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今は魔女狩りの時代、「つぶやき一瞬 台無し一生」は笑い事では済まない

昨年、以下のようなニュースがあった。記事にもある通り、日本でも「バカ発見器」と言われて取り沙汰される昨今、色んなことを考えさせられる。

つぶやき一瞬 台無し一生 米ネット大手広報部長、炎上即解雇
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131225/amr13122509060004-n1.htm
米大手ネット企業の女性広報部長が、ミニブログのツイッターに差別的な発言を書き込んで“炎上”し、すぐさま解雇される事態となり、波紋が広がっている。日本でもツイッターなどへの不適切な投稿が社会問題になっている。愚か者が墓穴を掘り自らさらし者になることから“バカ発見器”や“バカッター”とも揶揄(やゆ)されるツイッター。米メディアは二の舞いにならないようにと注意を呼びかけている。

特に感じるのは、もう、立派な「魔女狩り」だということだ。

不適切な発言をすれば、その責任を負うのは社会人として当然の務めだとは思うが、それら発言への関心の仕方が、狂気じみてはいないだろうか。

犯罪を意図的に侵そうなんて人はほとんどいないはずで、おふざけだったり、出来心だったりする。こういうことは「いけねっ」くらいで反省すれば良いはずで、「うおーーーー魔女を見つけだぜ!!!」みたいに総がかりで叩き切るべきものでは決してないはずだ。

魔女狩りの密告者が後を絶たないのは、自分が魔女と疑われる恐怖もあるが、密告することでその魔女が捉えられ処刑されるという快感、自分の行いが無視されないというのは人間にとっての「報酬」に当たるので、その「報酬」がある限り永遠にやめられないのだ。

ツイッターでおかしな発言をしている人を見つけて、必死に拡散して、炎上にまで繋ぐことができ、その発言者が社会的に制裁を受けたならば、それは密告者にとっては非常に大きな「報酬」になるので、その快感を得てしまった人は、バカ発見をやめられなくなるのだ。

いつどんなことが密告の対象になるか分からない恐怖が、今は他人事だが、きっと将来、その恐怖が人々に蔓延するようになると思う。「バカ発見機」と笑ってられない、いつ自分が対象になるか、ツイッターはいつしか、大衆には受け入れられない存在になっていくだろう。

日常の、プライベートの延長と考えた場合に、気軽になんでも呟ける場ではなく、非常に発言を気にしなければならないものになるなら、それは会社に勤めて周囲や上司へ気を使ってしゃべっているのと、同じくらいのストレスにしかならない。

このまま魔女狩りを続けるなら、ツイッターのようなものは、閉じたコミュニティーのツールに成り下がるのではないかと思っている。よほど強い信念、思想を持っていない限り、この自己顕示ツールは、凡人には使いこなせない。

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