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LGBT法の議論から見えてきたLGBTだけの問題じゃない事

LGBT法の話で沢山の人が意見を述べ議論をしていくうちに、LGBTだけの問題じゃない事も色々あったんだなと気付かされます。

昨年大阪地裁で出された同性婚を巡っての判決内容。
「婚姻は男女が子どもを産み育てる共同生活に~」といった事が述べられていたけど、これは同性愛者のみならず異性愛者にとっても考えさせられる判決内容だったのではと思うのです。

その言葉をそのまま解釈するなら「子どもを産み育てる意思が無いなら婚姻制度の対象にはならない」と考える事も出来るからです。同性愛者の場合はそもそも両者が男女ではないですし子どもを産む事が出来ないので、この解釈からすれば婚姻制度の対象にはなりません。ですが男女の場合であっても最初から子どもを産み育てる意思がない場合、あるいは子どもを産み育てられない事情がある場合も同じように婚姻制度の対象にならないと遠回しに言っているようなもの。
同性愛者に対しての判決内容が異性愛者の婚姻制度そのものも揺るがしかねない内容だったので、その点は同性愛者だけの問題とは言えないのかなと僕は考えます。


子どもの話もそうですが同性愛者の場合、自分たちだけでは子どもを産む事は出来ず、必然的に第三者の女性の力を借りなければなりません。たとえ力を借りたとしてもどちらか片方の遺伝子は受け継がれない事になります。同性愛者が子どもを育てたいとなると里親になる、養子縁組をする、代理出産をお願いするのいずれかになるのだと思います。そうすると今度は代理出産の話で問題が出てきます。

ですが代理出産の場合は決して同性愛者だけの話ではなく、現状異性愛者でもこの制度を利用されている場合があるかと思います。日本では代理出産が禁止されているので海外へという事になりますが、この部分だけを見ると同性愛者だけが非難されるのは少し違うのかなと思うのです。

代理出産とは違いますが第三者の男性から精子提供を受け、子どもを産むと決めた女性が性被害を受けるという実例があったり、自らが出産するとはいえ見ず知らずの第三者から精子提供を受けて子どもを産み育てるのはどうなのかといった話もあるので、子どもの在り方を巡った議論はこれからも続けていくべきかなと僕は考えます。


LGBT法の話で1番問題となっているのはトランスジェンダー(この先はトランスと記します)に関しての話だと思います。トランスだと偽り性犯罪を起こす人が最近日本でも報道されるようになっています。ゲイやレズビアンの場合は生物学的生殖器が一致しているので公衆浴場や公衆トイレなどでの問題はありませんが、トランスの場合は心の性と体の性が一致していない生物学的生殖器を有している場合、様々な問題が起きる可能性があるため特にルール決めが複雑かと思われます。
スポーツ競技ではトランス女性が圧倒的に有利で生物学的女性にとって不利だと問題になっている事もあるので、この点も議論が必要かと思います。

トランスを偽った性犯罪に限らず性犯罪は圧倒的に男性が多いですが、男性のみならず女性であっても100%事件が起きないとは言い切れないので、公衆の場での対応や生物学的な問題を含めて様々な事例を考慮し、明確に分かりやすく不測の事態が生じないようにルール作りをすべきだと僕は考えます。


LGBT法はLGBTの話にとどまらず、異性愛者にあった問題や課題も同時に浮き彫りになったのかなと僕は思うのです。

僕はよく「もしあなたがLGBTだったらどう思いますか?」と聞く癖があります。ですが僕自身も「異性愛者だったらどう思うか?」に対して色々想いを馳せなければいけないなと実感しています。


僕の願いはみんなが暮らしやすい社会になる事。

LGBT法がその願いを壊すようなものにならないよう願うばかりです。

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