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真珠腫性中耳炎になった話 (SC-005)

前回に引き続いてのアーカイブです。これまで同様、日付はその日の出来事や気づいた事(出来事きっかけとは限らない)をざっくりまとめた日となっています。

前回は入院日程を書いてました。そして、これを書いてる時点で既に退院しています。

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入院前の最後の診察。最新の状態でCTを撮っておきたいということで撮影。
あと麻酔科での問診。先生がアロハにクロックスという出で立ち、部屋にはノースフェイスのリュックが適当に置かれているというお気楽な雰囲気。

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リスペクトしてる方に病気の話をしたところ、大事にしてね等との言葉とともに「DNAの計画なんだろうね」と言われてハッとする。

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手術で切り開く兼ね合いで右耳の上3cmほどを散髪。アシンメトリーになったけど思ったほど違和感がない。
右側だけエレクトロニック・ボディ・ミュージックのアーティストみたいになった。

(下の写真はNitzer Ebb
バタバタと入院準備を整える。軽くするつもりでいたけど、結局大きい旅行用カートを使うことに。
ノートPC、iPad、延長タップ、本数冊がメインみたいになっている。

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twitterやfacebookで逐一伝えてると周囲の方の反応がいろいろとあって、心配してくださり何だかありがたいやら申し訳ないやら。こういう時、当人は割と平然としてる。勿論不安ゼロではないけど。

午後より入院。入室後間もなく聴力検査。右耳の聴力・神経ともにやや低い。これは少し前の測定どおり。
神経の測り方が少し違っていて、神経測定用のヘッドホン(みたいな機械)を以前は後頭部に当てていた。入院先の検査では耳の後ろ下あたりに当てる。

病室は4人部屋。窓側を割り当てられる。
病室の仕切りは思った以上にしっかりしててプライベートはほぼ万全に守られている。既に入院されてる人もうるさい感じがなくて良かった。そもそも病棟全体にうるさい人がいなくてすごく静か。他の方は、喉の手術をしたっぽい人、全身の痒みが酷い人、もう一人(5日に退院された模様)。
自分のイビキが酷いんで寝る時に申し訳ないかも…と思ったりする(後で隣の人=痒みが酷い人のイビキが大きいことがわかった)。

聴力検査を終えて病室に戻り、まず持ってきたマシンをセッティング。

看護師さんや担当医さんなどいろんな人が入れ替わり立ち代わりやってきては説明してくれる。親切でありがたいが忙しなくて人疲れする。
そういえば入院手続き後、病室まで荷物を運んで同行してくれた看護助手さんがいきなり色々ぶちまけてくれて(「院内感染とか怖いし、いろんな人が触ってるエレベーターのボタン触りたくないんです」「窓側は当たりですよ」等)、ちょっと面白かった。

最寄りのトイレとシャワールーム(浴槽もあるが使用NGらしい)はめっちゃ旧式感。清潔にはしてると思うが何せ経年がすごくて老舗の銭湯みたい。
ほどなく夕食。18時前くらいには出てきてたので、普段より少し早い。病院食はちょうど良い美味さ。白ごはんがちょっと多い。
総合したら老舗のビジネスホテルみたいな印象。

今回のメインイベントは明日なんで、今日はこれ以上何もなし。22時消灯なんで適当に寝るだけ。
なるほど、そこそこ快適で至れり尽くせり。確かに何も考えずに過ごせそうなのでありがたいが、こういうのに全く慣れてないので自分でやります的ラインが見出だせないことにちょっと戸惑う。

寝る場所が変わると眠りが浅くなる癖が今回も発生。相部屋というもあってか、何となく夜行バスに乗ってる気分に近いと感じる。実質4時間くらいしか眠れず。

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手術当日。正直、手術そのものより尿道カテーテル(手術後、翌朝までトイレに行けないため手術中に付けられる)と絶食と絶対安静がきつそうだなーと想像。
親から電話あって励まされる。自分よりも親の方が不安なんだろうな。
看護師さんの指示で、手術着と着圧靴下に着替えて移動準備。

09:00頃 手術室へ。
明るくて賑やかなシャツを着た若い男女が出迎えてくれて、わちゃわちゃと手術室に連れて行かれ、わちゃわちゃと準備を始める。
入院前検査の麻酔の先生もだったけど、単に自由なのか、患者さんに気楽な気持ちになってもらうための方針なのか、手術イメージを払拭したいのか、そんな事を考えてるのかなーと想像する。それは良いが段取りが雑な感じもして本当に大丈夫なのか、まーここまで来ちゃえば仕方ないや、という気持ちがぐるぐる。
左手の甲に麻酔点滴をセッティングされ、「麻酔入りますねー」(多分こんな掛け声だった)という声に「ハーイ」と応答して間もなく落ちた。体感で10秒もない。
以降記憶なし。

13:30か14:30頃 目が覚めたら病室。
酸素マスクつけたまま。手術した右耳の耳鳴りと脈打つ音がものすごく響いてる。工業機械の輪転みたい。インダストリアル!
看護師さんの呼びかけに2つ3つほど応答したと思うけど、全く動ける気がしない。何を応答したかも覚えてない。
またすぐ寝落ちる。

そういえば手術後、全身麻酔+酸素吸入から自分の呼吸に戻った際に声をかけるんで手で応答してくださいねーと説明を受けていたが、その時には応答したんだろうか。酸素マスクついた状態だったので応答しなかったのか?ともあれ全く記憶にない。

18:30頃 病室。
力はまだ入らない感じ。酸素マスクは外れていた。
尿道カテーテルの妙な違和感が気になって、むしろ小便が出る気が全くしない。
取り決めのとおり、術後4時間経過しており、ようやくうがいが出来た。唇の乾き、口の粘りと乾きが今までにないくらいすごい。
喉に酸素チューブを入れてた加減でちょっと切れてたらしく血が混じる。時々痛い。
看護師さんにiPhoneだけ取ってもらう。

21:00頃 病室。
取り決めのとおり、術後6時間経過で水が飲めた。持参してたプロテイン用計量カップ(勿論入院中にプロテインは摂っていない。適当なコップがなかったのでこれを持ってきただけ)に100ml入れてもらう。とりあえず100mlで十分な気がしたので。

22:00頃~翌朝 病室。
消灯時間だが、術後にしばらく寝てたのもあってかあまり寝付けない。
汗をかいてたのもあって、体の痒み、着圧靴下、身体自体が動かせないのが気になってなお寝られず、何度か浅い眠りを繰り返す。初めて「床擦れっておっかなさそうだな」と感じる。
尿道カテーテルを外されてトイレに行くのが待ち遠しくなる。

ひとまずここまで。SC-006へ続きます。

電子音楽や諸々を創作しつつ、反射された記録(活動、思考、日記など)を概ねランダムに残しています。もし何かの拍子に気に入っていただけたら幸いです。