人をやめると楽になる


『「いい人」をやめると楽になる』って本が以前出版されていました。
中身は読んでないんですけど、たぶん良い人を止めるべきだって話が載ってるんだろうと思います。

でも、そもそも簡単にやめられるんだったら、その人は「良い人」じゃなくて「根は悪いんだけど良い人の振りをしている人」なんじゃないでしょうか?
本当に良い人ってのは、良い人を辞めたら、楽になるどころか、それが苦痛の種になるような人の事を言うんじゃないでしょうか?

例えば階段の下で大荷物で困ってる人を見かけたとする。
それを見て手伝った時に「ロクに礼も言われなかった。助けて損した」とか思うような人が「良い人のフリをしている人」。
こういう人だったら見て見ぬふりをしたら楽になる。

でも本当に良い人だったら手伝ってお礼を言われなくても気にしないだろうし、もし見て見ぬふりなんかしようものなら、後々「あの人、困っただろうなぁ。なんで俺はちょっとだけ手を貸すのを渋ったんだろう?」と良心の呵責に耐えられなくなるんじゃないでしょうか?

要は、この本は本当は『良い人のフリをやめると楽になる』って話が載ってるんじゃないかと思います。
だったらそれは悪い人にも同じことが言えるんだと思うんですよね。
悪ぶってるけど本当は良い人ってのがいるとして、「悪い人をやめると楽になる」んじゃないかと。

理想的な人物の「振り」ってのは、実際の自分とは違うから、誰だって楽じゃないですよね。
そんな当たり前の話が書いてある本が平積み売られてた世の中って、どうなんでしょうね。
以上、1行も読まずに書評するのコーナーでした(笑)

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