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ピュアプリンセス

今回で2回目の開催となるピュアプリンセス。各団体の若手を集めて行われる若手のプチオールスター的な大会。毎回オンライン投票で試合順を決める。今回メインに選ばれたのはこの対決。アクトレスガールズの川畑梨瑚とマーベラスの星月芽依が組み、相対するはアイスリボンの鈴季すず、ディアナの梅咲遥。この面子ならメインは順当。

この大会はボリショイさんプロデュースの興行として行われている。今大会注目は、安納サオリに返上されてから陽の目を浴びることのなかったPOPタイトルの復活。歴代王者を見ると今各団体のトップを張っている選手が多い。会場アンケートにより大会MVPを決定。その選手が第23代のPOP王者となる。

各団体から粒ぞろいの若手選手たちが集い競い合う。現在の女子プロ界において、デビュー1年満たなくても既に出来上がってるような選手は多い。その反面そうじゃない選手も多々いる実情。

ただ、この大会に選ばれる選手は実力のある選手たちが揃ってる。とりあえず自団体のPureJの選手たちは置いておくとして、ボリショイさんは他団体の選手も良く見てるなぁと思う。意外と他団体の選手のことを知ってる選手や代表って少ない気がする。

なので、この大会は、とても興味深く面白い試み。各団体の若手が一同に介することで、それぞれの団体の育成方針や、各団体で実力者と呼ばれる選手達が集まるので、団体間の力の差を感じることも出来る。

普段特にテーマの無い戦いを日々行っているような若手にとって他団体との対戦というのは刺激になるんじゃないかと思う。ただ、現状団体間での交流が盛んな為、そこまで目新しいかと言われると、そうでもないのが現実。ピュアプリンセスで言えば、アイスリボンが珍しいというくらい。それでも興味を惹かれるのは、そこに梅咲遥と鈴季すずが同じリングにいるから。梅咲遥(18)はキャリア半年、鈴季すず(16)はキャリア8ヶ月。共に1年経ってない。

この2人そもそも応援するきっかけはなんだったのか?

梅咲遥に関してはこちらの記事にあるようにダレジョで初めて存在を知ることになる。駿河メイの対局に位置するライバルとして注目している選手だ。

一方、鈴季すずに関しては全くのノーマーク。2018年の大晦日、我闘雲舞のチケットもRIZINのチケットも売り切れてて行けなく、暇だったので、ふらっと観に行ったアイスリボンの後楽園大会で、デビュー戦を目の当たりにし、その存在を知ることになった。デビューまでの苦難、それをリング上で個性に変えた。デビュー戦とは思えない試合運び。そして、デビュー戦をジャーマンスープレックスで勝利するという、タイガーマスクかと突っ込みたくなるような結果は相当インパクトが大きく、すっかり虜になった。きっかけは不思議なもので偶然が多い。もし、我闘雲舞のチケットが取れていたら?その存在を知るのは、ずっと後になっていただろうし、好きになっていなかったかもしれない。

そして、2人に共通して言えること、それは気の強さ。相当な負けず嫌いなんだろうなと感じる。

決して派手な技があるわけではない、でも、エルボー1つ取っても感情を剥き出しにして張り合う。負けた時の悔しさがこちらまで伝わってくる。そうなると感情移入は容易にできる。駿河メイとは全くタイプが違う二人。けど、この二人はどこか似ている。駿河メイが陽だとすると、この二人はどこか陰を感じる。

ピュアプリンセスのような他団体が交流する大会がなければ交わらなかったかもしれない二人。この二人に駿河メイが加わることは今は無い。交わることによって新たな刺激や発見が見出せ、成長に繋がるかもしれないのに。その機会が無いことは本当に勿体無いことだと思う。スターダムも含めて全団体しがらみも何もない形でやれれば一番いいんですけどね。若いんだから勝敗で価値下がることも無い。むしろやった方が経験にもなるし知ってもらえるチャンスにもなる。井の中の蛙にならなくていいし。無理だろうけど。

今大会MVPとなり新POP王者になったのは鈴季すず。この日のパフォーマンスを見れば納得の選出だ。個性、テクニック、メインをジャーマンできっちり締めた実績、そのどれもがレベルの高いものだった。次点で梅咲遥。少し贔屓目はあるかもしれないが、そこまで他の人とかけ離れていないと思う。あとは星月芽依。この三人が僅差だったと思う。

すず、星月は試合数に恵まれておりぐんぐん成長している。すずは先日行われた上野の10連戦でかなり自信になったんじゃないかと思う。遥も試合数が増えてくるとより良いと思うのでどんどん他団体に進出して欲しい。

すぐ近くにいいお手本がいる。第二のSareeeになれる力はあると思う。ビジュアルも良いし、体格も良い、負けん気や表情もいい。スターになれる素質は十分持ってる。10年...いや5年後には、もうこの世代が…梅咲遥がトップ張ってるくらいの勢いを見せて欲しい。希望じゃなくて確信がある。きっとなれる!

そして、梅咲遥、鈴季すず、駿河メイが女子プロ大賞を争う。そんな未来が待ってたら…この大会の意義はとてつもなく大きいものとなる…


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