金色のガッシュにおける呪文の話
熱いバトルもあり笑いもあり感動もある今も色あせない名作、
金色のガッシュ!!
久しぶりにこの作品を最近読み返して昔は気づかなかった術名の法則について気づいたことがあるのでここにまとめるとする。
(ファンの方々には周知の事実かと思いますが)
ザっとしたあらすじ
1000年に一度、次の魔界の王を決めるため100匹の魔物の子が魔界から人間界へやってくる。魔物の力の真価を発揮するには人間とパートナーになる必要があり、そのパートナーが自身の心の力を糧に魔物の持ってきた魔本に書かれている呪文を唱えることで魔物は術を発動することができる。
魔物同士で戦いあい魔本を燃やされると魔物は魔界へ帰される。
これを繰り返し最後の1匹となった魔物が魔界の王となる。
というお話。
呪文
※この記事を書く上で呪文や術という言葉が頻出しますがどちらも同じものとして考えてください
ガッシュといえば呪文の語感の良さである。
初級呪文は短い単語だが話が進むにつれ強力な呪文も増え、強力になるほど長い呪文となる。
思わず口にしたくなるような呪文として以下のようなものがある
・クエアボルツ・グラビレイ
・ゴライオウ・ディバウレン
・ジボルオウ・シードン
・ガルバドス・アボロディオ
・ギルガドム・バルスルク
などなど
術名の法則
術は魔物ごとの固有技のため全く同じ術を使う魔物は少ない。
しかし一度通しで読んだ方ならわかると思うが魔物が使う術には同じ音が使われることが多々あるので読み終わるころには術名を見ただけでなんとなくどのような効果かわかるようになっている。
例えば私が今考えた存在しない架空の術として
ガンズ・アムルクという術があるとする。
これだけでもある程度ガッシュを読み込んだ方ならなんとなく効果がわかるのではないでしょうか。
いまさら?
術名は基本的にその魔物が使う固有単語+汎用単語で構成されておりこれに術を強化する修飾子加えられてより強い術となっていく。
ザケル→ザケルガを例にすると
ザ(ガッシュ/ゼオン固有:雷)+ケル(エネルギー放出)
ザケル+ガ(貫通力が増す初級強化)
といったような形。
この辺は普通に読んでいても気づくと思いますが私が昔読んでていて気付かず最近になってアッ!となったのがこの二つである。
・ザグルゼム
・リオル・レイス
ザグルゼムについて
主人公ガッシュの使う第7の術。
この術自体に威力はないがこの術が当たった場所に他の攻撃呪文を当てると威力が倍増する。
同じ個所に重ねたり呪文の射線上にザグルゼムを当て続けることでさらに威力を上げることができる。
主人公が使う術=特別、似たような効果の術を使う魔物がいないという先入観から固有名詞的な術名と思っていたが読み返してみてあることに気づいた。
それは千年前の魔物編に登場したビクトリーム様の使う術
チャ—グル(右手、右肩、股間、左肩、左手にエネルギーをためる技)
チャ—グルイミスドン(チャーグルで貯めたエネルギーを解き放つ技)
エネルギーを貯めるという効果からチャージのもじりとしか考えていなかったが「グル」が被っているのである。
あとは呪文同士の効果に共通点を探すだけだがすぐに見つかった。
それは蓄積である。
どちらも繰り返し使うことで術の威力を上げることができるのである。
この事実に気づいたとき、すぐに他の可能性に目が行った。
それはファウード編より登場するテッドの呪文である。
テッドの呪文は「ギアを上げる」と表現され一番下位の呪文である
ドラグナーナグルから一つずつ強い呪文を唱えていきどんどん肉体が強化されていく。
ボクシングのような戦闘スタイルから「ナグル」がテッド固有の呪文と認識していたがこれもナ(テッド固有肉体強化)+グル(蓄積)という構成になっていると気づいて感心した。
テッドの術一覧
ドラグナー・ナグル
セカン・ナグル
サーズ・ナグル
フォルス・ナグル
フィフス・ナグル
ドラグノン・ディオナグル
シン・ドラグナー・ナグル
リオル・レイス
年前の魔物編において主人公ガッシュのライバルであるブラゴが使用した術
重力を操る能力をもつ彼が放つこの呪文の効果は両手から螺旋状の重力ビームを放つ術である。
このブラゴの初期呪文がレイス(重力球を相手に飛ばす術)であることから
リオル=ビーム?くらいの意味と思っていた。
しかしこのリオルレイスが登場した数話後に登場したこの呪文
オルガ・レイス
エフェクトが違うので昔は気づかなかったがこのオルガ・レイスという術
リオルレイスの片手版では?
戦闘相手のゾフィスが使うオルガラドム(ラドム=爆発術)も螺旋を描いていることからオル(螺旋)+ガ(貫通力を上げる初級強化修飾子)+固有呪文ということではないか。
ではリオルのリとは何か、他にリが修飾子と使われている呪文を探しながら読んだとき最終盤に出てきました。
リマ・チャージル・セシルドン
ガッシュの仲間であるティオが使う最大防御呪文であるチャージルセシルドンを2つ同時に出す呪文である。
リマという単語で認識していたので気づかなかったがリオル・レイスと合わせて考えるとリ(2つ、両手)+マ(強化修飾子)(例:マ・セシルド、ザング・マレイス等…)ということだったんですね。
これに改めて気づいたときめちゃくちゃスッキリしました。
呪文の文法
ザ 電気(ザケル)
ギ 氷(ギドルク)
エムル 炎(エムルロン)
ジオ 回復・状態変化(サイフォジオ)
ケル エネルギー放出(ミケル)
コル 物体放出(ギコル)
シル(ルド) 盾セウシル/レルド)
サイ 斬撃(サイス)
ガン 連弾(ガンレイズ・ザケル)
ラ 反射(ギガ・ラ・セウシル)
チャー 蓄積(チャージルサイフォドン)
グル 蓄積+乗算(ザグルゼム)
グラビ 重力(アイアン・グラビレイ)
ボルツ 引力(ニューボルツ・グラビレイ)
ディマ 分裂(ディマ・ブルク)
ロン 伸びる(ロンド・ラドム)
ルク 肉体強化/変化(ドルク/ポルク)
レ 足技(レドルク)
アム 腕技(アムロン)
フェイ 飛行移動(シン・フェイウルク)
ガル 回転(ガル・レドルク)
ガ 初級強化(ザケルガ)
ゴウ 初級強化(ゴウ・シュドルク)
ラージア広範囲(ラージア・ザケル)
ギガノ 中級(ギガノレイス)
テオ 中級(テオラドム)
ディオガ上級(ディオガ・グラビドン)
〜オウ 固有強化(スオウ・ギアクル)
シン 最大級(シン・ベルワン・バオウ・ザケルガ)
冒頭で書きました存在しない架空の術:ガンズ・アムルク
これを見ればなんとなくわかりますね。
強化した腕で連続攻撃する術です。
なんだそりゃ。
上記のもの以外で汎用性のある単語があれば是非教えていただきたいです。
法則を詰め込んだ個人的に美しいと思う術名
ジオルク=ジオ(回復)+ルク(肉体強化)
アムグラナグル=アム(腕)+グラ(重力)+ナ+グル(蓄積)
フェイミウルク=フェイ(飛行移動)+ミ(耳)+ウルク(フェインの高速移動術)
リマチャージルセシルドン=リ(二つ)+マ(強化)+チャージル(蓄積)+セシル(固有盾)+ドン(強化修飾子)
余談
ジオルク(自己回復)、サイフォジオ(対象を選択し回復)、シン・ライフォジオ(環境適応)とパッと見ジオは回復呪文に見えるけどシン・ライフォジオがどんな環境にも適応できるようになるという点と相手を石化させるディオガ・ゴルゴジオにもジオが含まれていることからジオは回復というより肉体の状態変化みたいなものっていうのも面白いですね。
ラシルドについて
ギガ・ラ・セウシルやアム・ラ・ゾルクでもわかるようにラは反射を意味しているのでラシルドは反射する盾という意味であるが実際のところは反射どころか受けた攻撃に雷を付与して跳ね返すので割と詐欺だなと思った。
ザラシルドやラザシルドだと語感が悪いし初期の呪文だからそこまで考えられていなかったんでしょうけど。
最後に
金色のガッシュ!!Ⅱ好評連載中!
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