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天気がいいから、うちに居る

2019.05.05

少し肌寒くて、目が覚める。いや、厳密には覚めてはいない。数ミリほどの視界の中で、時計を探すでもなくぼんやりしている。高校と大学の友人が同級生として登場した、まあ、よくあるような夢のことをうつらうつら考えながら。

最近観た映画の中で言っていたけれど、一晩でどれだけあれこれと夢を見たとしても、せいぜい45分ほどしかないらしい。ホラー映画だったけれど、鑑賞後はその話で盛り上がった。私たちが無知だったおかげで、まったく的外れな客になってしまったなあ。

そこまで考えて、やっと目を少しずつ光に慣らしていく。
あ、今日は天気がいい日だ。
カーテンを少し引っ張る。あっちこっちに入り組んだ電線の黒、高いマンションの白、その向こう側に広がる水色。

東京で、この水色だけを見るのは少し難しい。

でも、最近の私は、前より少し自由だ。
晴れた日だって、うちで布団にくるまっている。カーテンだって、閉め切っちゃうときもある。
そういう過ごし方をしても、「もったいない」を背負うことが無くなった。それは、水色が遠いせいではないけれど。

ゴールデンウィークなのに。こんなに暖かくて気持ちいい天気なのに。

そうね、ゴールデンウィークなんだけど、こんなに暖かくて気持ちいい天気なんだけど、私の心がこうしたいって言ってるんだもの。

自分で選択をする。それは、自分を大切にすること。
他人の生活や思考が嫌というほど見えてしまう世の中だけど。私の身体も、心も、今ここにしかないことを忘れずに。

時には”世間”に引っ張られて、新しい自分に出会うときもある。それがこの時代の良いところ。それは本当。

だからこそ、ちゃんと”自分”に帰ってくる方法を身に着けよう。

24歳になる2か月ほど前。今、少しだけそれができてきたところ。