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『天官賜福 貮』を語る会 その六

こんにちは。ふわちゃまるです。
今日はアニメ『天官賜福 貮』の第十一話をお話しします。

芳心国師として永安国で何をしたのか、謝憐はすべてを郎千秋に知られてしまいました。
花城の狙いは郎千秋が真実を知ること。その結果に怒りを募らせた謝憐は花城に掴みかかってありったけの心の葛藤を吐露しました。

この姿を見たとき、私のアニメ上の謝憐の印象が変わったんですよ。
弱さや涙を見ると女は心が動きます。放っておけなくなるよ。
でも、大丈夫。謝憐には花城がいる。
「ごめん、どうかしていた」と頭を抱え込む謝憐のそばに座って、花城はずっと慰めていました。
戚容を叩きのめしていた憤怒の花城はどこへいったのか… ギャップがありすぎなんだけど、これほど大切にしてくれる人とは一緒になったほうがいい。絶対に幸せにしてくれる。

そしてついに謝憐は花城に究極の質問をしました。
「誰が失望しようとかまわない。その人が存在することが希望なんだ」と言った花城に対し、「三郎、君は何者だ?」「私たちは過去に会ってるのではないか」と。
うーん、これは答えられないっ!鬼は素性を隠すのが当たり前で本名を語るなんて青鬼戚容くらいなのです。
でもねぇ、今日はこのまま一緒に鬼市に帰ってもう少し慰めてもらえばいいのに…って思ったけどね。

小説では花城に感情をぶつける謝憐の姿は弱く支えてあげたくなるように感じました。どれほど仲が良くても曝け出した感情を受け止めてくれる人ってそうはいない。信頼しているから気持ちを吐露できるのだろうしね。

でも、謝憐は花城が自分に期待しすぎることを拒みます。
八百年間、孤独と隣り合わせだったであろう彼の人生で、花城は信頼できる人になりつつある。だからこそ失望されて離れていくのは耐え難いと思ったのかもしれません。
でも花城は「この世に存在することが希望だ」という言葉で謝憐の不安を払拭しました。

期待でも美化でもない、存在に意味がある。
『天官賜福』という作品は根底に深い愛を感じます。本当に素晴らしい作品です。

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