数学の知識は自転車生活に役にたつ?

「三角関数なんて生活のなんの役にも立たないっ!」って某元知事が吠えてたらしいですが、そんなことを言ったら、物理の知識なんてほとんど役にたたないです。

それはともかく、今朝、チーム員が面白いブログを紹介していました。「二次曲線の法則を知ると挫折に強くなる」というやつです。

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出典:https://ameblo.jp/muni2525/entry-10990133747.html

ポイントは、練習(自転車に限らない)をしていてもなかなか成果が上がらないけど、あるときから急に成果が出てくる(ことがあるので)諦めないで、ということらしいです。

ただ、理系人間な人はこれ見たときに引っかかっると思うんですよね。まず、

二次曲線の法則

なんて聞いたことがない(笑 それで、ここの話は、別に「二次」である必要はまったくないのです。「一次」「二次」って何?と中学数学を忘れてしまった人向けにかくと、

ある量Aとある量Bが比例する = 一次

ある量Aの2乗 が ある量Bと比例する = 二次

です。たとえば、練習時間の2乗と、練習成果が比例するなら、二次、です。なので、上の話、「練習量と成果は比例しない」ということを言いたいなら、

練習時間の3乗と、練習成果が比例する(つまり、3次)

でも、

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と指数関数に比例しても(8の時の横倒しみたいな記号は比例の意味です)でもよいわけです。

一次の関係は「線形」ともいいます。原因と結果が直接結びつく場合ですね。それに対して、二次とか三次、あるいは指数関数的な変化は、非線形な関係といいます。これは原因と結果が関係していて、さらに結果が原因に関係する(フィードバックする)ような場合によく現れます。

たとえば、自転車の練習でいえば、練習した結果、少し強くなり、その結果、より強度の高い練習ができるようになる、みたいなのときには、練習量を2倍したら、成果が2倍という比例関係よりも、成果が3倍とか4倍とかになります。

まあ、上のブログの「二次曲線の法則」というのはこういうことを言いたいのだと思います(でも、用語は正しく使わないと。。。)。

ちなみに、グラフが「曲線になる」というのは二次曲線を表しているわけではありません。Wikipediaの両対数グラフのところを見てみましょう。

ここには3種類直線が書かれていますが、青線は1次、緑は2次、赤は3次曲線です。縦軸・横軸を対数で書いているから直線になるのです。

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(了)

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