超新星爆発の瞬間「ショックブレイクアウト」の観測に成功!

https://news.mynavi.jp/article/20180222-587897/

2016年9月20日、アルゼンチンで発見された超新星、SN2016gkgについて、非常に興味深い発表がなされた。
Víctor Buso氏が発見したこの超新星、発見当初から急激な増光を見せた、その増光の初期の様子が、実は超新星爆発の最初の1時間……

ショックブレイクアウト

だったというのだ。

超新星爆発の理論モデルに合致する観測がなされたことで、超新星爆発のメカニズム理論が1つ証明され、新たな検証がなされることになるだろう。

超新星爆発は、1つの銀河で100年に1度程度起こるとされている。
我々の銀河系では、超新星爆発の実際の観測は1572年、1604年に相次いで観測されて以降、肉眼での超新星観測はないが、銀河系の中心を挟んだ裏側での超新星爆発が数個起こっていると類推されており、1870年前後に爆発したとみられるG1.9+0.3超新星残骸が発見されている。

100年前後に1つとすると、約90万時間経過ごとに1つ、銀河系内で超新星爆発が起こる、そのうちの1時間を観測していなければならないわけで。
確率で言えば90万分の1、宝くじレベルの幸運ではある。

ただ、宇宙には銀河も数千億あるとされていて、地球から見つかる超新星は毎年数多い。日本人だけでも毎年2桁の超新星を発見してる。

https://www.nao.ac.jp/new-info/supernova.html

その中で、どれだけ初期に発見するか、ゼロの段階からの増光を捕えるか。

1人の観測者が、となると宝くじレベルの幸運を要求されるが、発見に向けられるカメラが増えるとともに、誰かがこの幸運を授かる確率は増していく。
つまり、超新星ハンターが増えたり、新天体発見プロジェクトが世界中で増えていくことで、この研究に必要なデータが、さらに見つかる可能性は高まっていくのだ。

現実に、冷却CCDカメラ、そしてデジカメと、デジタル化の進展によって、こういった発見の確率は過去と比べて飛躍的に上昇している。
次の新たな発見は、比較的近いうちに起こり得るものといえる。
そして、それは新たな天文学の発展をもたらす事態であることは間違いない。

この発見もまた

「近年、天文学は著しく発展している」

ということを示す1つの事案でもあるのだ。

ぜひ、これからの天文学の発展にも、注目していって欲しい。

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