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壊れそうな明日にも向かうし、傷ついた翼もひろげちゃう。

それだけじゃない。奇跡も信じ合うし、どこにいたっていつでも会いに行くし、暗闇も少しずつ開けてゆくし、2人の光も夢見るし、恐ろしく前向きなフレーズが続くわけだが、これがライブではお約束の1曲のようです。

One day long long ago、私の人生で2番目(あえて言おう、2番目であると!)に好きだった人に

『きのうの夜、僕が好きそうな歌手がテレビに出ていてね』

と言われた。好きそうな歌手、ってなんだよそれ、わざわざ第三者視点からの自分かよ、と思っただけで、誰のことだか全くわからなかった(当たり前だ)けど、それが小柳さんでした。当時は典型的にノリやすく、そしてずいぶんアレな感じの前出の歌詞が印象的な「愛情」という曲を歌っている人だとわかった。小柄なのにものすごいパワー、ものすごい歌の上手さが印象的な10代の女の子だった。

そんな小柳ゆきさんの話をしたいのです。

私は趣味がライブ鑑賞なので、人よりかなり多くのライブに行っていますが(その3倍はチケット外れてますが)、ライブならなんでもいいというわけではなく、自分なりに鑑賞するにあたっての優先順位はあります。例えば会場に屋根がある、とか、座れる席がある、とか。あと複数アーティストの混合でないこと、だったり。フェスとかも避けますね。それでもこの7月には日産スタジアムで大雨にやられてびしょ濡れになり、帰りは荷物をゴミ袋につめて、びしょ濡れのままそれを引きずるように歩いていて、なんかこれ職質とかされんじゃね?ってほど酷い有様だったけど、ジャニーズなので例外としました。毎年のようにカウコンにも行きますが、ジャニーズなので例外です。

それはさておき、女性のワンマンライブは本当に久しぶりで、4年ほど前の秋に行った上田知華さんのコンサート以来だったかもしれませんが、9月中旬の土曜日に小柳ゆきさんのライブに行ってきました。

女性のライブにはあまり行きません。なぜか女性には圧倒的で純粋な歌のうまさや、楽曲制作に関する飛び抜けて優れた才能、またはその両方を求めてしまうせいか、ライブにまで出向いて歌を聴こうというほどの人は、私にとってはなかなかいないようなのです。

小柳さんについては、とにかく歌がうまいこと、歌唱力、迫力、表現力、存在感、そして私の個人的な感覚なのですが、音楽家としての純粋さのようなものがあると思っていて、一度ライブで聴いてみたいとずっと思っていたのです。しかしながら前出の条件になかなか合わず、あ、そうそう、屋根があっても食事をさせられる空間でのライブも苦手なので、ホールコンサートを東京でしてくれる機会を待っていました。デビューからもう23年になるそうです。

ちょ待てよ。誰のライブに来たんだっけ??

1ヶ月前に新しいアルバムをリリースして、ツアータイトルもそのアルバムのタイトルがついていましたので、絶対に予習して行こうと思ってはいたのですが、今回も全く予習せずの参加となり、まあ、それはそれでまた一興と思って迎えた1曲目。お、知ってる曲、Cry Baby、来たじゃん、やったね!・・・・・ちょ待てよ。それって髭男じゃね?誰のライブだっけ?ん??となったんだけど、新しいアルバムがカバーアルバムとのことで、今回のライブはカバー中心のセトリなのだそうです。それはもちろんウェルカムですが、それにしてもなんなん?このカバー。ご自身に合わせたアレンジできっちり表現してくる。これこそまさに本物のカバー。しかも難易度の高い曲ばかり。しかもほぼアニソン。いかに最近のアニソンの難易度が高いかって話。私のプレイリスト「超超シビれるアニソン」から2曲もカバーしてくださるなんて、小柳さんは神。

これまでの23年は長いのか。それともこれからもっと長いのか。

ともあれ、小柳さん、本当に歌が上手い。うま過ぎる。感動して興奮して泣きそうになったよアタクシは。ちょっと泣いたかも。

爆発的なヒット曲は無くても、テレビによく出るわけでも無くても、23年間、そしてこの先もずっと愛される理由ってあるんだな、と。私も多分また来ることでしょう。

そしてラストはデビュー曲、アンコールは前出の「愛情」。会場は大満足のようでした。それにしても印象的だったのは、謎の客層。

その新しいアルバムです


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