物流のタイ語〜輸送業者に輸送のためのブッキングを依頼

 国際輸送を扱うフォワーダー(forwarder)に貨物を輸送するための手配(ブッキング)をします。
 フォワーダーは、日系を含め外資系、現地のローカル業者など、多数の業者がひしめいています。

業者選定の基準
 下記のようなオペレーションの効率です。
 コミュニケーション言語
 日本語での遣り取りを期待する場合、日系を選ぶことになりますが、日系以外でも欧米系、ローカル業者でも、日本人窓口があることもあります。
 価格
 外資系は、外国人を従業員に抱えていることが多く、駐在員や外国人採用に掛かる費用がローカルのタイ人と比べて高いため、サービス料金がローカルに比べて倍以上することもあります。
 ただ、船の遅延、飛行機の経由地で貨物の乗せ換えが上手くいかない、貨物の破損など、実際の輸送で起こる問題について、いち早く状況把握し対策したい時、日本語で遣り取りできることは、大切です。
 実際、タイ人のローカル業者の場合、状況把握ができない、場合によっては責任反中でないことを理由に何も対応してもらえないなどの問題が起きています。状況を正しく把握できないことで、場合によっては、顧客の生産ラインを止めることになり、莫大な損害賠償金を請求されることにもなりかねません。
 ローカル業者に比べて高めでも、サービス品質も考慮して、外資系を選定することは多いです。
 全体のオペレーション
 コミュニケーション言語、価格以外に、貨物の発地、着地、または三国間貿易の場合は関係する三国間での必要書類、情報がスムーズにいくかも大切です。
 関係各国に支店をもっている業者を選定することもオペレーション効率の点で大切です。

ブッキング
 フォワーダーにブッキングを依頼する時の流れ。
1. 輸送条件を提示して適切な手段を選定
a. 貨物出荷の日時
b. 配送期限
c. 貨物量
d. 梱包仕様
 可能であれば梱包仕様が分かる写真も添えることで貨物ダメージを軽減するアドバイスをくれることもある。
e. サービス(海上輸送、航空輸送、陸送)
i. 海上輸送の場合
 コンテナなのか混載便かを確認。
 コンテナの場合、温度管理ができるリーファーコンテナもあります。
ii. 航空輸送の場合
 直行便か経由便か。経由便の場合、飛行機を積み替え時の貨物ダメージや飛行機のスペースがいっぱいになり積み替えができない可能性の確認。
iii. 陸上輸送の場合
 トラックの種類、国境で積み替え時のリスクなどを確認。
f. 貨物内容
 危険品の場合、さまざま制限があり、場合によっては、港や空港に持ち込んだあと、状況によっては船社や航空会社が受け取り拒否することもあります。
 最終的に貨物を受けるかの決定権は、船長やパイロットにあり、受け取り拒否されても金銭含め保証はありません。
g. 輸送スケジュール
i. 海上輸送の場合
 出港(ETD: Estimated Time of Departure)、入港(ETA: Estimated Time of Arrival)、経由地など。
 T/T(Transit Time)〇〇日間という連絡を受けることもありますが、これは出港から入港までの日数です。出荷地で出港までに掛かる時間、仕向け地での入港から目的地に配送されるまでの時間は含んでいません。
ii. 航空輸送の場合
 フライトスケジュール
iii. 陸上輸送の場合
 貨物引き渡しから、越境、目的地に配達するまでのスケジュール

2. 必要書類の提出
 インボイス、パッキングリスト、(海上輸送の場合)シッピング・インストラクションを提出。
 貨物内容によっては、船社や航空会社、トラックの規制対象ともなるので、貨物内容が分かるように情報提示する。場合によっては、貨物詳細が不明だと、セキュリティ等の問題でブッキングできないことも多いです。
 必要に応じて、MSDS、輸出入のライセンス等も提出します。

3. Booking Confirmation
 ブッキングができるとBooking Confirmationが発行されます。場合によっては、メール等の書式を問わない方法で連絡があることもあります。


★タイ語

จอง jɔɔŋ ぢょーん:予約する

ここから先は

246字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?