが今後のお肌の状態に関わってきて…

多くのBAさんが私のスキンケア内容を聞くと
こんな感じで乳液と美容液のセールストークを始める。

でもね、私が今使っていないということは
必要なものだと思っていないから
買ってないんだよ。
わかってくれよ。



こういう無駄なコミュニケーションがなかった。



それから。


ファンデーションを販売するとなると
同じタイミングで発売した下地も勧めたい!
むしろ、それがBAの性だと思うのだけど

「お使いの下地があるならそちらで十分」
とこちらのセールストークも一切なかった。

何が言いいたいのかというと
あのBAさんは私が必要だと思っているものしか提供しなかった。
情報もファンデーションの塗り方も商品も。

つまり、私に必要だと思われる情報や接客のみを見極め
それ以外をしっかりと引き算してくれた

これは当たり前なことかもしれないけど
実際にやるのは難しいことだと思う。

BAさんの目的は商品を売ること。
だから、売る為にどんどん上乗せする人が多い。

お客さんの時間を奪うことなんて念頭にないまま片っ端から話しかけて
新商品やオススメ商品の情報を語り続け
お客さんにとって必要のないものを勧め
きっとお客さんは使わないだろう試供品を
山盛りいれて売ってしまう人が。

この方法でどれだけ販売成績が伸びるのか疑問だけど
成績のいい人は、ある程度引き算もできているはず。

お客さんからの満足度、買い物の質そのものをあげたいなら
お客さんに必要のないものを推察して引き算することも必要だと思う。

そうすることで
余計な出費を抑えることができた
私を尊重してくれた
私の都合に合わせてくれたと
お客さんとしては思うんじゃないかな。


私がそうだったように。

ただ、忘れてはならないのが
引き算は十分な足し算が出来るからこそ成り立つ
ということ。

今回の場合で言えば
乳液も美容液も化粧下地もあるけれど
あえて勧めない。

これがファンデーションしか販売していないお店だったら
こういう接客はできない。


と、引き算の重要性を残しておきたかったんだけど
序論だけでこのボリュームになってしまったので
主論はまた今度。

ではまた。


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