一橋大学でのスピーチ案

東京藝術大学 美術研究科 彫刻専攻 修士一年の■です

私は学費値上げの撤回と説明会の開催を求める署名活動をしています。
今回、これまでの活動等についてお話させていただきます。よろしくお願い致します。

藝大の値上げの理由は、簡単にいえば世界で活躍出来るトップアーティストの育成のためです。

説明会がなかったことや、値上げ率が20%で、その試算が示されていないことは一橋大学と同じです。

対象は、今年度は学部一年生ですが、実は研究生も値上がりしています。研究生についてはホームページの説明のところには掲載すらされていません。

そして来年度からは大学院の入学者も対象になります。



値上げが発表された時、私は教職員や卒業生とやり取りをしていました。昔の藝大の自治などの話を聞き、長年反対してきても値上げされ続けてきたことを知り、まずいと思い何かしようと決心したのが始まりです。

興味のありそうな学生に連絡をして意見交換を行いました。問い合わせようということになり、私は学費値上げの担当者に直接話を聞いたり、メールでやり取りをしたりしました。

直接の話では、現在での収入では大学の運営が厳しいといったことや、消費税増税や光熱費の増加のことも伺いました。しかし、肝心の用途に関してはホームページに書かれている通りの一点張りでした。

メールは形式的な対応で不十分でしたが、それでも一橋のような無視はないので少し状況が異なるのかなと感じます。


個人で大学とやり取りをしても全然駄目だと思い、署名の案をTwitterで公開し、様々な人に意見を募って立ち上げました。

そのあと、学生団体の凱旋に飛び入りでスピーチをしたり、新聞や雑誌の取材を受けたりもしました。

昨年の12月に、賛同者が3600名をこえた段階で値上げ担当の戦略企画課に提出しました。その回答がこちらの文面です。3600名の賛同を得てもこの程度の回答です。説明会さえ否定しています。


その後、ブログを始めたり学内公募にプロジェクトを申請してみたり、学内で問題提起会を開いたり、様々な活動をしています。


最新の情報になりますが、藝大では学費値上げ分を使い敷地内の工事計画が出ています。簡単に言えば、屋外のスペースを、学生が交流などに使えるものに変えようというものです。ただし、建物はおろか屋根も作ることは不可能といった状態で、屋外にどれくらい有用なスペースを作れるのか疑問です。


一応、今回の値上げが今までの学費値上げの中でどのような形なのか、グラフにしてみたので見てみましょう。


2019年、飛び抜けていますね。実は検定料と入学料も値上がりしています。四年間で見てみるとこの通りです。
大幅な値上げだと思いませんか?


更に、藝大の場合、美術学部の方では、教材費というものが徴収されます。専攻によって異なり、彫刻では29万円。他にも研究旅行といった費用もあり、合計額は150万円を越えています。

実は入学金と一緒に、全員を対象にキャンパス環境整備費というのも10万円追加されていて、余計に増額しています。

それでも国立大学は、安いでしょうか?



こちら、藝大の経営協議会の議事要録にありました。値上げを良いことだという意見です。学生の身になって発せられた意見だとはとても思えません。


藝大では学生の自治会がなくなってしまいました。バイトや勉強で忙しいとか、様々な要因があるかと思いますが、学生の声が大学本部に届けられる場所がなくなっているわけですね。

更に教授会は権限が縮小されたり、法人化で値上げが一斉ではなくなったりで、ボトムアップや横の連携も難しくなっています。


今後の予定ですが、学長に異議申立てを行うことと、情報公開請求で、値上げに関する資料を求めていきます。


値上げされた人、されなかった人、された大学、されなかった大学などなど、多くの分断を乗り越えて、今一度連帯出来たらと思います。



以上です。ありがとうございました。

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