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【絵本レビュー】 『よるがきらいなわがままおうじ』

作者/絵:saogongon
出版社:絵本ひろば/アルファポリス
発行日:2020年3月

『よるがきらいなわがままおうじ』のあらすじ:


よるが きらいな わがまま おうじ
よるが くるたび しかめつら
よるは つまらん つまらんぞ!
みんな ねている つまらんぞ!
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
まだまだ遊び足りない我儘な王子は、みんなが寝静まっている夜が嫌いです。
夜が来なければ、みんなともっと遊んでいられるのに!
そう思った王子は、とうとう家来にとんでもない命令をしてしまいます。

『よるがきらいなわがままおうじ』を読んだ感想:

うちにもいます、よるのきらいなわがままおうじ。いや、王子ではなく小僧です。我が家でよく行われる夕方家に向かいながらの会話:
私「今から家帰って何するの?」
小僧「てあらって、おふろはいって、ママとごはんたべて、はみがいて、ねるの」
私「そう!すごいね、その通り。じゃあ、帰ったらお風呂にお湯入れるの手伝って」
小僧「いやあああああああああ」(墓にいる私の父も飛び起きそうな大声)
私「。。。」(爪をバリバリ噛みたいのを我慢する)

夜の寝るまでの道のりが大嫌いな小僧、あ、いや息子です。布団までなんとかこぎつけても寝ることを全面拒否し、次から次へと絵本を持って来たり、最近では読んだ後お話を作れだの、しりとりをしようだのとしばしばしている目を懸命に開けているのです。私は笑いたいのをこらえて唇を噛み締めながら「もう眠くて我慢できな〜い」と言って寝たふりをするのですが、息子は私の顔をバチバチ叩きなんとか起こそうとします。そんな猛攻撃の中で、私はヨガの呼吸法みたいにゆっくり深く息をして、オポッサムのように死んだ(寝た)ふりを続けると、急に攻撃がやみます。気をつけてゆっくり顔を上げると、息子はスースーと寝ているというパターンです。やれやれ。私は一日中寝ていたいのに、一体なんでそんなに寝るのが嫌なんでしょう。こんな子でも、ティーンエージャーになったら寝てばっかりになるのでしょうか。と思いながら、今日も息子の布団からこっそり抜け出す母でした。


『よるがきらいなわがままおうじ』の作者紹介:


saogongon(品田紗桜里)
1990年6月7日生まれ
2013年 多摩美術大学 グラフィックデザイン学科卒業
webサイト:https://saogongon.jimdofree.com/


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