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母を脅かす恋という魔物

母となりもう半年…。芽生えた恋への恐怖

子どもが産まれて半年が過ぎ、そろそろ夜中の授乳も半分寝ながらできるようになりました。(添い乳すら怖くてできなかった過去が懐かしい、、、写真は私のアゴに食らいつく我が子。)

日々抜け毛の多さに辟易しながらもすっかり体型は妊娠前に戻り、妊娠線は薄れた今日この頃ですが、母になって、「恋がこわい」と思うようになりました。

自分が恋するのも、パートナーの恋も。

神田つばきさんの新著「ゲスママ」を拝読して、2人のお子さんの母として離婚後、ご自身の求める性を求めていった神田さんの姿から、感じたことを今日はまとめられたらと思います。

子どもが生まれてからのパートナーシップの変化

子どもが産まれてから、私とパートナーとの関係性は、恋人的な関係から、子どもを育てる生活共同体という意味合いが強まりました。

お互いに母親として、父親としての役割が追加されたことから、私は愛情を「甘え、甘えられあう行為」ではなく、子どもの世話をしたり、家事をしたり、気遣って早く帰ったりほしいものはないか確認することを愛情として評価するようになっていきました。

というか、パートナーに対して母としての頑ななプライドができてしまったように思います。

本当は甘えたいけど、甘えたら負け的な。

どうやったら素直に母の役割を越えて彼に甘えられるのかが、目下の悩みです。

法律婚を選んだ私たちは、少なくとも表向きは生涯、性関係をもつのは自分たちだけ、という約束をしたことになります。

更に、子どもに対する責任が発生した私たちは、恋人同士が別れるように簡単には別れることは難しい関係でもあります。

友人たちのコイバナで、好き、好きじゃないかも、とか、今度一緒に飲むんだ、とか、セックスを勢いでしてしまった、という話を聞くと、恋や性を自由気ままに味わっていたのとは違うフェーズに来てしまったと実感します。

結婚、出産を経て、セックスの重みが格段に増したような気がする一方で、独身時代と同じように一線を越える人の話を聞くと、不倫の慰謝料の相場は100-200万円ってことは知ってるのかな?慰謝料ってことは、それくらい人を傷つけることって知ってるのかな?と思ったりもします。けれど、その人はその人なりの理由や事情があってその選択をしているのかな、とも思い、ゲスだ不倫だと世は騒ぎ立てますが、最終的には当事者同士で決着をつけるべきで、外野が口を出す事案ではないと思うのが私のスタンスです。制度や法律では人の行為を罰することはできても、人の心まで縛ることはできません。

性欲さん、しばらくお見かけしませんが、お元気ですか?

妊娠中、産婦人科医に「ひとりでしても大丈夫ですか?」とまで確認をとってセルフプレジャーにいそしんでいたのですが、母乳で育児をしているためもあってか、産後、性欲が嘘のようにピタッと止まり続けています。

子どもが卒乳し、性欲が戻り、もし、パートナー以外の人に恋をしてしまったら?自分は抑えられるのだろうか。

自分の心さえどう変わるかわからないのに、彼の心が変わらない保障もありません。

もし、パートナーがこの先だれかに恋をしたら、私は彼の意思を尊重して別れることができるだろうか、という不安がムクムクと湧いています。

どうですか、そこんとこ!先輩マザーの皆さん!!

恋の狂気と、私はこれからどう向き合っていくべきか

神田つばきさんの「ゲスママ」を読んで、恋や性的な満足感を満たす行為には、時として狂気がまじると思いました。

恋は、普通で考えればおかしいだろという判断をさせ、一瞬かわからないけれども天に昇る気持ちに浸れる、いろんな倫理やしがらみを越えて自分を満たしてくれるような幻想やドラッグのようにも思います。

所詮、恋とは生物として種を紡いでいくためのプログラム。

そう思う面があるものの、いつか母として、またパートナーは父としての役割を越えて、その甘美な誘惑に溺れてしまうのでは、と思うと、「恋愛は人生を豊かにするもの」と疑うことなく思っていた価値観は、母になってから恋は恐ろしいものというまた別の意味が付加されたと思います。

母でありながら、離婚後、自身の求める性愛を探して旅立った神田つばきさん。それでありながら、働き、娘さんを育てあげた神田さん。

そして、その冒険記とも言える「ゲスママ」。

秘密の世界を覗き見てしまったような、溺れているようで、自ら求める性愛を狩猟していく神田さんのエネルギーをもらうような、はたまた、自分は母として、この先の人生、どんな恋やセックスを経験するのか恐ろしいような、そんな作品でした。

この作品の読書会を12/17土、SEX and the LIVE!!で開催します。なんと、著者の神田さんもお越しいただきます!

神田さん、私やSEX and the LIVE!!のアクティビストたちと、「ゲスママ」を読んでの感想をじっくり話し合ってみませんか?

詳細、お申込みはこちらのページをご覧ください。皆さまのご参加、お待ちしています!

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