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【0から13万人】2024年のInstagramと今後の運用戦略

こんにちは。むかしむかし株式会社の木村明日香です!
今回は、Instagramの運用戦略について余す所なくお伝えします。

1万5,000字を超えるボリュームですので、気になる部分だけ辞書的に使っていただくなどでもOKです。早速いきましょう!


◾️このnoteを読んで得られること


・Instagramの歴史と2024年の活用法について理解し、説明できる
・InstagramのKPI設計に関する具体的な方法が分かる
・ゼロイチで今からInstagramを企業で活用する方法が分かる

◾️自己紹介とこれまでの成果


私は、新卒で株式会社アドウェイズに入社し、フリーランスを経て、昨年9月にむかしむかし株式会社を創業しました。現在はSNSと漫画・アニメーションを活用した広告/PR支援事業と、キャラクター制作などをメインで行っております。私について詳しくは下記をご確認くださいませ!


これまでのInstagramにおける成果としては、
・1年で0から13万フォロワー
・合計20万フォロワーのInstagramアカウント立ち上げ
・広告無しで1投稿6,000フォロワー増のコンテンツ設計
・1投稿のリーチ数350万超え 
等になります。

エンゲージメント参考

▼備考:上記ターゲットとアカウント目的
・ターゲット:20代の女性
・目的:美容・ダイエットに関する情報を発信し、アカウントに対する好意的なユーザーを囲い込み、美容商品の見込み顧客を集めること

◾️Instagramの歴史


未来を知るためには、まず過去を知ることが大事!
ということで、まずはInstagramの歴史を振り返ってみましょう。

簡単にまとめてみました〜!

図を作成する都合上、若干年代がずれている部分もあるかもしれないのですが、ざっくりInstagramの歴史を振り返ると上記のような感じになります。この歴史の中で、分かりやすいように4つの時代に分けてみました。

⚫︎ハッシュタグ・発見タブ機能による「映え」文化の繁栄(2011~)

Instagramは、2010年10月にAppStoreでリリースされました。Instagramの開発者シストロムは、​​Instagramの前身とも言える位置情報アプリ「Burbn(バーブン)」を開発していましたが、ユーザーが集まらず苦戦していました。そこで、Burbnが写真共有に使われていることに着目し、写真機能の中に位置情報を加えた写真共有アプリ、Instagramを開発しました。(これが大きな成功へと繋がったのです。)

位置情報を加えた写真共有アプリだったInstagramですが、2011年1月にハッシュタグ機能が導入され、ハッシュタグで地域や商品、サービスをタグ付けし、発見タブで表示されたおすすめの投稿を見るという使い方が定番化し、「ググる」よりも「タグる」人々が増えました。

また、2017年12月には、ユーキャン主催の流行語大賞において「インスタ映え」が受賞するまでになりました。(すごい。。)

⚫︎ストーリーズ機能の登場とリアルタイムなコミュニケーションが活発化(2016~)

Instagramのストーリーズ機能は60 秒以内の短い動画や写真をシェアすることができ、24時間でフィー ドから「自動消滅」します。また、投稿に対する閲覧者やいいねが自分のアカウント以外からは見えない仕組みになっているため、いいね数を気にすることなく投稿することが可能です。

Instagramストーリーズ機能は、世界で毎日5億ユーザーが利用するそうです。(見当もつかないくらい凄い数ですよね…)

日本でも、2016年の実装から2018年までの2年間で、1日のストーリーズ投稿数は20倍に増加しました。1日に700万回のストーリーズ投稿がされています。日本におけるデイリーアクティブユーザーの70%がストーリーズを利用しているというデータから分かるように、それほどまでに人々の心を掴んでいるツールになっています。

Instaramの「ストーリーズ機能」は、「映え」を狙う時代の終わりを告げる代表格としても位置付けられています。今の若者は、より"リアル"を求める傾向に変化しているのです。

その要因は、現代における「SNS疲れ」が関係しています。いいね数・フォロワー数が可視化される中で、いかに自分を美しく、素敵に、綺麗に見せるかのゲームになった現代では、SNSに疲れる人が続出しています。そんな中、リアルな自分を見てもらいたいという若者が急増しているのです。

リアルで繋がりたい。君の今の状況を教えて??

余談ですが、急成長しているBe Realというアプリもそんな若者のインサイトを掴んでおり、ユーザー数を増やしています。

Be Realでは、突然通知が来てアプリを開くと、カメラ画面に切り替わり2分のタイマーが作動します。シャッターを押すと、外カメラ(自分の目の前に映る風景)と、内カメラ(セルフィー)の両方が同時に撮影され、その瞬間のリアルな表情と風景が1枚に収められる仕組みになっており、撮れたらそのまま投稿します。もちろん、フィルターは一切使えないため、加工なしのリアルな日常が映し出されます。

「BeReal」の人気が上がるにつれて、Be Realで撮影したスクリーンショットをInstagramでアップする若者も増えています。

このアイコン、懐かしすぎて禿げる…

ちょうどストーリーズが登場した頃、Instagramのアイコンデザインが一新されました。これまでは「写真投稿」としてのアプリの印象が強いロゴでしたが、変更後はカメラに捉われずさまざまなコンテンツが共有される場をイメージされたロゴになっています。

⚫︎ショート動画戦国時代 リール機能の拡充(2020~)

今やSNSマーケティングの中で欠かせない存在、それがショート動画です。ショート動画は、比較的短尺な動画の総称で、一般的にはスマホで視聴することを前提として縦型で制作されたものを指します。

ショート動画のプラットフォームの代表格であるTikTokの成長は、元々静止画中心のSNSだったInstagramにも大きな変化をもたらしました。Instagramでは最大90秒のショート動画の投稿や視聴ができる「リール機能」が2020年8月に登場しました。

リールは、発見タブに表示されるフィードと同様に、ほとんどの投稿がフォローしていないアカウントの投稿が表示されます。そのため、新規のユーザーにリーチさせるためには投稿していくことが必須になってきます。(アルゴリズムについては後述します。)

リール機能が拡充されたことにより、動画を投稿する・閲覧するユーザーがメインとなりました。

⚫︎DM機能の充実により促進される「クローズドでより濃い繋がり」(2023~)

Metaの会長兼CEOマーク・ザッカーバーグ氏は、2019年に開催されたFacebook年次開発者会議「F8 Refresh」で、“The future is private.(未来はプライベートな場にある)”と述べました。

その言葉通り、2020年11月にはメッセージが消滅する「消えるメッセージモード」、2023年にはクリエイターからフォロワーへのダイレクトな発信ができる「ブロードキャストチャンネル」などが登場しました。

▼ブロードキャストチャンネルのメリット
-よりクローズドなコミュニティを構築できる
-最新情報を素早く、簡単に共有する
-ユーザーとの交流でフィードバックを得る

こんな感じでクローズドな場を共有できます

このように、Instagramはリリース当初から大きな変化を遂げてきました。特に、これまでInstagramの顔となっていたフィード投稿は、フォロワー外のユーザーに見られることはなくなりました。現在、機能の順位は、以下の通りになっています。

1.DM
2.ストーリーズ
3.リール
4.フィード

“人々はInstagramといえば、時系列の正方形の写真を想像するかもしれないが、実はInstagramは過去5年間、ストーリーとDMで成長をしてきた。フィードでの成長があるとすれば、それは全て動画であり、写真ではない。現在のユーザーはストーリーズ上で使う時間が最も多い。人々はストーリーズやDMで、日常を共有するようになっている。”

Instagram代表:Adam Mosseri氏


現在のおすすめ欄・発見タブの状況から、DMやストーリーズに注力しているアカウントが今後も伸びていくことが予想できます。

◾️Instagramのよくある誤解


⚫︎フォロワー数≠問い合わせ数

Instagramにおいて、多くのユーザーはフォロワー数が多ければ多いほど、問い合わせ数が高くなるのではないか?と考えがちです。しかし、これは必ずしも正しいとは言い切れません。フォロワー数が多いことは確かに見かけ上の影響力を示すかもしれませんが、実際の成果や問い合わせ数に直結するとは限りません…!

実は、フォロワー数が少なくてもエンゲージメントが高ければ、問い合わせや売り上げに繋がっている事例も多く存在します。大切なのは、フォロワーとの関わり方や、コンテンツの質です。関心の高いターゲット層に適切なコンテンツを提供し、エンゲージメントを高めることができれば、問い合わせ数を増やすことが可能です。また、信頼性やブランドイメージを構築することも重要で、これらは単なるフォロワー数の多さでは得られるものではありません。

⚫︎投稿の質>投稿数

Instagramは基本的に視覚的なコミュニケーションのプラットフォームであり、ユーザーは魅力的で質の高いコンテンツを求めています。質の高い投稿は、視覚的な魅力だけでなく、ストーリー性、情報価値、ユーザーとのつながりを提供するものであるべきです。例えば、美しい動画、独創的なデザイン、ユーモアあふれるコンテンツ、有益な情報、共感を呼ぶストーリーなどが、質の高い投稿の特徴です。

一方で、単に投稿数を増やすことだけに焦点を当てると、コンテンツの質が低下する可能性があります。量より質を重視しないと、フォロワーの関心を引くことができず、結果的にエンゲージメントやフォロワーの成長にも影響を及ぼします。フォロワーは日々大量のコンテンツに接しているため、目を引くためにはユニークで価値のあるコンテンツが不可欠です。

加えて、質の高いコンテンツは、Instagramのアルゴリズムにおいても有利です。Instagramのアルゴリズムはユーザーの関心や行動に基づいてフィードを構築するため、エンゲージメント(いいね、コメント、シェアなど)が多い投稿を優先的に表示します。質の高いコンテンツは自然とエンゲージメントを促し、より多くのユーザーに届きやすくなります。

◾️Instagramの役割・できること


では、そもそもインスタでは何ができるのでしょうか?
インスタで出来ることをまとめると、次の5つに分けられます。

Instagramでできることはこんなに!

SNSは資産性が高い
コンテンツを継続的に投下し続けることでユーザーを集め見込み顧客をナーチャリングし続けることができること。これが、単にユーザーを刈り取る広告施策との違いです。(目的によっては、広告運用との掛け合わせで、効果を発揮する際に必要になってくるので、広告とSNSの両軸での施策を打っていくことも必要です。)

購買へ繋がりやすい
Instagramでは、商品の購入やビジネスのウェブサイトの閲覧などのアクションが、Meta以外のSNSプラットフォームと比較して多く行われています。そのため、Instagramは米国の利用者が新しいブランドを発見したり、ブランドとの関係を築いたりするために最も利用しているプラットフォームだと言われています。

Instagramはよく、「認知拡大」≒PROMOTION に特化していると思われがちです。しかしながら、Instagramは図の通り「認知拡大」「売上・利益の向上」「UGCの増加」「ブランディング」「CRM」全てに有用です。一つ注意点があるとすれば、Instagram単体では上記を達成することは難しいです。

なぜなら、Instagramは「他のマーケティング施策と、どれくらい有機的に結び付いているか」でその効果は大きく変わるからです。

例えば、自社のアパレル商品をInstagram経由で、多くの人に「認知」をしてもらったとします。その時点で、しかしながら、プロダクト自体が良くないと顧客に評価されるなら「売上・利益の向上」が叶えられません。

Instagramを運用する上でアカウントをどう伸ばすかに全力を注ぐ前に、マーケティングのファンダメンタル(誰に対して・どのようなユニークセールスポイン・USPを持ったものを売るか)の叩きを作った上で、どう伝えるかの議論の延長線上でInstagramを検討する事が好ましいです。(逆にいくらここがしっかりしていないと、 Instagramは上手く機能しません...!)

また、どう伝えるかを明確にするために、「パーセプションフローモデル」を埋める事をおススメします。そうしたら、なぜInstagramが「認知拡大」の他にも「UGCの増加」や「ブランディング」につながるか顧客目線でしっかり理解できるはずです。

すこし、パーセプションフローモデルの購入フェーズに目を向けてみましょう。すると、その前の興味フェーズの前で「自分に対する口実」が購入に繋がる事が分かります。この口実を、少し高級な化粧品を想定すると


①他のインフルエンサーも使っているし...
②今日、仕事がんばったし...
③変な添加物が入っていないから、荒れたりしなさそうだし...
④ちょうどセールだし...

と色々な口実が織り交ざって、購入意向に繋がっている可能性が考えられます。あくまでも、①の「他のインフルエンサーも使っている」だけでは、購入されていないかもしれません。

では、顧客の①~④の感情を全てInstagramを通して起こす事は可能でしょうか。もしかしたら可能かもしれませんが、得策では無いかもしれません。①はInstagramで伝えられる内容ですし、②も「仕事で疲れたOLにちょっとしたご褒美」という世界観をInstagram上のプロフィールや投稿で伝えきれるとします。一方で、③の添加物に関する情報や④のセール という情報はもしかしたら、ECや店頭の施策も絡めて訴求すべき内容かもしれません。

その他、現状フェーズ⇒認知フェーズや購入フェーズ⇒再購入フェーズ でInstagramがどう機能しているか、そして全体の営みの中で結果的になぜ「売上・利益」や「UGC」等の向上に繋がっているか腑に落ちるはずです。このパーセプションフローモデルは別の記事で詳しく解説したいと思います。

◾️では、どうやってInstagramを伸ばすのか?


アルゴリズムの考え方

ここで少し、公式が出している情報を踏まえて、Instagramのアルゴリズムの基本となる考え方をおさらいしておきましょう。

Instagramのミッションは、「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」。アルゴリズムもこちらに基づいて作られているため、ユーザー間の距離感の近さ=「親密度」が重要視されています。

素敵なミッションですよね!

⚫︎親密度は、”シグナル”に基づいてランク付けされている
Instagramのすべての領域で、アルゴリズムはアプリの使い方や他の利用者との交流のしかたなどに基づく「シグナル」を頼りにランク付けを行います。
コンテンツが表示される頻度には、利用者の好みやコメント内容だけでなく、タグの付け方や投稿のフォーマットさえも影響します。

KPIに落とし込むべき指標の定め方

SNS運用に際して、KPIは定めたほうが良いのでしょうか?
答えは「YES」です。なぜなら、目標に対しての仮説や振り返りの指標が無いまま惰性で投稿していても、アカウントの成長が見込めず時間が無駄になってしまうからです。Instgaramに限らずSNSや広告運用をする際は、必ず目標設定をしていきましょう!

とはいえ、イマイチ目標が追えていない。そもそもKPIってどうやって設定すれば良いんだっけ…?よくあるお悩みかと思います。

前提として、オウンドメディアの構築、ブランドアカウントとしての運用など、運用目的によってKPIとして置くべき指標は変動します。

今回は、認知拡大・売上拡大のためのオウンドメディアとしてのInstagram運用を例にしたKPI設計について解説します。

まず最初に、InstagramのKPIとして計測される指標がこちらになります。

KPIとして観測していくべき指標例

上記の指標の中で、下にいけばいくほど、濃い見込み顧客になります。例えば、一番下のハッシュタグ投稿数(UGC投稿数)は、自社の商品やサービスを購入後、シェアする際に活用されます。ブランドを認知し購買、さらにシェアするユーザーは、ブランドに対する好感度が高いことが予想されるため、関心度が高いといえるでしょう。

逆に、ただ投稿にリーチしただけのユーザーは、ブランドについてまだよく知らないため、ブランドに対する好感度は他の指標と比較すると低くなります。どこの指標を重要視するかは、宣伝するプロダクトやサービスの内容やフェーズ、獲得したいユーザー層やその後にアクションして欲しい内容によって変わってきますので、適切にプランニングすることが重要になります。

具体的なKPI設計

KGIをウェブサイトの流入数においた場合のKPI設計を例として解説していきます。

KPI設計ツリーの一例

左側に記載されているのが、投稿にリーチしたユーザーがサイトをクリックするまでのフローです。右側に緑の文字で記載されているのがKPIとしておくべき指標になります。

フェーズや目的によって追う指標は変えていくべきですが、特に重要視したいものをピックして解説します。

▼リーチ数
新規ユーザーに投稿を見てもらうためには、投稿がどれだけリーチされているかを見ていく必要があります。

Instagramのフィードやストーリーズは、他の多くのSNSのように時系列順には表示されず、アカウントの親密度によって表示順が変化します。

リーチ数を増やすためには、「リールの再生数」「保存数」を増やすことが必要になります。

▼ストーリーズ閲覧率
ストーリーズの閲覧数は、フォロワーとの親密度に関係する重要な指標です。フォロワーに対してどれだけの人数がストーリーズを見てくれたかという指標で、アカウントの評価を上げたり購買に繋げるために非常に重要な指標です。

ストーリーズ閲覧率は、フォロワー数によって変動します。フォロワー数がまだ少ない段階(1,000名程度)であれば、30%から50%が平均ですが、フォロワー数が10万人を超えるようなアカウントでは、平均10%ほどになります。

リーチ数を増やすための施策


新規にリーチをするためには、リール投稿が必須です。

▼リールの再生数のカウントについて
基本となるのは、ユーザーがリールをタップしてから3秒以上の再生です。3秒未満の場合は、カウントされません。また、同一ユーザーが複数回再生した場合は、最初の再生だけカウントされる仕組みになっています。

▼リールの再生数が伸びない理由
Instagramのリール再生数が伸びない要因は、総再生時間が短いからです。総再生時間が長ければ長いほど再生数が伸びていく仕組みになっているので、まずは下記を伸ばすことに注力していきましょう!

1.動画の視聴維持率
2.ユーザーの滞在時間
3.視聴完了率

動画の視聴維持率については、Instagram広告を利用すれば数値の確認ができますが、そのほかの数値はインサイトからの確認ができません。ただ、3つの指標はユーザーの滞在時間を伸ばすような施策を打つことで伸ばすことができるため、動画を最後まで視聴してもらえるような良質なコンテンツを投稿していきましょう!!

リール再生数を伸ばすTIPS

1.コメント欄への誘導
動画内に「詳細はコメント欄から」「正解はコメント欄」「〇〇とコメントした人にDM」など、コメント欄に誘導する文言を記載しましょう。

ユーザーがコメントを閲覧している際も、動画の視聴数はカウントされます。そのため、滞在時間が伸び、より新規のユーザーにおすすめされやすい状態を作り出すことができます。

また、ユーザーとの接触回数が多ければ多いほど動画がバズりやすいため、コメントには必ず「返信」することをおすすめします!

2.最初の1秒に「ひき」をつくる
Instagramを利用するユーザーのモチベーションとして「暇つぶし」としてInstagramを見ているユーザーが半数以上存在するという調査を前述しました。

そういった、リールを「なんとなく」見ている方にも最後まで見てもらえるようにするためには、動画を視聴維持し、最後まで見てもらうための仕掛け作りが必要です。

そのために重要になるのが最初の1秒に「ひき」を作ることです。次の動画にスワイプが無限にできてしまう中で、「続きを見たいと思わせるもの」を動画の開始1秒に入れる必要があります。

具体的には、
・「最後の〇〇がすごい」などの最後が気になる文言を入れる
・動画のオチとなる部分を一番最初に少しだけ見せる
(グルメ系であれば、肉からチーズがこぼれおちるメインとなるシーンを最初のカットとして使うなど)
・冒頭にアフレコを入れる
・「?」「!」となるような文言を最初に入れる

などが挙げられます!

3.動画にスピード感を持たせる・カット数を増やす
離脱を防ぐためには、動画のスピード感も重要な要素です。動画のテンポを早めるにはいくつか方法がありますが、代表的なものを挙げると、下記になります。

・動画のスピードを変更
喋りの動画であれば、元動画の喋るスピードにもよりますが、1.2倍速から1.5倍速ほどが理想です。

・カット数を増やす
動画のカット数を増やすことは、ユーザーを飽きさせないために非常に重要な要素です。具体的には、あまり動きのない動画の場合は、10カットから12カットくらいを組み合わせるのがおすすめです。動きやひきのある動画(例:花火など)の場合は、動きに対して興味がひきつけられるため、3カットから5カットなどでも制作することもあります。企画の内容によってカット数や内容は変わりますが、ユーザーを飽きさせない工夫として有効な手法です。

4.リール投稿後、ストーリーズで共有
リールを投稿後、ストーリーズでシェアをすることで、フォロワーに対してリーチさせることができます。より多くのユーザーにリーチさせることで、動画の伸びやすさが変わってくるため、リールを投稿したタイミングで毎回ストーリーズにシェアすることがおすすめです。

保存数を高める投稿

Instagramにおいては、保存数を高めていくこともリーチを高めるうえで重要になります。保存数を高めるためには、「参考になった」「見返したい」と思ってもらえるような投稿にしていくことが必要です。

具体的には、

・ある特定のジャンルのHOWTO(ノウハウ)に関する投稿
・すぐに真似したくなるような投稿
・体験談コンテンツ
・チェックリスト形式のコンテンツ

などが挙げられます。

これらの要素を複数組み合わせることで、継続的に見返してもらえるようなコンテンツを作っていきます。

◾️ストーリーズ閲覧数を増やすための施策


ストーリーズの閲覧数は、フォロワーとの親密度に関係する重要な指標です。これは、フォロワーに対してどれだけの人数がストーリーズを見てくれたかという指標で、アカウントの評価を上げたり購買に繋げるために非常に重要な指標です。

ストーリーズ閲覧率は、フォロワー数によって変動します。フォロワー数がまだ少ない段階(1,000名程度)であれば、30%から50%が平均ですが、フォロワー数が10万人を超えるようなアカウントでは、平均10%ほどになります。

⚫︎今すぐできるTIPS

1.フォロワーとのDM
フォロワーとの直接的なコミュニケーションを通じて、関係を深め、ストーリーへの関心を高めます。

2.プロフィールにストーリーを見てもらえるような文言を記載
「ストーリーズでお悩みに回答してるよ」など、ストーリーへ誘導させるような文言を記載することで、プロフィールからストーリーへと誘導させることができます。

3.投稿の最後でストーリーズに誘導
フィード投稿やストーリーズ投稿の最後に、「もっとリアルな情報をストーリーでのせてるよ」など、ストーリーズを見るメリットを記載することで、ストーリーズ投稿へと誘導します。

4.アクションを得やすいストーリーズスタンプの使用
ユーザーがリアクションしやすいスタンプを使ったストーリーズ投稿は、フォロワーとの親密度を高めるために有効な施策です。

例えば、アンケートスタンプ(はい/いいえのクローズドクエスチョン)で回答させるストーリーズのあとに質問箱をおくことで、ユーザーがリアクションしやすい環境をつくってあげることができます。

また、質問箱の回答をストーリーズ上だけではなく、あえてリールで投稿するのもおすすめです。フォロワーとの距離感の近さをリールで外部に露出することができるため、より新規のフォロワーが集まりやすい施策と言えるでしょう。

⚫︎コアなファンとリーチ、どちらを優先するべきか

基本的にはどちらも重要ですが、コアなファンを獲得するためには新規へのリーチ数の増加が必要不可欠になります。

“ダブルジョパディーの法則”をご存知でしょうか。
これは、「浸透率と購入頻度には正の相関関係がある」という法則のことです。

日本語では「二重の不利」という意味になります。(最近では、コレクシア芹澤さんの「戦略ごっこ」でも述べられておりましたね。)

この法則を簡単な言葉で言うと、

“浸透率の低いブランドほど、購入される頻度も少なくなる”

つまり、購入する人が少ないということは、購入される回数も少ないという二重の苦しさ(「ダブルジョパディ」)がある、という現象のことです。

これをSNSにおきかえて考えると、まずは認知度を高めるため新規のリーチを優先しつつ、獲得したリーチの中でコアなファンを育てていく仕組みづくりが重要という考え方になります。

◾️立ち上げスケジュール


1.SNS運用の目的設定・媒体選定・KPI設計

一番最初に行うべきことは、SNSを運用する目的を明確化します。

・ブランディング強化
・採用応募に繋げるための動線設計
・商品・サービスの宣伝/売上増加
・ユーザーとのコミュニケーション強化

など、目的によって戦略が異なります。目的は複数あっても問題ないですが、一番重視するべき指標によって注力する施策が変わってくるため、優先順位を決めることが重要です。

目標が定まったら、運用するSNS媒体を選定します。SNSによってユーザーの特徴や投稿できるフォーマットが変わってくるので、最適なSNSを複数組み合わせて活用することがおすすめです。

簡単に各媒体の特徴をおまとめいたしましたので、ご活用くださいませ!

媒体が定まったら、KPIの設定を行います。KPI設定は、前述した目標と媒体別に定めていきます。

2.競合調査とターゲット・コンセプト設計

運用目的やKPIが定まったら、競合調査をしてコンセプトを設計し、自社のポジショニングを定めていきます。このプロセスが無いと、闇雲に「ただ、なんとなく良さそう」なコンテンツを投下するだけのアカウントになってしまい、競合優位性が取れません。

▼競合調査の方法
競合調査は、以下の手順で行うことをおすすめします。

1.自社と類似の業界・業種のアカウントをリストアップ
自社と同じ市場や業界で活動する企業のアカウントをリストアップします。

2.アカウント分析
競合企業のSNSアカウントを分析します。フォロワー数、投稿の頻度、コンテンツの企画内容などを調査します。定量的な分析も重要ですが、

3.エンゲージメントの調査
いいねやコメントなどのエンゲージメント指標を分析し、どのようなコンテンツがユーザーに受け入れられているかを把握します。

4.戦略を策定する
競合がどのような戦略を取っているか、特に成功している戦略は何かを分析します。

▼競合分析のポイント
・トレンドの把握を怠らない
現在流行っているコンテンツや手法を把握しておくのも、1人よがりな発信にならないために重要です。

・差別化できるジャンルや企画方向性の洗い出し
上記のトレンドの発信だけでは、自社ならではの強みを伝えられません。USPを明確にした上で、競合と異なるアプローチで差別化を図る方法を考えましょう!

▼ターゲットの設定について
ターゲット選定は、製品やサービスをどのようなユーザーに認知し、購入してほしいのかを決める作業です。誰に対して発信しているのかを決めることは、投稿に一貫性を持たせるために重要な工程です。

ターゲット選定のコツとしては、「悩み」と「人柄」にフォーカスした典型的な顧客像(ペルソナ)の作成です。

以下、弊社のクライアント様のペルソナの例になります。このように簡単にまとめて整理する例もあれば、調査会社を経由してデータを分析する場合もあります。いずれにせよ、顧客の解像度を高めていくことが重要です。

3.企画・クリエイティブ制作

ターゲットが定まれば、企画・クリエイティブを作成していきます。撮影が必要な場合は撮影を行い、素材を集めます。

4.仮説検証フローの設計

仮説検証フローを構築します。我々が行っているフローを特別にお見せすると、下記になります。

①競合・トレンド調査
今トレンドのフォーマットは何か、競合でうまくいっている施策はどんなものかを調査します。競合やトレンドは継続的に調査する必要があります。

②深掘り・仮説の生成
それぞれがなぜ上手くいっているのか/上手くいっていないのかを深掘りし、仮説を生成します。仮説は媒体、企画、クリエイティブなど多方面で複数出していく必要があります。

③企画・投稿(仮説検証)
仮説を検証できるような形で企画を作成していきます。仮説を持たない企画は存在しないようにする(ただなんとなく投稿するのは意味がないです。)

④振り返り
投稿したクリエイティブに紐づいた仮説が正しかったのかの振り返りを行います。施策の良し悪しを判断し、それをもとに仮説出しをしていきましょう。

5.運用体制構築

仮説検証サイクルの準備ができたら担当メンバーをアサインしましょう。理想は、2名以上を設置し、1名はSNS専任の責任者にすることです。

・企画、編集担当
・撮影、クリエイティブ制作担当
・投稿担当
・仮説だし、レポーティング資料作成担当

主に上記について、「誰が」「いつ」「どのタイミングで」行うのかがチーム内で共有されている状態であれば、プロジェクトがワークするといえるでしょう。

6.運用開始

具体的なスケジュールができれば、あとは開始するだけです!うおおお〜!

◾️0から13万人のアカウント事例


美容商品の見込み顧客を集めることを目的として立ち上げに携わったInstagramアカウントを例にして解説していきます。

⚫︎立ち上げ期(1~3ヶ月):ジャンル選定と検証スピードが肝

最初の2週間はまるまる競合調査やコンセプト設計に注力しました。そもそもなぜアカウントを立ち上げるのか、どんなユーザーに対して何を届けるのか、アカウントの主体は誰かなど細かく定義し、チームで共有できるように資料化しました。

投稿数は週に5投稿、土日のほうがエンゲージメントが高まりやすい傾向にあったため、金土日は必ず投稿日に含むようにしていました。

重視した点は、最初はカテゴリをなるべく絞りすぎず、ある程度カテゴリを決めたら仮説ベースで投稿を継続していくことです。

当時、「美容」「ダイエット」などの文脈で発信している企業・個人の100アカウント以上の競合調査を行い、「なぜこれが伸びているのか」全てに対して仮説出しを行いました。今思うと、これがあるかないかではコンテンツの方向性を決める際の精度が全く違っていたなと感じます。

また、大元になるコンセプトを定める際に重視したのは、「すでに市場が大きい(今後伸びる可能性がある)ジャンルのニッチを取りに行く」ことです。ダイエットというジャンルはすでに大きな市場になっていたのですが、「痩せるマッサージ方法」でパッと思いつくアカウントは多くなかったので、そこを取りに行くことを決めました。

この考え方は何にでも応用できると思いますが、コンセプトの他の例を挙げると、グルメという大きな市場の中での「夜カフェ」など、ターゲットを細かく分類してポジショニングを取っていくイメージです。

コンテンツ調査→企画→クリエイティブ作成→仮説検証→結果をもとに企画案の作成という一連のフローを週単位で回せていたので、毎週検証がアップデートされより良いコンテンツ作りができていたのだと思います。

⚫︎コンテンツ検証期(4~6ヶ月):効果の良いフォーマットの横展開・ストーリー構築

3ヶ月間、仮説検証を1週間単位でしっかり回せる状態が整ってくると、ある程度数値に規則性がみられることが分かってくるはずです。例えば、リールは〇〇の文言をタイトルに入れたほうが良い、企画の方向性は〇〇中心にしたほうがコメントが上がりやすいなどです。このように、効果が良い仮説が検証できてきたらそれを横展開していきましょう。

また、この時期に行っていくべき事項のもう1つは、「ストーリーの構築」です。ここでのストーリーの定義としては、ユーザーに対して「どんな想いを持って」「何を発信していて」「どんな未来を届けたいのか」などのことです。こういったストーリーをコンテンツに落とし込んで、ストーリー形式でフォロワーや新規にリーチしたユーザーに届けていくことが重要です。

ストーリーを伝えるための1つの手段として、「漫画」は非常に有効な方法です。私の場合はダイエットを頑張る女子大生を主人公にした連載形式の漫画を投稿しました。(自分自身で企画、構成、イラスト制作、投稿まで行っていました。)

こんな感じの漫画です

漫画のタイトルにも含まれている「元カレを見返す」という「ひき」がありつつも共感性の高いコンテンツから、高いエンゲージメントを獲得することに成功しました。また、12話のシリーズ構成にしたことで「続きが気になりフォローする」という動線を設計しました。同シリーズの中では、1投稿で6,000フォロワー以上を獲得した投稿もありました。

このように、漫画を有効活用することで、「このアカウントのストーリーを追っていきたい」と思わせて、フォロワーとの長期的な関係性を築いていくことが可能になります。

全ての投稿をストーリー形式にするのではなく、自社が伝えたいことは情報としてしっかりと伝えながらも、週に1回〜2週間に1回のストーリーコンテンツを入れ込んでいくことがおすすめです。

⚫︎ファン形成期(7~12ヶ月):既存フォロワーとの親密度を高めて新規リーチに繋げる

コンテンツやストーリーにファンがついてきたら、ストーリーズやDM機能もフル活用するべきです。特にストーリーズは、7ヶ月目以降ではなくともある程度フォロワーがついてきた段階で開始するのがおすすめです。

ストーリーズ投稿は、とにかくユーザーの反応を得てコミュニケーションをとることを意識しました。具体的には下記の流れが反応が良好になりやすかったです。

①「YES/NO」で答えられるアンケートスタンプで興味づけ
② ①の内容に関する質問箱を投稿し、回答を募集
③ ②に対する回答をストーリーズで共有

上記のようなフローのストーリーズ投稿は、週に4回から5回ほど動かしていました。その結果、1日に20件ほどダイエットに関するお悩みがDMで届くようになりました。

フォロワーとの親密度を高めるために、これはかなり重要な施策だったと思います。

◾️おわりに


今回のコンテンツを簡単にスライド化したものを配布しています!
宜しければ下記XよりDMで「資料希望」とご連絡くださいませ。

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お話しできることを楽しみにしています!


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