「こどものまち」は、チルドレンズミュージアムだった!?

「「こどものまち」とは何か?」という議論は、2010年の私たちの、あの「こまち本」よりも以前から、主催者の間では繰り返し問い返されてきたものと思います。

この12月のオンライン雑談会では、小田さん、樋口さん、創太さん、田尻さん、そして森岡さんと桃子さんとでお話ししてたのですが、序盤で小田さんが今年、ミニミュンヘンだけでなくアメリカにも行ってきたお話をしてくださいました。

アメリカの人に「こどものまち」を説明しても、あまりピンと来なかったというか、「それはチルドレンズミュージアムなのか」という反応があったそうです。
(ハンズオン界隈では、長年の取り組みがある岐阜・笠松の樋口さんの受け止めについても、改めて(別の投稿で)紹介してみたいのですが、それはそれとして)

私自身も最初は「ふーん、そうなのか!」ぐらいに聞いていたのですが、よくよく思い返してみると、結構な本質をついた受け止めだったように感じてきたのです。

というのは、私たちが「こどものまち」を実行する際に、全ての主催者さんが等しく願うのは、子ども達に対して何らかの「体験」をさせよう、という意図だというのは間違いないと思います。

そしてその事を少し俯瞰して考えた時、それを一つの「まち」という物語としてまとめていくにあたり、ルールや仕組み、広がり、といった要素を「体系的に組んでいく」のは間違いない、ということに、(ふと)気づいたのです。

すなわち、「こどものまち」の主催者さん達は、そこで子ども達が得る「体験」を、何らかの方法で「体系化して」いるんですよね。

「「体系化」された「体験」の数々」って思った時に、チルドレンズミュージアムの、そしてハンズオン運動の、そうした活動と根っこが同じなのではないか(当たり前、と言えばあまりに当たり前なのですが)、と思うに至ったのです。

と思ったら。

なんと桃子さんが16年も前に「博物館の学びをつくりだす」という本に「ミニさくら」のことを寄稿していて、何だ、昔から気付いている人は気づいてたんだ!(近くに!!)、と改めて遊び領域で活躍/活動する人たちの凄さを感じ直してしまった次第。

なんというオチか、と。


小笠原喜康編著「博物館の学びをつくりだす」2006年、ぎょうせい刊
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