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ACUTER AZポータブルマウントの水平軸ガタ調整

はじめに

ACUTER AZポータブルマウントはお手軽に使える微動付き経緯台です。これに自作の双眼望遠鏡SOGAN60を搭載しておつきさまなどをみていますが、手軽に準備・導入できるので重宝しています。ただ風などでゆらぎ易いのが難点でした。SOGAN60の剛性不足かなぁと思ってたんですが、AZポータブルマウントがガタついていることに気づきました。

なんともならんぞ、と思いましたが、ダメ元でばらしてみるか、と一念発起してばらしてみたところ、水平軸がガタついていることが判りました。

水平軸を留めているナットを増し締めしてガタを無くすことができたので、その手順を示します。

準備するもの

・六角レンチ
・プラスドライバー(柄の太さが4mm以下のもの)
・M3x10くらいのネジ1本
・なにかの棒(大きめのマイナスドライバーとかでもいいかも。ただし先が痛むかも。。。)
・金槌(木槌でも可)

分解手順

まずは分解手順です。分解と言っても高度粗動ハンドルと外殻を外すだけです。

高度粗動ハンドルを外す

最初にハンドルを外します。ハンドルの横に六角穴付きボルトが3本あるので3本とも緩めて抜いて、ハンドルを抜きます。ネジを抜いてもハンドルが抜けない場合はロックをハンドルについているロックを緩めてください。

ハンドルを抜くとこんな感じです。

外殻を外す

次は外殻を外します。ハンドルを外したのは外殻を外すためです。ハンドルの反対側に4本のプラスネジがあります。これを4本とも緩めて抜きます。

ネジを4本とも抜くと外殻が外れ、こんな感じになります。外殻に中国のパテント番号が書かれたシールが貼られていて外殻が外れない場合はシールを剥がします。

調整方法

分解できたら調整していきます。調整は三脚に取り付けてやった方がやりやすいです。青矢印で示した部品が水平軸を押さえている大きなナットです。これを増し締めします。赤矢印で示したところと反対側の2箇所にナットの緩み防止のイモネジが埋め込まれています(写真はイモネジを抜いて代わりにM3のネジを入れた状態です)。

・1本のイモネジを緩めます。イモネジが見えない側にあるときは、水平軸の微動ノブを回して見える位置まで持ってきます。
・もう1本のイモネジは抜きます(後で戻すのでなくさないように)。
・イモネジの代わりにM3のネジをねじ込みます。なるべく奥までねじ込みますが、このあとナットを増し締めしますので、締め込みすぎないようにしてください。
・いま入れたネジに棒をあてがい、棒を金槌で叩いてナットを締めます(時計回りが締まる方向です)。写真がなくてすみません。。。
・少し増し締めしたらマウント部分を上下させてガタがまだあるか確認します。まだガタつけば、さらに増し締めします。水平微動ノブを回してみて動きが硬すぎないか確認します。動きが硬すぎる場合は、棒を逆の方向からあてがって棒を叩いてナットを緩めます。
・ガタがなくなり、水平微動も硬すぎなければOKです。

調整後はこんな感じでガタがなくなりました。


元に戻す

・M3のネジを抜いて、最初に入っていたイモネジを締め込みます。緩いとナットが緩んでくるのでしっかり締め込みますが、ナットがアルミ製なので、締め込みすぎるとナットのM3のネジ山が切れてしまうので、ほどほどに。
・反対側のイモネジも同様に締め込みます。
・外殻を取り付けて、4本のネジを締めます。
・ハンドルを取り付けて、3本のネジを締めます。
・念の為、ガタがないか確認して、OKなら完了です。

AZポータブルマウントは2台持っていて、1つは試験販売のときに購入、もう1つは本格販売後に購入しました。2台とも構造は同じでした。最初に購入したほうがガタが大きかったです。最初からそうだったのか、長く使ってる分、緩んできたのかはわかりません。
AZポータブルマウントは水平軸も高度軸も、ぐいっと動かすと粗動できますが、水平軸を反時計回りに粗動するときにナットに力が加わって緩んでくるのかも知れません(←想像ですが)。もしこれが原因だとすると、水平軸の粗動はなるべくやらず、微動ノブで回すと緩んでこない?かも?です。
高度軸は構造が違うので大丈夫?かな?(しらんけど)

注意事項

私はこうやりました、私はうまくいきました、ですが、保証の限りではないので、真似してやって壊してしまうリスクもあるので、そこは自己責任でお願いします。
m(_ _)m

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