身の丈に合うものへ進化するだけ
日本人にはそもそも議論を交わすという習慣がないはずだ。親の言うことは絶対で、教師の言うことは絶対で、先輩の言うことは絶対で、強い者の言うことは絶対で、とにかく空気を読むことが良しとされているのだから。
今でこそ少しずつ変わってきてはいるが、礼節をきちんと踏まえた討論の仕方など、ほとんど習ってはいない。
匿名のSNSが誹謗と中傷に塗れるのは、抑え込まれた性根がそのまま曝け出されるからだ。
多様性が失われるソーシャルメディア、「沈黙のスパイラル」へ
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakazenichiro/20140828-00038649/
ほとんどの人が、討論なんか望んでやしない、ただ、思ったことを呟いたら、それが気に食わない人たちに寄って集って叩かれて、そしてその人たちも叩かれて、その繰り返しを目の当たりにして、結局、SNS上は「公の場」だったのだと、やっと学んだのだ。
野次馬に集り、そこで大声で罵声を浴びせているのと何ら変わらない、次は己が制裁を受ける番かと思えば、黙りもする。
SNSがバイラルメディアと化すことに何も違和感はない。大衆はいつでも、自分と関わりを持たない高みの見物を望んでいる。テレビの前で呟いてしまうように、自分の意見だけをただ一方的に言いたいに過ぎない。ニュースメディアのコメント欄は、罵り合いばかりで、討論など、皆無に等しい。言い負かすことに必死で、相手から学び得ることを知らない。
求められた方向に進化しているのなら、何も失われていないし、間違ってもいない。
(アシベズヘア/facebook)
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