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ベーチェット病ってなに?

さて、自己紹介のところで触れた腸管型ベーチェット病ですが、これってどんな病気なの?ってお話です。

提唱したのはHulusi Behçetというトルコ人医師、だからベーチェット病と言うんですね。いつ頃かと言うと、1937年です。ちなみに、トルコ人の医師が見つけたことも関係してくるのですが、地中海沿岸、中近東、韓国や日本といったシルクロード沿いの緯度に多発している病気でもあります。その中で患者数が最も多いのは日本で、現在約2万人が罹患していると言われています。全人口のおよそ0.02%ということになりますね。それでは、症状はどのようなものなのでしょうか。以下にざっと挙げてみます。(横浜市大病院のページを参照しています)


ベーチェット病の症状


1.口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍

口唇、頬粘膜、舌、歯肉、口蓋粘膜に円形の境界鮮明な潰瘍ができます。ちなみにこれ、ハンパじゃない激痛です。僕の場合は、直径は1cmほどで一回に3つとか出来ていました。もっと多い人もいるそうです。これはほぼ必発で、全ベーチェット病患者の98%に発生します。

2.皮膚症状

結節性紅斑様皮疹:下腿伸側や前腕に好発し、病変部は紅くなり、皮下に硬結をふれ、痛みを伴います。僕は下腿部によくできていました。
痤瘡様皮疹:「にきび」に似た大きめの皮疹が顔、頸、胸部、背部などにできます。症状が落ち着いている今でも、よく出来ます。背中に一度、ゴルフボールを一回り小さくしたくらいの大きさのものが出来たこともありました…(笑)
表在性血栓性静脈炎:主に下腿の皮膚表面に近い血管に沿って赤くなります。
その他の共通の特徴としては、"かみそりまけ"を起こしやすかったりなどということがあります。

3.外陰部潰瘍

男性では陰嚢、陰茎、亀頭に、女性では大小陰唇、膣粘膜に有痛性の潰瘍がみられます。外見は口腔内アフタ性潰瘍に似ています。僕は10年くらい出来ていません。

4.眼症状

この病気でもっとも重要な症状です。ほとんど両眼が侵され、発作を繰り返すうちに視力が低下していき、ついには失明に至ることがあります。
幸いなことに、僕は眼症状は今のところ出ていないし、出る気配もないです。

以上の4つの主症状のほか、以下の副症状に分類される症状が出現することがあります。特に大血管、消化管、中枢神経(脳や脊髄)に病変が生じると症状は重篤化し、後遺症を残すこともあります。これらはそれぞれ、血管型、消化管型、神経型ベーチェット病と呼ばれ、特殊病型に分類されます。

5.関節炎

膝、足首、手首、肘、肩などの大関節が侵されます。

6.血管病変

ベーチェット病は広い意味では、血管の炎症の主座を置く「血管炎」にも分類されています。しかしながら、血管炎症候群に分類される他の疾患が主として動脈系に病変が分布するのに対し、ベーチェット病の血管病変には動脈系にも静脈系にも生じます。頻度的に多いのは、むしろ静脈の血栓症で、上大静脈、下大静脈、大腿静脈などの太い深部静脈が血栓により閉塞されます。臨床的には表在静脈の怒脹や静脈瘤として観察されることがあります。このように大血管病変が主座になったとき、血管ベーチェット病といいます。また、動脈側には動脈閉塞や動脈瘤が生じることもあります。これらの血管病変は圧倒的に男性に多いとされています。

7.消化器病変

ベーチェット病では食道、胃、小腸、大腸、とりわけ右下腹部の回盲部を中心に腸管潰瘍が生じることがあり、腸管型ベーチェット病と呼ばれています。症状としては腹痛、下痢、下血などが出現し、腸管潰瘍が進行すると出血や穿孔を引き起こし、緊急手術を必要とすることもあります。僕のベーチェット病の場合はこの腸管型ベーチェット病にあたるわけですが、食道の焼けるような痛みからこの病気が分かりました。回盲部の痛みもありましたが、食道や口にできる潰瘍が1番痛かったですね。

8.神経症状

中枢神経症状が前面に出る病型を神経ベーチェット病といいます。大きく髄膜炎、脳幹脳炎で発症し、急性に経過する急性型と片麻痺、小脳症状、錐体路症状など神経症状に認知症などの精神症状をきたす慢性進行型に大別されます。

9.副睾丸炎

睾丸部の圧痛と腫脹を伴い、男性患者の約1割弱にみられます。

ベーチェット病の有名人、ベーチェット病を題材としたドラマ


ベーチェット病はあまり患者数がいない珍しい病気ですが、有名人ではEXILEのMATSUさんが患っていることでご存知の方もいるかもしれません。

また、さだまさしの小説『解夏』で取り上げられていて、「愛し君へ」の題名でドラマ化もされています。

あとは韓国ドラマの「チャングムの誓い」で王様が患っていた病気もベーチェット病です。

以上がベーチェット病って何なのって話ですが、僕の場合は既に寛解期に入っていて、ごく普通の生活も送れていますし、留学にもこうして行かれるわけです。本当にありがたい限りです。

今後留学行くまでは、マイナーな場所を中心に、これまで旅してきた記録をまとめてみようかなと思います。

それではまた。

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