見出し画像

またもや第一生命〜2つの事件の共通点〜

 第一生命保険は30日、和歌山市内で勤務していた50代の元女性社員が顧客20人から計5210万円を不正取得していたと発表した。同社は山口県内でも元社員が計19億円を顧客からだまし取った疑いを公表している。

 第一生命によると、2016年11月~今年10月15日の間の4年間、契約した保険をもとにお金を一時的に同社から借りられる「契約者貸付」や、解約手続きなどを顧客に無断で実施。顧客の口座へお金が振り込まれた後、「誤って手続きしたため回収する」などとだまし取っていた。現金を受け取る際は、自ら作った領収書を渡していたという。元社員は同社の聴取に対して不正取得を認めている。

 被害額は1人あたり数万~2264万円で、複数回だまされた顧客もいる。お金は生活費に充てたとみられるという。

◯6月に発覚した山口での事件
 10年以上前から今年4月まで、少なくとも顧客21人から19億円を不正に詐取した山口での事件が6月に明るみになったばかり。勧誘時に、第一生命の「特別枠」によって高金利で運用できるといった、うその話を持ちかけていた。

◯これら2つの事件の共通点
 第一生命ばかりというのは、たまたまで、他社に同様の不祥事が発生していないかはこれから判明すると思う。しかしながら、これらの2つの事件には共通点がある。それは、

いずれも顧客からの申告で発覚している

ということだ。僕はここに一番のガンが存在していると思っている。どちらも社内の監査で見つけられてないということだ、しかも、数年もの間。。。

保険の販売員ほど中途半端な存在はないのだ。通常のサラリーマンと違い、上司部下という関係が成立しずらい。支社長(支部長)と呼ばれる、拠点のリーダーであっても、古参の営業マンで実績もあり、現在でも高い売上をあげてくる人には、頭が上がらない。もっと言えば、本社の役員ですら、子供扱いされている。そんな会社をいくつも見てきた。そして、オフィスでは豪華な個室を与えられ、場合によっては運転手を雇っている人もいるだろう。

要は勘違いしてしまうのだ。よっぽどの人格者でない限り、神にでもなった気持ちになってしまうのかもしれない。(←ここは想像)

だから、社内では誰も疑ったり、監査したりできないのだろう。無法地帯と化すのだ。

だって、他の業界だったらありえないだろう。これほど長い間、巨額の詐欺を1人の営業マンがやり続け、しかも社内では顧客から言われるまで誰も気づかない。。そんな話、聞いたことがない。

ただ、僕はこの詐欺事件にはとっても憤りを覚えるものの、「保険」という仕組み自体に絶望はしていない。売り方や売っている人間の問題である。決して、「保険」が悪いものではないと思っている。それだけに、販売員の不祥事をどうにかして欲しいと切に願っている。

やはり、保険の販売員は絶滅する運命なのか。。。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?