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UNESCO Global Geopark の再認定審査から得た未来へのヒント


それは2022年10月、阿蘇のこと

 ジオパークは4年に1度、再認定審査がある。2022年10月に阿蘇でも再認定審査が行われました。マレーシアのランカウイUGGp、アイスランドのカトラUGGpの評価者がお越しになり、喧々諤々。その後、阿蘇はなんとかグリーンカード(あと4年ジオパークと名のっていいよ。)でした。
 そこには未来へのヒントがたくさん!それに、実際のとこ、ジオパーク何やってんの?再認定審査ってどんな雰囲気だったの?みたいなこともあると思いますのでここで発信していきたいと思います。。
 どんな本音が飛び出すか、事務局もドキドキ 笑
 ※ジオパークってなんじゃらほい、という人はこちらまで。

吸引力の変わらない、ただひとつの志

第一回は、そんな気持ちのこもった人、小国森林組合の入交さん!ジオパークプログラムにあっという間に共感していただき、いろんなことを教わってます。彼女にいはいったい、ジオパークや再認定審査はどのようにうつったのか?

「木糸ベスト」がつないだ縁

二人が来ているのが木糸の服です

入交さん:ジオパークは、観光のイメージがやっぱり強かったですね。でも、新しい事務局とのつながりの中で、その背景が重要だと感じました。小国町森林組合として、初の「木糸」をどうしようか、というところに、今回の再認定審査の話が来て、おお!と思いました。

永田:笑 いや、話していたら絶対この取り組みを世界の人に紹介したいなと思って。小国町役場の方がすぐ繋いでいただいたのも大きかったです。

入交さん:木糸があるというのを聞いて、事務局側からアプローチが来たのは衝撃だったですね。向こうからきたよ!マジかと思いました。でもそれと当時に、地域のものをまとうことが一番なんだという、それを姿勢として示さないといけないという思いが伝わりました。普通だったら断ってます。納期的にも一見さんだと断ってました 笑

永田:無理言ってすみません。。。

無理言ってすみません

入交さん:事務局が、阿蘇を背負って世界に発信しようということがわかりましたしね。地域の子供たちのため、小国の私たちの活動の根っこの部分、それが活動の地層の部分だと思いました。でも、ベスト作成だけでなく、まさか審査にまで登場させられるとは思ってませんでした 笑

永田:厚かましくてすみません 笑

今の連携に繋がるきっかけ

〇小国町では審査のX日目、地熱珈琲さんでコーヒーを飲みながら、小国の現状についてディスカッションしました。地熱珈琲のオーナーさん、小国町役場の職員さん、地域でジュエリーブランドを立ち上げたOgunistの野村さん、小国町森林組合の入交さん+息子さんで和気あいあいと、でも白熱した小国町と阿蘇のこれからが議論されました。

永田:審査の場に来てくださいと言われたとき、どう思いました?しかも、たしか、ただ来てくれればいいとしか言ってなかった気が 汗

入交さん:マジで!?と思いましたよ 笑

永田:いやホントすみません、、、でも実際交流してどうでした?

審査員と


入交さん:チェックリストをもった審査員がどうこうではないと聞いていましたが、さすがに緊張しましたね。でも実際は、本当にほっこりでした。フラットに小国町や阿蘇の取組、人の営みを見てもらってるんだなと感じました。子供にとっても初の国際交流になりましたし、ありがたかったです。

永田:来れないかも、と聞いていたので、お子さんとコーヒー豆の選別しているところを見つけたときは、いた!!素敵!!と思いましたね。お子さんも店長って呼ばれてて素敵な雰囲気になりました。
議論では、森や小国杉が何故、地域や子供たちにとって重要なのかを入交さんの想いと一緒に話してくれたのがとてもよかったです。私たちは、地元の人の活動を紹介することしかできませんから。

入交さん:あの場で、小国の話を色々したからこそ、ああ、こんな話になるならこの人を紹介しておけばよかった!!製材所や関係者にもっと素敵な人がいるー!と思いましたね。

入交さん:それに聞きたいことも出てきました。評価に来てくださったマレーシアやアイスランドの方は、これまで自国でどんな景色を見て、どんな営みをしてきて小国町を良いと言ってくれたのか、興味が出てきましたね。向こうの「地元の人」ってどんな人だろう?みたいな。

永田:また交流しましょう!

アベンジャーズのまわりがだいじ


永田:再認定審査きっかけで、素敵な縁をいただいたのですが、今後、ジオパークとコラボすることでやってみたいこととかありますか?

入交さん:そうですね。地域のものいいぞ!という熱い感じを気軽に言い合える人はまだまだ少ないので、そういう人たちと繋がってわしゃわしゃしたいですよね。ジオにはそういう人が集まっている気がします。

永田:入交さんの吸引力が凄すぎて、私たちも楽しいです。

入交さん:変態に変態を変態が紹介する関係 笑。
私たちの小国杉は杉の部分、でもジオパークは、その下の部分を固めていて、この関係ができたのはうれしいです。

入交さん:地元からするとアベンジャーズだからできている感覚を持ってる人ってやっぱりいると思うんですよ。良いものはその人が凄いからできてる、みたいな。でも、地元の人がその人を受け入れて、陰でかかわってないとそんなことできないんですよね。木を育てて、素材にする人がいないと何もできませんから。本当にすごいのは、アベンジャーズのまわりにいる人達だと思います。

永田:私もあまり「地域の人」ってひとまとめにするのは好きではないので、そういった人が注目されるように頑張りたいですね。

入交さん:世界の中で、陰で支えている人たちが、どのように活躍して誇りを持っているのか知りたいですね。みんなに光があたるような仕組みとかも知りたいです。

それを作ってるのがあなたの親なんよ、じいちゃんばあちゃんなんよ

小国町の風景

入交さん:実は、小国町の子供ですら、杉は人が植えたものだと知らない子もいるんです。子供のころから森は森としてあったので。それが何故植えられたかも知りません。

永田:マジすか。でもそれは地形・地質にもつながる話ですね。当たり前すぎて誰も気づかない。変化していることすら認識できない。

入交さん:建物もそうですよね。実は、小国杉で作られた建築も最近脚光を浴びてるんですが、地元の人たちにとっては当たり前のものとしてあるので、なかなか気づけない。でも、何故その小国杉の建物がまだ残っているかというと、体育館などのように、人の生活空間として使われてて、だからこそ残っているんですよね。


小国町森林組合さんのテラス

永田:その点も、地形・地質の遺産(Geoheritage)と似てると思います。科学的な重要性は大事なんですが、人の空間の中にないと、きっと残せないと思います。そういう意味では、知っていくこと、伝えていくこと、使っていくことって大事ですよね。

入交さん:ですね。モノと人のつながりも大事だとおもっています。私も、学校とかに呼ばれて子供たちに話すときは、あの建物の木を作ったのは、あなたの親やじいちゃんばあちゃんなんかもしれんよ、それってすごくない?と伝えています。

永田:すごいなー!私にもいろいろ教えてください。国立阿蘇青少年交流の家×小国町森林組合の活動もこの縁ではじまったので、今後も是非、この輪を広げさせてください!

おわりに

いかがだったでしょうか?阿蘇の再認定審査の雰囲気なども交えつつ、未来へのヒントをご紹介できたでしょうか?このnoteでは、ジオパーク再認定審査に関わっていただいた人たちや地元の方にインタビューをしていきたいと思います。

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