オーディンの祝祭攻略 3_プレイ時気を付けている事

 不完全攻略も遂に4本目になりました。今回は灰銀がプレイ時に気をつけていることなどを書いていきます。プレイには嗜好というか出やすいので、普段灰銀のプレイの中心に据えている捕鯨→略奪ルートや、商船ルートに関するコメントが多くなるかもしれません。家畜ルートはそこまで得意ではないので、少しコメントが甘めになるかもしれません。


■収入曲線を意識する

 オーディンは7Rで終わるので、実質プレイ中に使えるお金は6R目までの収入になります。お金はゲーム終了時に1金1点になること、後述するようにボード埋めに使えることから、たくさん持っていて困るということはありません。一方で、収入を伸ばすために埋めなければいけないマス(∝タイル)の数はどんどん多くなっていきます。本島を例に取ると各収入を得るために埋めるべきマスの数は以下のようになります。

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 収入の伸びやすさを見やすくするために、収入を埋めるべきマスの数で割った成長率も合わせて書いています。本島は一部欠けがあるものの基本的には正方形なので、収入を伸ばすために埋めるマスも2乗で増えていきます。単純な2乗と合わないのはボーナスマスがあるためです。表を見てわかる通り、ボーナスマスが絡んでくる5金収入くらいまでは成長率も悪くないのですが、7金、9金辺りで底になります。その後は少し改善という感じです。
 では、島編で収入強いですよと言っていたマン島やアイスランドはどうでしょうか。本島と同じように見てみましょう。

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 ご覧の通りです(フンス)。同じ収入を得るのに必要なマスの数が圧倒的に少ないのがお分かりいただけると思います。島の獲得には船の獲得→探検と2手必要ですが、その手番を払ってもお釣りがくるレベルで収入が伸びやすいと思います。例えば商船プレイでは、収入が早く伸びればその分3wkの買い物に多くいけます。家畜プレイでも早期に家畜の繁殖体制を整えられるでしょう。
 収入の伸びやすい島を1つ確保することで、本島で伸びにくくなる収入を補い、拡大再生産の基盤を整えられると思います。

■ワーカー当たりの得点効率を意識する

 要はそのワーカーで何点稼いでいるのか、という意識です。オーディンは得点レースなので、最終的に何点稼げるかが勝負です。これはすなわちゲーム中に自分の手元に来る延べ63体で何点稼ぐかということに他なりません。例えば200点取りたい場合、1ワーカー当たり3.2点を稼ぐということです。が、この1wk当たり3点ちょっと、というのはそんなに簡単ではありません。
 そこで、さまざまなアクションを1wk当たり何点になるのか換算しながらプレイしてみる事をオススメします。しかし、移住のように2wkで5点→18点(-○金)と点数化しやすい行動もあれば、島の獲得のように点数が見えにくい行動もあります。この不明確なwk当たりの点数を考えるときに役立つののが「タイル1マス当たりの点数」です。ちなみに、島の獲得は一旦点数行動としては先送りします。全部埋める前提で点数を考えてもいいですが、埋めるためのタイルも結局はワーカーで取るのが原則なので、少し考え方が複雑になるからです。一方で家は基本的に埋まるので点数換算してしまっていいように思います。
 さて、タイル1マス当たりの点数ですが、食料と物資(特殊タイル)とで違ってきます。本島にせよ探検ボードにせよ島は減点マスが密集しているのに対して、家は石造建築にせよロングハウスにせよ減点マスは疎らです。よって、物資タイルは1点/マス、食料タイルは0.5点/マスとして、各種のタイル獲得アクションを点数換算して、wk効率を考えていきます。
 というわけで、1wk当たり3点を超えるアクションはどのくらいあるのかを纏めてみましょう。アクションスペースがものすごく多いゲームなので、表に纏めました(とても疲れたので噛み締めてご確認ください)。太字の所は人数によって効果が変化するマスです(反映しきれてないかもしれません)。

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 建築と造船の4wkは、上が商船+ロングハウス、下がドラゴン船と石造建築です。単純なワーカー効率で言うと1wk建築が最も高くなりますが、木と石を3つずつ必要とするため、場合によっては埋まらないこともあります。倉庫は素点として2点相当なので、埋まればそれだけ伸びる、と思っておくといいです(個人的にタイルよりも素材そのものを残す方が難しい)。
 次点は3wk建築のロングハウスです。4wkの建築&造船は商船+ロングハウスはワーカー効率自体は一歩及びません。例えば、4wk建築で商船+ロングハウスを取り、その商船を移住に回す場合、6wkで「22+13-n点」(nはラウンド数)なので、5Rで両方できても5/wkになります。4wk建築の強みは職業カードをプレイできる点にあります。1点以上の価値を持つ職業カードをプレイできた場合、3wk建築と同等以上の点数効率になります。
 家畜市場は点数効率だけ見ると非常に低く、魅力の薄いアクションに見えます。もちろんそんなことはなくて、家畜の強さはタイル生産の自動化にあります。戦略編で触れた、1R目に羊を2頭取る動きは、3,5,7R目に出産するため2R目以降に2頭揃える場合よりも(少なくとも)1回多く出産し、つまり8マス分のタイルを生産します。1wk山岳でアップグレードすれば、山岳資源を取りつつ8/wkです。1R羊2頭は、うまく立ち回れば24点(あるいは32点)行動と考えると、強さがわかりやすいです。

■ボーナスはなるべく早く埋める

 島編でも少し触れましたが、早めに島を取り、獲得しやすい&強いボーナスと収入を出して、中盤以降への弾みをつけることが非常に大切です。特にボーナスを早く埋めることは、本来ワーカーを消費して獲得していたタイルや資源を自動で獲得することに外なりません。それはそのまま、以降のラウンドにおける手数の削減につながります。そのため、序盤は特に「次のラウンドに必ずしなければならないことがある場合」を除いて、お金を使ってでもボーナスを取りに行ったほうが良い事が多いです。
 例えば4R目に3wkで取れるバフィンですが、そのラウンドにボーナスをすべて埋められれば、延べ3R捕鯨にワーカーを割かなくて良くなります。これは勝利点換算で37.5点を、0wkで取れるということです。島の強さはここに集約されると言っても過言ではありません。収入を早く増やす意味も同様で、2R目にアイスランドを取って5金収入まで伸ばせた場合、6R目までそのままの状態でも収入で25金、最後に埋めて7R目には8金で計33金=33点を稼ぎ出します。アイスランドの素点が16点ですから、合計で49点+各種ボーナスを生んだことになります。
 とはいえ、早く埋めれば何でもいいのか、というとそんな事はありません。残されたラウンド数を考慮し、利益の大きいタイミングまでに埋めたいところです。島編はその助けになるポイントを散りばめたつもりなので、ぜひ参考にしてみてください。

■本島を埋めるタイミング

 最後に本島を育てるタイミングです。
 複数の島を取り、正しく埋められている場合、本島のボーナスに頼らざるを得ないことは案外少なく、本島を意外と後回しにしがちです。が、戦略編でも書いたように、6R目の本島収入18金だけは達成すべき項目です。
 ではそれ以外は?と言うと、意外と適当です。灰銀が意識しているのは5R目までに本島のボーナスを全部終わらせ、6R目に本島の収入を最大にして、7R目に減点を可能な限り埋めることくらいです。7R目に減点を埋めるためのタイルは6Rまでに仕込みが大体終わっているはずで、それらのボーナスで得たタイルを置く場所を作る、くらいの体制になっていると200点は狙えて来ます。むしろ本島はきれいな形でパズル難易度が非常に低いため、中盤以降までそのスペースを取っておいた方が楽な局面も多いです。
 逆に、7R目にも頑張ってタイルを取りに行っている場合は、序盤の立ち上げに失敗したな…と思います。オーディンは拡大再生産のゲームなので、序盤でしっかり基盤を固められれば、終盤に利益が返ってきます。それを意識してプレイすると、また違う動きになると思います。

 以上が灰銀がプレイ中に気にしていることです。実際のゲームでは狙い通りにいかないことが多いので、どんな局面でも腐りにくい意識を書いたつもりです。それでは、次回パズル編でお会いしましょう。

■閑話-豚のすゝめ-

 ところで、灰銀は家畜の中でとりわけ豚が好きなので、豚の魅力について触れておきます。豚はノース人拡張で追加された家畜で、凹の字型の5マス分のタイルです。勝利点としては1点しか持っていませんが、他の家畜と異なり、妊娠を経ずに毎ターン繁殖します。また、他の家畜との得点化率というか、物資に変換した際の効率の良さも気に入っています。各家畜の素点と家に置いた場合の点数(と言っても豚以外は家に入りませんが)の合計に対する、物資タイルに変換した場合の点数を比較すると、豚(3.5→5=1.43)、羊(6→8=1.33)、牛(9→12=1.33)、馬(11→10=0.91)となります。変換効率が高めで獲得スピードが速く、直接家に配置できる、というのが豚の魅力です。また、豚は唯一アップグレードで手に入れられる家畜でもあります。もし早めにハーブを手に入れられた場合、豚と合わせて繁殖体制に移行するという手もあります。
 さらに、ここからは少しパズル脳な話になりますが、豚はパズルのピースとして非常に使いやすいです(異論は認めます)。島の端部に接してボーナスが配置されている場合は、豚をアップグレードしたエルクの角や鎌で簡単に囲めます(剣値7の特殊タイルの天秤でも囲えますが、1マス余計に出っ張りますし、1回しか使えません)。通常タイル1枚+2金(鉱石)で埋めるボーナスをタイル1枚で埋められるのは、非常に効率が良いです。前述した繁殖速度、家に直接配置できる点も相まって、豚繁殖ルートはボーナスを得やすく、終盤タイルが余ることさえあります。
 もし他の家畜に飽きた際には、豚を愛でてみてください。

 ちなみに豚の得点化の効率を他の家畜と合わせて素点→物資タイルとしての得点換算で考えると、豚(1→5=5)、羊(2→8=4)、牛(3→12=4)、馬(6→10=1.67)となって、いずれにせよ豚の圧勝です。増える、家における、アップグレードしても強い。それが豚です。

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