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誰に、何を伝えるか

中南米のバスや電車の中でよく見る光景

売り子さんが乗ってきて、売り歩いて去っていく
(お菓子、飲み物、イヤホン、謎のスマホアクセサリ…)

パフォーマーが乗ってきて、ゲリラライブして、チップを求めて去っていく
(ギター弾き語り、スピーカーでカラオケ、ダンス…)

生活が苦しい人が乗ってきて、寄附を求めて去っていく
(赤ちゃん抱いた人、足の不自由な人、ベネズエラの人…)

庶民の乗り物なので、安く乗れるのもあるし、タダ乗りしてる人もいる
場所によっては売り子さんは子供だったりもする
当然、裕福な人たちでもない…

そして、意外だったのがみんな買うし、チップ渡すし、寄附する
カトリックの国がほとんどだからそうするのが当たり前らしい
持てるものが持たざるものに分け与えるのは当然という思想

慣れない日本人の私には、とても奇妙な光景で、少し怖いとも感じる

こういった売り子さんやパフォーマー、バスや電車の運営も黙認してるのかと思いきや、都会になればなるほどそうではなくなってきているよう

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チリのサンティアゴの地下鉄はこれらのことを認めていない

さて、ここで問題

地下鉄で売り子さんやパフォーマーに営業してもらいたくない運営側だったら、あなたはどんな注意もしくは禁止事項を貼り出しますか?


チリのサンティアゴのメトロの書き方が目からウロコだった…

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普通に考えると

地下鉄内での販売や歌唱、演奏などは禁止されています

と、書きそうなところを

地下鉄内での販売や歌唱、演奏などに対して、購入、チップの支払いは禁止されています

と、なっていた

販売者ではなく、購入者に対する注意喚起!!

なるほど!!

売り子さんやパフォーマーは禁止されたら困るけど、買い手や寄付する側は別に困りはしない
(少し心が痛むかもしれないけど…)

"実現したいこと"に対して、"誰に"、"何を"伝えるか

直接的に締め出す方法もあるけど、間接的に仲間を増やして減らしていく方法もある

目的と手段は完全な一対一対応しないなぁ…
これを実現するためにはこれしかないって思い込んでるんだなぁ…
こんな柔らかい方法もあるんだなぁ…

と、思った

ちなみに、サンティアゴの大きめのメトロの駅にはミュージックスペースがあってそこでミュージシャンが演奏することはできるみたい
仕組みはわからないけど、たぶんオーディションか許可制になっている

読んで少しでもあなたの世界を豊かにできたならそれだけで幸せです❤